秋の番組改編でフジテレビが新たに金曜21時台にドラマ枠を設置し、民放では最多となる8枠を設け、テレビ朝日と日本テレビは7枠、TBSは6枠と、各局はいまバラエティだけでなくドラマ制作に力を入れているのですが、特にフジテレビは視聴率が悲惨で壊滅状態にあるとニュースサイト『ピンズバNEWS(双葉社)』が報じています。
フジテレビの看板ドラマ枠である月曜21時の月9枠では今期、中谷美紀さん、大沢たかおさん、嵐・二宮和也さんが主演の『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』を放送し、キャストの豪華さもあって放送開始前から大きな注目を集めましたが、初回から脚本・演出に対して酷評の声が相次ぎ、初回の平均世帯視聴率は7.8%、平均個人視聴率は4.8%、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は3.1%と微妙な数字でスタートしました。
<↓の画像は、『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』の写真>
第2話で早くも世帯視聴率は5.5%、個人視聴率は3.3%まで落ち込み、第5話から最新の第7話まで世帯視聴率は4%台、個人視聴率は2%台で推移し、さらにコア視聴率も1~2%台にまでダウンしており、同時間帯放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)の半分以下の数字となっています。
月9の数字が取れていないこともあり、月曜22時放送の橋本環奈さん主演『トクメイ!警視庁特別会計係』も、初回から最新話まで平均世帯視聴率は5~6%台、個人視聴率は2~3%台、コア視聴率は1~2%台で推移しています。
<↓の画像は、『トクメイ!警視庁特別会計係』の写真>
この他、水曜22時枠で放送の向井理さん主演『パリピ孔明』は、初回の世帯視聴率が6.1%、個人視聴率は3.5%、第5話で世帯視聴率が3.8%、個人視聴率は1.9%までダウンし、その後も第7・8話で世帯視聴率が3%台、個人視聴率が2%台、コア視聴率は1~2%台。
<↓の画像は、『パリピ孔明』の写真>
木曜22時の木曜劇場枠で放送の多部未華子さん、松下洸平さん、今田美桜さん、神尾楓珠さん主演の『いちばんすきな花』も、世帯視聴率は4~5%台、個人視聴率は2~3%台、コア視聴率は2%台。
<↓の画像は、『いちばんすきな花』の写真>
今期新設した金曜21時枠で放送のムロツヨシさん主演『うちの弁護士は手がかかる』は、平均世帯視聴率が6~7%台、個人視聴率は3~4%台、コア視聴率は2%台。
<↓の画像は、『うちの弁護士は手がかかる』の写真>
ピンズバNEWSによると、フジテレビは他局のドラマと比較してコア視聴率がかなり低いとし、1%台はかなり深刻でCMスポンサーが引いていくような数字としています。
また、他局のドラマも今期はかなり視聴率獲得に苦戦していて、コア視聴率は最も高くても3%台半ばで軒並み数字が落ちているといいます。
その要因としては作品自体の問題だけでなく、「今、業界関係者の間で言われているのは“単純にドラマが多すぎる”ということ」と制作会社関係者が語り、ここにきて民放各局がドラマ枠を増やしている理由として「テレビ不況」を挙げています。
NetflixやAmazonプライムビデオなど様々な動画配信サービスの普及などにより、コロナ禍前からテレビ番組への広告出稿数が減少する中で、バラエティに比べてドラマは広告が入りやすいことに加えて、ネット配信やソフト化など様々な展開もできることから、バラエティ枠を減らしてドラマ枠を増やしているとのことです。
それが原因で今はドラマが飽和状態にあり、ドラマ離れが進むという最悪の事態となっているそうです。
民放最多となる8枠までドラマを増やしたフジテレビは、現時点で視聴率が特に低く悲惨な状態となっていますが、いくら飽和状態でドラマ離れが進んでいると言っても、キャストだけでなく演出・脚本も良ければネットなどでも話題になり、数字を大きく伸ばすことは可能かと思います。
ちなみに、フジテレビで来期放送の作品は、月曜21時が永野芽郁さんと山田裕貴さん共演の『君が心をくれたから』で、小栗旬さん主演の『信長協奏曲』などを手掛けた脚本家・小説家の宇山佳佑さんによるオリジナル脚本のファンタジーラブストーリーとなっています。
月曜22時は、とんねるず・木梨憲武さんと女優・奈緒さんが父娘役を演じる『春になったら』が放送され、木村拓哉さん主演の『HERO』シリーズ、伊藤英明さん主演の『海猿』シリーズ、福山雅治さん主演の『ガリレオ』シリーズ、安藤サクラさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『まんぷく』など、数多くのヒット作を手掛けている福田靖さんが脚本を担当し、こちらもオリジナル作品です。
また、水曜22時はお笑いトリオ『3時のヒロイン』の福田麻貴さんが初主演の『婚活1000本ノック』、木曜22時は小芝風花さんが主演で、KAT-TUN・亀梨和也さん、森山葵さん、元乃木坂46・西野七瀬さん等が出演の『大奥』、金曜21時の来期作品は未発表となっています。
来期も月9はコア視聴率が比較的高そうで、今日情報が解禁された月10の『君が心をくれたから』も、木梨憲武さんが24年ぶりに連ドラ主演することで注目を集め、ヒットメーカーの福田靖さんが脚本を手掛けることで期待の声が上がっており、そこそこ良い数字を取りそうです。
一方で福田麻貴さん主演のラブコメ作品『婚活1000本ノック』は、現時点でネット上では否定的な反応が多く、福田さんはこれまでに妻夫木聡さんと吉高由里子さん共演の『危険なビーナス』(TBS系)にレギュラー出演するなど、ちょくちょくドラマに出演しているものの、いきなりの主演起用を疑問視されています。
今作では、元『関ジャニ∞』の錦戸亮さんが独立後初めて民放の連ドラ出演をするとの噂もあり、これが事実ならばそこそこ注目を集めるとみられるものの、今のところは視聴率獲得に苦戦しそうな気配が漂っていますが、果たして来期放送の作品の中からヒット作は生まれるでしょうかね。