アメリカで催される「アカデミー賞」を模して、1978年4月から毎年開催されている日本の映画賞である『日本アカデミー賞』。
昨年公開された作品に対して来月3月7日に、グランドプリンスホテル新高輪で授賞式が行われる予定ですが、この賞に対して2人のあの大物映画監督が異議を唱えています。
その一人がビートたけしさんで、先日行われた『第23回東京スポーツ映画大賞』で、「キネマ旬報とか、あんなのどうでもいいだろ。松竹とか東宝とかインチキくさいぜ。(日本)アカデミー賞だって、あれ全部交代で受賞しているじゃねえか。次は松竹の番だろ?」と、『日本アカデミー賞』を名指しで批判しました。
同じように同賞を「デキレース」と批判したのは、三谷幸喜さん。
三谷さん監督の『清須会議』は優秀監督賞と優秀脚本賞にノミネートされていますが、主演の役所広司さんをはじめ、この映画に出演した俳優陣は誰一人としてノミネートされていないことに、三谷さんは『いったいどこを見てるんだ!?』と、怒鳴り散らしたそうです。
そして、実際、今回のアカデミー賞の最有力候補といわれているのが、奇しくもたけしさんが指摘した松竹製作の『舟を編む』となっている。
これにネットでは、
「別にもう誰も興味ないよ」
「もはやこの賞も知名度薄いけど受賞作品なんて更に知名度無くて、大賞が何それおいしいの?ってレベル」
「映画賞は権威にすらなってないからどうでもいい。芥川とかせっかく価値あったのにぶっ壊した出版社はアホだと思う」
「自分等で馬鹿デミー賞やりゃ良いのに」
「本家アカデミー賞も業界人の内輪の人気投票だよ」
などのコメントがありました。
こういった賞で出来レースと言うと、1959年から始まった日本で最も有名な音楽に関する賞である”レコ大”こと『日本レコード大賞』が有名ですね。
同賞も大人の事情でどのアーティストが受賞するか決定しており、事前に受賞者は決定していてお金で貰える賞だと言われています。
日本アカデミー賞も同様に、以前からスポンサーの力や大人の事情でどの作品が受賞するかが決められ、他に良い作品などがあったとしても関係無く決められます。
これに対して俳優などが皮肉混じりにコメントしたことがあり、2008年の「第31回日本アカデミー賞」にて最優秀主演女優賞を受賞した女優の樹木希林さんが、「私なら違う作品を選ぶ」「半分くらいしか出演していないのに(最優秀主演女優)賞をいただいてしまって申し訳ない」「組織票かと思った」、そして「この日本アカデミー賞が名実共に素晴らしい賞になっていくことを願っております」と皮肉たっぷりなコメントをしています。
樹木希林さんだけでなく、他にも織田裕二さんが『踊る大捜査線2』で興行収入の記録を塗り替えたのにも関わらず受賞できなかったことで、「どうしたら獲れるのか教えてほしい」とコメントするなど、俳優陣からも不満が出てしまっています。
このような真剣に作品を作った人たちを愚弄するような賞は早く無くしてもらいたいものですね。
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