13日放送の『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)で、2022年7月に発生した安倍晋三元首相銃撃事件を特集し、その中で旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の様々な問題も取り上げ、ゲストのヒロミさん(本名=小園浩己 59歳)が教団を擁護するような発言をしていたとして物議を醸しています。
13日放送の世界仰天ニュースは「安倍元首相銃撃事件2時間SP」と題して、安倍晋三元首相(享年67)が選挙演説中に山上徹也被告(43)によって射殺された事件を特集し、山上被告が犯行に及ぶまでの経緯を再現ドラマで放送しました。
<↓の画像は、13日放送『ザ!世界仰天ニュース』出演者の写真>
山上徹也被告の母親は旧統一教会の熱心な信者で、夫の自殺や子供の病気などが重なり、1990年代に旧統一教会の信者となって以降、祖父から相続した土地や家族と暮らしていた家を売却し、夫の生命保険金なども合わせて合計1億円以上の献金をしていました。
こうした多額の献金が原因で生活は困窮し、宗教2世の山上徹也被告は成績優秀で進学校に通っていたものの、大学進学を諦めて海上自衛隊に入隊、その後2002年に母親が自己破産しました。
母親はその後も旧統一教会に献金を続けており、山上徹也被告は自身や家族の境遇に対する不満、旧統一教会への恨みを募らせて2019年に、旧統一教会の創設者・文鮮明さんの3番目の妻で、現在は教団トップの韓鶴子総裁を襲撃する計画を立てるも断念しました。
その後、「元凶は韓総裁かと思ったが、韓総裁を日本に連れてきた岸信介元首相の孫ということで、安倍元首相も一緒と思った」として、旧統一教会と深い繋がりがあった安倍晋三元首相を襲撃しました。
こうした一連の経緯を世界仰天ニュースで取り上げる中で、司会の中居正広さんが「宗教によって助かっている団体もあって、人たちもいるんですよね」と語ると、ゲストのヒロミさんは「それは間違いなくいると思うし、今でも統一教会でも、別にそう思っている人がたくさんいるんだろうし」と答えました。
ヒロミさんの発言に対して番組ではテロップで「教団に救われている人もいる」と表示していました。
<↓の画像が、ヒロミさんの発言に対して表示されたテロップの写真>
この一連のやり取り、テロップを巡ってネット上では物議を醸し、
- 統一教会に関しては救われてると思うのが洗脳なんじゃないの?
- イヤイヤ止めて、救われてる人が居るだの、自民党だの止めて 宗教で救われてる=洗脳 怖いから救われてる発言はしないで
- 洗脳されてるだけで救われた人はいないよ
- ツボを買って救われる人生なんて無い
- 統一教会は日本人のお金を巻き上げるための装置
- 洗脳を救いと言うのならそうだろうね。巨大な犯罪組織でしかないと思うけど
- 中居とヒロミは危険思想なので画面から永久に消すべき
- 間違いではないけど、覚醒剤で救われてる人もいるんだぞ!と言ってるのと変わらん
- 宗教や信仰心は人を救うこともあるが、統一協会は宗教ではなくカルトだから犯罪
- 特定の宗教を容認する発言はアウトだろ 特に社会的に問題視されてる教団だぜ?
テレビで放送しといてコメンテーター個人の意見ですなんて通らないから
などの批判が噴出しています。
そして、ネット上で炎上状態になっていたことが原因なのかは不明ながら、見逃し配信サービス『TVer』での配信が突如終了しており、13日放送回のURLにアクセスすると「コンテンツの配信が終了しました」とのメッセージが表示されます。
TVerでの配信が終了したことを巡っても様々な憶測が飛び交い、教団や自民党などから圧力を受けたかといった声も上がっています。
また、番組内での発言内容が物議を醸しているヒロミさんは、安倍内閣で内閣官房副長官や文部科学大臣などを歴任し、旧統一教会との繋がりを認めた萩生田光一・衆議院議員(はぎうだ・こういち 60歳)との関係にも注目が集まっています。
<↓の画像は、ヒロミさんと萩生田光一議員の写真>
2人は東京・八王子出身という共通点があり、ヒロミさんは一連の騒動前まで萩生田光一議員を支持していることを公言し、4年前に放送の『バイキング』(フジテレビ系)では、「萩生田さんは我が町、八王子の俺の1個上の先輩なんで。萩生田さんには内閣に入っていただきたい」と語っていました。
そうした関係が背景にあり、ヒロミさんは旧統一教会の存在を肯定するような発言をしたのではなど、様々な憶測が飛び交い炎上しています。
過去には、『爆笑問題』の太田光さんも『サンデー・ジャポン』(TBS系)で旧統一教会の話題を取り扱った際に、教団は高額なツボや印鑑などを購入させる霊感商法、偽装勧誘、合同結婚式、高額献金などが問題視されているものの、「いい人、無垢な人が今も信者にいる。テレビが“悪だ、インチキだ”と報じていいのか」「テレビは“白か黒か”を求めるが、公平に両方を報道するべきだ」
などと持論を展開し、教団を擁護するような発言をしているとしてしばらく炎上していました。
旧統一教会は、これまでに様々な悩みを抱えている人たちの弱みに付け込んで洗脳、マインドコントロールを行い、それによって多くの被害者を生み出していることは事実で、国も教団が多くの人に多額の財産的損害、精神的な犠牲を余儀なくさせたと認定し、教団の解散命令を請求しているほか、被害者救済法が成立するなどしています。
こうした状況の中で、ヒロミさんの発言が物議を醸しているのですが、ヒロミさんは旧統一教会を決して擁護しているわけではなく、旧統一教会の信者たちは教えを信じ込み、それによって救われたと思いこんでいる人がいると言ったまでだと思いますし、「教団に救われている人もいる」というテロップを表示したことに問題があると思います。
ヒロミさんは番組内で、旧統一教会と自民党が長年にわたって深く繋がり、利害関係にあったことに対して「国の代表とする人たちが崇めている絵は見たくなかった」などと語っており、旧統一教会の存在を肯定的には捉えていないことがわかります。
<↓の画像が、ヒロミさんが自民党と旧統一教会の関係に言及したシーンの写真>
しかし、その前の発言部分やテロップが不適切としてネット上では炎上しており、大きな波紋を広げているのですが、この騒動を受けて日本テレビサイドは今後何かコメントを出すのか注目したいです。