元テニスプレーヤーでスポーツキャスターの松岡修造さんが、メガネ型拡大鏡『ハズキルーペ』の新CM「舞台リハーサル編」に出演し話題になっている中で、この新CMの演出をめぐり、フジテレビとハズキルーペを販売している『Hazuki Company株式会社(ハズキカンパニー)』の間でトラブルが起きていることを20日発売の週刊誌『週刊文春』が報じています。
先日から放送されている新CMでは、これまでハズキルーペのCMに出演の俳優・舘ひろしさん、小泉孝太郎さん、女優・武井咲さんに加えて、松岡修造さんが新たに起用されているのですが、今回のCMにも女性がハズキルーペをお尻で踏み、商品の強度(耐荷重100kg)をアピールシーンが盛り込まれています。
『週刊文春』によれば、この演出が原因でフジテレビとハズキカンパニーの間でトラブルになっているそうで、フジテレビ側は「視聴者が不快感を抱く恐れがある」として、広告代理店経由で「クレームがあった場合は別素材に差し替える」という見解を示したところ、これに対してハズキカンパニーの松村謙三会長が激怒し、4月改編で出稿予定だったレギュラー番組への提供枠を全て取り止めるという事態に発展したといいます。
その後、フジテレビの担当者が謝罪に出向こうとしたところ、松村謙三会長はそれを拒絶したそうで、これによってフジテレビは月額数千万円規模の大打撃を受けることになったとのことです。
こうしたトラブルの裏側を明かす編成関係者によれば、問題になった枠は、坂上忍さん司会で平日昼放送の情報ワイドショー番組『バイキング』で、今後もしフジテレビでハズキルーペのCMをパロディする際には、営業局に問い合わせるようにと注意喚起のメールを社内に流したそうです。
そして、『週刊文春』は真相を確かめるため松村謙三会長に取材をしたところ、「確かにフジテレビさんのCMは引き上げます。前から『視聴者からセクハラだのなんだのクレームがあった場合は協議したい』という申し入れはあったんですよ。でもそれが直接の理由じゃない」
とし、フジテレビへのCM出稿を撤退した一番の理由は、「視聴率があまり良くないからですよ」と明かしています。
また、新CMの中で武井咲さんが任天堂のゲーム機『Switch』を操作しているシーンに対して、フジテレビだけが『Switch』の赤と青のボタンを消して欲しいなど、細かい指示をしてきたことも撤退の理由だといい、松村謙三によれば、広告代理店を通じて任天堂にも『Switch』をCMで使用する許可を取っていることから問題ないとしています。
一方のフジテレビ企業広報室は質問に対して、「スポンサーとの取引や契約の詳細についてお答えしておりません」
と回答しています。
この報道に対してネット上では、
- 番組内容のほうがエグいだろ、フジの場合
- そんなのよりパワハラ坂上を差し替えろよ
- バイキングってパワハラ番組のくせに、態度でかいな
- 全テレビ局から撤退してくれ もう見たくない
- ハズキルーペのCMほんま気持ち悪い
- 普段もっと下劣で汚い絵面を平気で流してるくせに…
- 視聴率があまり良くないwwwwwwフジ『あっ・・・はい』なんもいえねぇw
- 視聴率が良くないって、身も蓋もない、哀れっす。
- セクハラ演出に物申したからだ!ってことにしてやれよ!視聴率が良くないからって火の玉ストレートやめたれやw
- TV局がCMのクレームなんて気にするのか 関係無いでほっとけばいいじゃん
- 表現の自由とかギャーギャー言ってるのに、スポンサーには検閲すんのかい
- フジ叩かれすぎて迷走してんなあ 昔なら率先してパロディコントとかやってたはずなのに
- 月額数千万円って凄いな あんなただの拡大鏡買う人そんなに居るんだ
- 視聴率悪いのを我慢してcm出してるのに差し替える言われたら辞めるわな
などのコメントが寄せられています。
ハズキルーペのCMは出演者たちが、わざとらしくオーバーリアクションする演出などから「見ていて不快」「気持ち悪い」「ダサい」などの声が以前から上がっている一方で、CM好感度などを調査している『CM総合研究所』が発表のCM好感度ランキングを見ると、昨年10月後期には1位、今年3月前期のランキングでも8位に入っており、全体的には好評価されている様子です。
ちなみに、女性がお尻でハズキルーペを踏み付ける演出は、松村謙三会長の発案で盛り込まれているものです。
そのため、フジテレビがそうした演出にも色々と文句を付けてきたことに激怒するのも分かりますし、何よりもフジテレビは全体的に視聴率が低いことから、CM出稿を取り止めても特に問題ないと判断するのも理解できます。
フジテレビは番組の視聴率低迷によってスポンサーが付きにくくなっている、撤退したなどの話出ていることから、月額数千万円の広告収入を失うというのはかなり痛手とみられますし、こうしたトラブルが発端でさらにフジテレビのイメージが悪化していきそうです。