タモリさん(70)が出演のトークバラエティ番組『ヨルタモリ』(フジテレビ系)が20日に最終回を迎え、ネット上では番組の終了を惜しむ声が多数寄せられています。
同番組は昨年10月よりスタートし、 日曜日の23時15分という遅い時間からの放送にも関わらず平均視聴率が10%を超える週もあるほどで、番組の継続を望む声が多く寄せられていましたが、フジテレビによると番組開始当初から1年契約だったそうで、宮道治朗編成部長は「視聴率、内容ともに大変好評をいただいていた。残念ながら終了となったが、出演者、スタッフといろいろ話をして決めた。番組には番組が持つ特色や空気があり、美学が存在する。鮮度も必要。演者、スタッフともに同じスピードの球が投げられる状況で、一番いいところで終止符を打つことも1つの選択肢だと思う」と説明していました。
しかし、ニュースサイト『アサ芸プラス』が報じている記事によると、好視聴率を獲得していたことから局編成幹部が「ゴールデンに持っていきたい!」と大号令をかけたものの、タモリさんは時間帯の移動と番組継続の交渉に対して「深夜の時間帯だから(視聴者は)チャンネルを合わせて楽しんでくれている。この番組はゴールデンでやる意味ないよ!」といい、首を縦に振らなかったそうです。
また、タモリさんは昨年3月末までの約31年半、平日のお昼に同局で放送されていた番組『笑っていいとも!』で司会を務めており、長く続けていくことによってスタッフもだらけだしてタモリさん任せとなり、長く続けることへの反省と引き際の美を思うようになったとのこと。
そして、タモリさんは番組が終了するにあたりフジテレビに対して「単発の番組で私にできるものがあれば、ぜひやらせてもらいます」と大人の対応を取っていたそうなのですが、タモリさんが今大切にしているのは家族や趣味の時間で、仕事に関しても趣味に近いものを優先したいと考えているといいます。
タモリさんが楽しんでいる番組は、4月から第4シリーズがスタートした紀行・バラエティ番組『ブラタモリ』(NHK)で、今後は音楽、街、読書などをテーマにした番組はやってみたいと考えているそうですが、今最も力を入れている番組は自身が司会を務めているNHKスペシャル『巨大災害』シリーズとのこと。
タモリさんは地球に興味を持っており、番組の企画段階から参加し、番組に出演する専門家に質問をしたり、対等に会話が出来るように勉強をしているそうです。
『ヨルタモリ』でタモリさんは様々なコントにも挑戦し、この番組でしか見られないものも多数あったため、放送からわずか1年で終了してしまうのは非常に残念で、番組の復帰を望む声がすでに多く寄せられているのですが、数字が取れるからといって安易にゴールデンに昇格してしまうと番組の内容が劣化し、魅力を失ってしまう可能性もあり、長く続けることによってマンネリ化することも考えられるので、1年で終了というのは良い判断だったのかもしれません。
そして、タモリさんは今後NHKの番組への出演が中心になるとのことですが、NHKでも民放でもタモリさんの魅力を十分に感じられるような番組がまた新たに生まれることに期待したいですね。