今年の『24時間テレビ45』(日本テレビ系)が27日18時30分~28日20時54分に放送され、番組の視聴率が今日発表されました。
関東地区の番組全体の平均世帯視聴率は13.8%、個人視聴率は8.1%、世帯の瞬間最高視聴率は28.9%、個人は19.4%で、チャリティーマラソンランナーを務めたお笑いコンビ『EXIT(イグジット)』の兼近大樹さんがゴールし、出演者がエンディング曲『サライ』を歌唱し始めた20時46分に瞬間最高をマークしました。
<↓の画像が、EXIT兼近大樹さんがゴールしたシーンの写真>
また、番組終盤の約2時間の世帯視聴率は22.2%、個人視聴率は14.5%、27日21時20分ごろから放送の浅野忠信さん主演スペシャルドラマ『無言館』は世帯視聴率が13.9%となっていました。
今年の番組全体の平均世帯視聴率は全45回中で歴代29位、1997年以降の26回中で18位の結果でした。
なお、『King & Prince』がメインパーソナリティーを務めた昨年の『24時間テレビ44』の平均世帯視聴率は12.0%、個人視聴率は7.0%、瞬間最高は世帯が23.4%、個人が16.0%となっていて、昨年に比べて視聴率は上昇している一方、今年の番組終盤時点での募金総額(中間発表)は「3億1,819万4,209円」で、昨年の「4億2,102万9,826円」から1億円以上も減少しています。
今年の『24時間テレビ』は「会いたい!」をテーマとし、メインパーソナリティーはYouTubeチャンネル『ジャにのちゃんねる』で活動している『嵐』の二宮和也さん、『KAT-TUN』の中丸雄一さん、『Hey! Say! JUMP』の山田涼介さん、『Sexy Zone』の菊池風磨さんの4人が担当、総合司会は例年同様に、羽鳥慎一アナウンサーと水卜麻美アナウンサーが務めました。
<↓の画像は、メインパーソナリティーを務めた『ジャにのちゃんねる』メンバー等の写真>
コロナ禍で初めて行われたチャリティーマラソンではEXIT兼近大樹さんが100キロマラソンに挑戦し、スタート前には「早すぎて『サライ』が追いつかなくて、1人で歌ってゴールしてる可能性もありますね」などと意気込みを語り、実際に番組終了約3時間前の18時過ぎには90キロ地点を突破していました。
しかし、恒例の“時間調整”が行われたのかは不明ながら、兼近大樹さんは番組終了直前の20時43分にゴールし、「『サライ』を歌わせないようにするのが目標だったんですけれど、ちゃんといい時間にゴールするもんですね」とコメントしていました。
番組の後半には、『24時間テレビ』での歌唱が今回でラストになる加山雄三さんがイスに座って登場、最後のスペシャルメドレーとして代表曲の『旅人』『君といつまでも』『サライ』を披露しました。
そんな加山雄三さんは2019年に軽度の脳梗塞、2020年には小脳出血と2度も脳の病気で活動を一時休止し、病気による影響で以前と比べて呂律が回らず、滑舌が悪くなっており、「どこかでケリをつけなきゃいけない」として、今年12月をもってコンサート活動から引退することを発表しています。
加山雄三さんは番組ラストにも出演者たちと共に笑顔で『サライ』を熱唱し、今年の『24時間テレビ』は無事終了となったのですが、番組の視聴率発表などを受けてネット上では、
- こんな視聴率取れるなら、毎年やるのも納得
- 今年の24時間は生放送でよくあるグダグダ感が少なくてテンポ良く感じたわ
- ゴール時間調整してたり、みんなでカラオケ大合唱とか、アナウンサーがランナーの生い立ち読み上げてたり、やっぱり自分はこの番組無理だなと思った
- 普段は一分も見ないけど、たまたま見たら加山雄三が歌ってて、それは良かったな
ああいう本物が歌うのはいいけど、素人達が歌うの見て何がおもしろいんだろうな - なんだかんだで24時間テレビの最後はなんか感動する。兼近さんが笑顔で帰ってきたのも良かったし、なにより脳溢血で倒れて、若干呂律がまわらない加山雄三さんが笑顔で大声で歌ってるのに感動した
- 加山雄三さん、失礼ながらちょっと呂律が…なんて思ってたけど、歌い始めたの見たらそんなこと忘れちゃったよ…やっぱプロだなぁ~。加山さんのラストサライ堪能させていただきました
- チャリティー番組なのに出演者にギャラ発生するのはどうかと思う。マラソンなんて要らなくね?
それこそ出演者たちの総勢何億ってギャラを困ってる人に寄付してあげたら?
感動をエサに日本テレビも視聴率取れる優良番組だからスポンサーもついて笑い止まらんやろ。テレビ局には悪意を感じる。 - 難病と闘いながら暮らしているひとたちの苦労や、自分の知らない病気があるんだといろいろ関心を持つ事が出来る番組なので私はよく見る方。
ただ、これから本当のチャリティー番組としてやっていくならば、出演料ナシで放送に最低限のお金を掛けながらの本当のチャリティー番組を目指していったら素晴らしいと思うんだけどなぁ
などの声が上がっています。
今年も例年通り、放送前からネット上では番組を巡って否定的な声が多く上がり、特に今年は3年ぶりの有観客開催で、チャリティーマラソンも復活させたことで物議を醸していました。
それでも視聴率は昨年を上回り、加山雄三さんの最後のサライ熱唱、兼近大樹さんのゴールシーン等に感動したとの声も多く上がっていますが、今年は例年に比べてチャリTシャツの売上枚数が落ち込み、番組終盤に発表された募金総額も前年から1億円以上も減少しており、チャリティー番組としては微妙な結果となっています。
『24時間テレビ』はかねてから“感動ポルノ”的な番組と指摘され、「感動の押し付け」「障害者を利用しているお涙頂戴番組」として非難されているほか、毎年億単位の募金を集めて福祉、環境保護、災害復興などに充てているものの、チャリティー番組ながら各出演者たちには高額なギャラが発生していることが週刊誌に報じられており、これも多くの批判が寄せられる原因になっています。
2013年に週刊誌『フラッシュ』が報じた記事によれば、メインパーソナリティーを務めた『嵐』の各メンバーと、チャリティーマラソンランナーを務めた『森三中』の大島美幸さんには1,000万円のギャラが支払われ、スペシャルドラマで主演した『嵐』のリーダー・大野智さんのギャラはプラス500万円の1,500万円だったとしています。
その他に、総合司会を担当の羽鳥慎一アナ、チャリティーパーソナリティーを務めた上戸彩さんが各500万円、『サライ』を歌唱の加山雄三さんと谷村新司さん等には200万円のギャラが発生していたといい、出演者のギャラを含む番組総製作費は約4.2億円に上るものの、番組スポンサーによるCM収入だけで約22.3億円になると伝えていました。
なお、日本テレビは番組出演者の高額ギャラ報道を受けて当時公式サイト上で、「嵐のメンバーにはチャリTシャツのデザインを含め、メーンパーソナリティーを今年もボランティアで務めていただいております」
という異例のコメントを出していましたが、「ボランティア」は無償だけでなく、対価が出る有償のボランティアもあることから、このコメントを巡っても物議を醸していました。
それから10年近く経った現在も番組は継続し、数字は下がりつつも視聴率は他番組と比較しても高く、募金総額も毎年10億円前後で推移しているため、番組は今後も続いていくのでしょうが、チャリティーマラソンなど疑問に思う企画も多く、世間の声を聞きながら番組を改善していってほしいと思いますね。