昨年末も大きな反響を呼び、民放トップの高視聴率を記録した年越し番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!SP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ系)で、ダウンタウン・浜田雅功さんが番組の序盤に披露した黒塗りメイクが人種差別的だと物議を醸し、イギリスの『BBCニュース』、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントンポスト』までもがこの話題を取り上げるほどの騒動に発展しています。
さらにこれだけでなく、ゲスト出演したタレント・ベッキーさんが逆ドッキリを仕掛けられ、番組では恒例になっている罰ゲーム「タイキック」を受けるシーンも物議を醸しています。
ベッキーさんはココリコ・田中直樹さんにタイキックを仕向ける仕掛け人として登場したのですが、役目を終えた後に逆ドッキリが明かされ、「ベッキー 禊(みそぎ)のタイキック」として、女性ムエタイ選手から蹴りを受ける展開になりました。
<↓の画像が、ベッキーさんが禊のタイキックを受けたシーン>
ベッキーさんはこのドッキリに対して、「えっ!ちょっと待って!待って!聞いてない」「やだ!やだ!やだ!やだっ!」と涙目になりながら困惑していたものの、最終的にはお尻に蹴りを受けることになり、初のタイキックを受けたベッキーさんは「やばいこれ!」「痛い、重い」と言って崩れ落ちて悶絶し、立ち上がることも出来ないほどのダメージを受けていました。
ベッキーさんは2年前の2016年1月に週刊誌『週刊文春』によって、当時既婚者だった『ゲスの極み乙女。』のボーカル&ギター・川谷絵音さんとの不倫スキャンダルをスクープされ、世間を騒がせたということから禊としてタイキックを浴びせられたわけなのですが、今回の罰ゲームに対して視聴者からは、
- 女性はマズくないか
- ベッキーのタイキックやら、浜ちゃんのブラックフェイスはよくない。さらに言えば痛いことして笑いをとるテレビバラエティ全体が何とも言えない気持ちになる
- 嫌がるベッキーを無理矢理晒して、タイキックの暴力。そしてそれを笑いながら見ているダウンタウン。最低です
- ベッキーさんがタイキックされる動画を見て怒りで震える
- ガキ使もういいや。ベッキータイキックの流れで完全に萎えた
などと批判的な声が上がっていることを一部メディアが報じており、こうした報道を受けてネット上では物議を醸しています。
フリージャーナリストの志葉玲さんは、ベッキーさんへのタイキックに対して「女性への暴力を男性達がゲラゲラ笑うという本企画の構図自体が、醜悪であるし、不謹慎極まりない。」「不倫を口実にベッキーに第三者が制裁を加えようということ自体が、おかしなことだ」「不倫自体は刑事罰を加えられるものではない。まして、不倫を口実に暴力をふるったら、それは暴行・傷害罪となりうる。」「不倫をした人間に対し、当事者はおろか、第三者まで私刑としての暴力をふるうことを許容するような表現が公共の電波で広く発信されたということも、非常に由々しきことである。」
などと糾弾しています。
しかし、その一方ではこうした批判に対して、
- 男がしばかれるのはセーフなの?
- 本人が納得してんならいいんじゃね?
- ベッキーもいい迷惑だな
- すべて演出だろ
- これ言えば言うほどベッキーにダメージ行くのにわかってるのかね
- あれは要は、復帰しても仕事が増えないベッキーに対するいわば援護射撃のつもりでやったことなのにな
- 本あるのにね。批判してる人は社会生活できてるのか心配になるレベル
- タイキックって相当昔からやってるよね。なんで今年急に食いついた暇だったのか?
- 毎年の理不尽にタイキックされてる田中はどうなるのかw
- 本人や事務所の許諾無しにやるわけねえだろどんだけピュアなんだよこいつら
- 批判してる人はタレントという職業を理解してない。女優でもない人がタレントとして美味しくなる場面を理解せずに不倫の禊で蹴られた、なんて馬鹿な思考を持ちたいならお笑い番組全般見るな
などと反論する声も多く上がっており、ベッキーさんへのタイキック問題は賛否両論となっています。
なお、ベッキーさんは元日に自身のブログやインスタグラムを更新し、「ちなみに私は元気です。笑 ご心配なく! みなさまに笑っていただけることが、私にとっての幸せです。」と綴っており、本人はあまり大きな問題にはしてほしくはないと考えているとみられます。
<↓の画像は、ベッキーさんがインスタグラムに綴ったコメント>
不倫の禊と題して、突然タイキックを女性に浴びせるという行為自体は、確かに問題視されてもおかしくはないなと感じる一方で、この件に関しては視聴者が騒ぎ過ぎなのではないかとも思います。
ベッキーさんは素人ではなく今年で芸歴20年のベテランタレントで、これまでバラエティ番組では様々なことにチャレンジしています。
また、自らあの不倫スキャンダルをネタにテレビ番組に出演しており、『笑ってはいけないシリーズ』のオファーを受けた際にも、ある程度のことは覚悟の上で出演を承諾した可能性が高く、こうして周囲が騒ぎ立てることによってベッキーさんにも悪影響が及び、テレビ番組の規制もさらに厳しく恐れもあり、誰も得をしないのではないかと思いますね。
黒塗りメイクに続いてベッキーさんへのタイキック問題も物議を醸していることにより、『笑ってはいけないシリーズ』は今後続けていくことが難しくなるのではないかという声も上がっていますが、個人的には一部の批判に屈することなく番組を継続していってほしいなと思います。