4年前に麻薬・コカインを使用した罪で逮捕・起訴され、懲役1年6ヶ月・執行猶予3年の有罪判決を受けた音楽グループ『電気グルーヴ』のピエール瀧さん(本名=瀧正則 56歳)が、ラジオやライブなどで薬物事件をネタにしていることが業界内でも物議を醸し、「反省の色が見えない」として非難の声が上がっていることを週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』が伝えています。
デイリー新潮によると、今月1日に行われた電気グルーヴのライブでは石野卓球さんがMCで、「みんな、瀧が出た『凶悪』って映画知ってる? 『凶悪』で瀧が打っていたシャブ、あれ、本物ですからね」と語ると、ピエール瀧さんは「何度もNG出しちゃってねぇ」とノリノリで返していたそうです。
<↓の画像は、電気グルーヴのピエール瀧さん、石野卓球さんの写真>
続けて、「終わるころには廃人。カツシン(勝新太郎)の『座頭市』で真剣を使ったのと一緒ですから…」と石野卓球さんが語り、ピエール瀧さんは笑いながら相槌を打ち、このブラックな薬物ネタに観客も大爆笑していたとのことです。
今年2月に1994年以来、約30年ぶりに一夜限定で復活した『電気グルーヴのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)でも、事前収録ながら薬物事件をネタにしたトーク全開だったといいます。
番組では、ピエール瀧さんが自ら、薬物事件による逮捕で2012年から曜日レギュラーを務めていたラジオ番組『たまむすび』(TBSラジオ)をクビになったことを切り出すと、石野卓球さんは「放送中に逮捕だもんね」「俺、聞いてたもん。今日逮捕されるってリークで。」と返し、これに対して「そんなドラマチックだった?マジで? 俺の知っている逮捕と違うんだけど。」「じゃあ、教えてくれよ。」と語っていました。
その後もピエール瀧さんはノリノリで、「俺を捕まえたマトリの人、麻薬取締捜査官の人が取り調べだぁって時に、『そう言えば瀧さん番号(留置所でつけられる被疑者番号)何番になったんですか?』って言うから、『777番です』って言ったら、『マジっすかー、瀧さん、持ってますねぇ』みたいなこと言われて。」「面会の時には俺の右側にいた警察官の人、1人付くんですけど、口は出してこないけど、その人が『あ、ちょっと、いいっすか』って。『なんすか』って言ったら『その、777番なんですけど私が選ばされていただきました』って。『まじですか』って。(警察官が)『少しでも運が向いて良くなったらいいって思って、選ばさせていただきました』。『ありがとうございますぅ』って!」
と、留置場エピソードを披露していました。
それから2ヶ月後に『ナイツ ザ・ラジオショー』(同)にゲスト出演した際には、事件当時中学2年生だった一人娘の長女(18)が、ピエール瀧さんが湾岸警察署から釈放時の謝罪シーンを“完コピ”し、その動画を石野卓球さんに送っていたことや、ナイツがテレビ番組でピエール瀧さんの事件をネタにするのを見て妻と娘が大爆笑し、「お父さん、イジられてるよ!」と反応していたことなどを明かしています。
こうしたトークに対して、デイリー新潮の取材に応じた電気グルーヴのファンは、「往年のファンからすると、電気グルーヴらしいトーク内容とも受け取れるのですが、知らない人が聴いたらこれまでの謝罪はポーズだったのかと思われちゃいますよね。」
と語っています。
また、業界関係者からも苦言の声が出ているとデイリー新潮は報じているのですが、ピエール瀧さんの言動に対してネット上では、
- 逮捕された人のリアルだよね
- 反省しなくていいよ面白いから
- 瀧はもともとこんな人だから。それをたまたまテレビや映画がなんだかありがたがって使っただけで。
- そもそも瀧さんちゅうのはふざけた人やねんしファンも十二分に承知してる。
それをいつの間にやらテレビがドラマにバラエティに使うよになって何故かイイ人にされてしもてただけで、今更やいやい言うてもねぇ。 - 『たまむすび』、赤江珠緒さん、TBSラジオ、リスナーにどれだけ迷惑をかけたか理解してないのかな?ちょっとがっかり
- ピエール瀧から悪ふざけ取ったら何が残るってんだ!?…テクノと結構いい役者が残るな
- 気持ち悪いな。家族もゾッとする。
- 別にいいんじゃない。地上波テレビとかコンプラにうるさい仕事は来ないだろうけど、そのあたり本人もファンも気にしてないだろうし
- ピエール瀧自体は好きだけど、各方面に迷惑をかけたし薬物だってダメだし、ネタにするのは望ましくないと思う
芸能人って戻れるし周りからサポートされて今の場所に戻って来れる事に謙虚でいて欲しいな
などの声が上がっており、賛否両論となっています。
ピエール瀧さんは薬物事件によって『たまむすび』を降板したほか、2010年から放送の冠番組『ピエール瀧のしょんないTV』(静岡朝日テレビ)が打ち切り終了し、松坂桃李さん主演映画『居眠り磐音(いわね)』はピエール瀧さんの出演シーンをカットし、代役に奥田瑛二さんを起用して再撮影し公開に至りました。
また、NHK大河ドラマ『いだてん』の再放送でピエール瀧さんの出演シーンをカットし、代役に三宅弘城さんを起用したり、日本語吹き替え版で雪だるまのキャラクター・オラフの声を担当していたディズニーアニメ『アナと雪の女王』は声優が変更されるなど、ピエール瀧さんは当時、俳優・タレントとしても大活躍していたことで数多くの仕事に影響が及び、デイリー新潮は「一説には損害金は30億円にも達した」と言われているとしています。
このようにあの事件で多くの関係者に大迷惑を掛けたこともあり、すでに執行猶予が明けてはいるものの、ピエール瀧さんが自ら薬物事件をネタにしていることに対して批判の声や、全く反省していないのではとの声が上がるのも仕方がないと思います。
ピエール瀧さんもそうした声が上がることも分かった上で、事件前と変わらないキャラクターを続け、それによって多くのファンから支持されている部分もあり、そして仕事に関してもかなり順調の様子で、俳優としても活動量が増え、今年は8日から公開の映画『マリの話』と9月公開の『福田村事件』、加えて今年大ヒットしたドラマ『サンクチュアリ -聖域-』(Netflix)に出演していました。
来年3月には復帰後初の主演映画『水平線』が公開予定となっており、ピエール瀧さんの言動を巡っては様々な声が上がっていますが、いずれにせよ、今後2度と薬物事件などを起こすことなく少しずつ信用を回復し、活動の幅を拡げていってほしいと思いますね。