9・10日放送の『FNS27時間テレビ にほんのれきし』(フジテレビ系)は、例年のように生放送のバラエティをメインとした内容ではなく、ほぼ事前収録で日本の歴史にまつわる情報、バラエティ、ドラマ、アニメなどを27時間放送するという新たな試みを行ったのですが、視聴者からは番組の内容や生放送ではないことに批判的な声が噴出しています。
今年は、ビートたけしさんが総合司会、関ジャニ∞の村上信五さんがサポート的なポジションのキャプテンを務め、メインの通し企画には女優・波瑠さん、お笑い芸人・バカリズムさんらも出演しているのですが、これまでのお祭り騒ぎのような雰囲気は一切排除されており、盛り上がるような企画も特にありません。
<9・10日放送の『FNS27時間テレビ にほんのれきし』>
また、生放送では無いにも関わらず、これまで通り『27時間テレビ』という扱いにしており、事前収録ということで番組の大きな魅力も失っていることから、番組放送開始後からネット上では、
- 地獄のごとく、面白くない
- 歴史に残るつまらなさ
- よくこんなつまらん番組つくった
- 27時間でやる意味ある?
- 生じゃないのにこんなもの延々と見てるヤツいるの?
- 内容も一時間、二時間で済む番組の寄せ集め、中居くんとの今夜も眠れないもやらないし、もう見ることはないわ。多分今回で最後でしょう。さようなら、フジテレビ。
- 歴史系ならちょっと見てみようかなと思ったけど、たけしが訳の分からない事ばかり言ってるし、ちゃかすし混ぜ返すのが苛々した。てっきり生放送だからこんな変なしらけて間が悪いのかと思ったら録画とか驚き
- 子供に見せられる内容だが、わざわざ27時間テレビとしてやるもんでもない
- お祭り感が全然ないな。こんなただの全部録画ならやらなくていいだろ
- こういう27時間の番組の一番の盛り上がりポイントは生でのハプニングだろ。録画でやってどうする
- チラ見したが、むしろ歴史好きが見てられない内容
- この企画自体がテレビ史上に残る放送事故だと思う
など、辛辣なコメントが殺到しており、今年の視聴率は例年以上の大コケとなるのではないかと推測する声も多く上がっています。
1987年から毎年夏に放送の『27時間テレビ』は、第1回目が最も高い平均視聴率19.9%、瞬間最高視聴率は38.1%を記録し、1988年以降も10~19%台の数字を獲得していましたが、2013年に女芸人イレブンとして、森三中、オアシズ、ハリセンボン、友近さん、柳原可奈子さん、渡辺直美さん、椿鬼奴さんが総合司会を務めた回が当時過去最低の9.8%を記録。
<↓の画像は、2013年放送の『FNS27時間テレビ 女子力全開2013 乙女の笑顔が明日をつくる!!』で総合司会を務めた女芸人の写真>
翌2014年にはSMAPが総合司会を務め視聴率は13.1%にまで回復したものの、ナインティナインと中居正広さんが総合司会を務めた2015年は10.7%、2016年は総合司会を立てずにリレー形式でMCを繋ぐという形を取り、番組史上最低視聴率を更新する7.7%を記録しました。
<↓の画像は、2016年放送の『FNS27時間テレビフェスティバル!』の写真>
ニュースサイト『ビジネスジャーナル』によると、今年6月に社長が交代し、新たに就任した宮内正喜社長は大きなコストがかかる『27時間テレビ』の放送には否定的で、すでにスポンサー集めが始まってしまっていたことから、例年のようなコストが掛かり、ただバカ騒ぎしているだけの企画は許さないという方針を出し、現場には番組制作費を削るよう大号令をかけていたとのこと。
これによって、出来上がったのが日本の歴史をテーマにした事前収録の『27時間テレビ』だったようなのですが、テレビ局関係者は今年の番組内容について、「マニアックな歴史ネタとたけしの下らないギャグが延々続き、あまりのつまらなさに絶句してしまいました。さらにフジとしては、歴史をテーマに持ってくることで、家族揃って見てもらえることを狙っていますが、たけしが低レベルな下ネタを連発し、そんなフジの思惑もぶち壊しです」と批判しています。
また、別のテレビ局関係者も「今年は、“放送することが決まってしまっていたので仕方なくつくりました感”がミエミエで、見るべき部分が何もなく、想像を絶するほど、ただただつまらない。」と痛烈に批判し、「歴代ワーストを記録した昨年の視聴率を下回るのは確実で、フジにとっては恐ろしい数字になるのでしょう。」と、視聴率が大コケすることは確実だと予想しています。
ちなみに、今年の『27時間テレビ』が生放送ではなく事前収録となった理由について、総合演出を務めているフジテレビの竹内誠さんは、「歴史というテーマで、収録の方が番組としての完成度が高いんじゃないかというのが大きな理由です。」と説明しています。
また、「『収録番組の段積みなら、普段と変わらないじゃないか』という批判もあるとは思いますが、歴史という縦軸で27時間テレビのパッケージになっていればいいというところですね。歴史を扱うだけに、生放送の場合、出演者は『合っているかな?』『間違っていないかな?』と発言に慎重になり『ストッパーがかかってくるところがあると思うんです』。さらに、誤った情報は信用を失う。『出演者みんなのストッパーがかからずに、知っていることを自由に話してもらいながら、精度を上げ、おもしろいところを目指すには、収録の方がよかったと思います」と語っています。
フジテレビはただでさえ誤報が多く、ここ最近特に多くのトラブルが発生していることから、誤った情報を流さないために事前収録にしたというのは納得できる部分もあるのですが、ほぼ収録になったことで『27時間テレビ』の良かった部分も失われており、何より多くの視聴者が面白くないと感じるような企画ばかりで、見どころがほとんど無いというのは番組としてどうなのかと思います。
まだ番組の視聴率は発表されていないため、昨年の7.7%を下回るほどの大コケとなるかどうかは分かりませんが、ネット上でもあまり話題になっていない様子なので、来年の放送が危ぶまれる低視聴率を記録するかもしれないですね。