人気アニメ『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』(ともにテレビ朝日系 金曜19時~)の放送枠変更が22日に正式発表され、10月から土曜夕方に「アニメタイム」枠を新設することが明らかになりました。
テレビ朝日の発表によれば、10月5日から『クレヨンしんちゃん』は16時30分~、『ドラえもん』は17時~の放送に変更するとし、放送枠変更の理由については、「子どもたちがじっくりアニメを楽しめる時間帯」「今の時代の子どもたちのタイムスケジュールにマッチした『アニメタイム』が週末に誕生します」
と説明しています。
テレビ朝日系で1979年4月からアニメ放送がスタートし、今年で放送40周年を迎える『ドラえもん』については、新しいオープニングや新コーナーを設けるなどのリニューアルが予定されているとのことです。
一方の1992年4月からスタートし、今年で27周年を迎えた『クレヨンしんちゃん』は、野原家の愛犬・シロがスーパーヒーローになって世界を救うスピンオフアニメ『SUPER SHIRO』を、10月14日からネットテレビ『AbemaTV』や動画配信サービス『ビデオパス』で独占配信するなど、今後も様々な豪華コラボを行う予定といいます。
そして、放送枠変更にあたり9月には2週連続でお引越し記念スペシャルとして、9月6日に『お引越し記念!ドラえもん誕生日スペシャル』(19時~20時54分)、同13日に『クレヨンしんちゃん せぷてんばー引っ越せばースペシャル』(19時~同54分)を放送すると発表しています。
この発表に対してネット上では、
- 子供が遊びに出掛けて一番居ない時間ですよ。ますますYouTubeに需要を奪われますね。
- 金曜日がよかったなー。なんとなくドラえもん、しんちゃんを観ながら1週間が終わったーって感じだったのになー
- ドラえもんとしんちゃんならゴールデンでも十分スポンサー付くと思うけどなぁ。ターゲット絞りやすいし。がっかりだわ
- 綺麗事をいっているけど、結局は金曜の夜に子供向け番組をやるのが嫌で土曜の夕方に追いやるんでしょ?
地上波をリアルタイム視聴する意義が低下し続けているとはいえ、ゴールデンタイム=子供向け番組排除という流れはどうかと思う。加えて、今の子供は可哀想とも思う。 - とうとうゴールデンタイムからアニメが完全消滅か…これでゴールデンタイムはドラマと無駄に多すぎるバラエティー一色になったわけだ…
日テレのアニメ枠の土曜17時半~18時半こそ避けられたけど、いくら国民的アニメのドラえもんとクレヨンしんちゃんとはいえ、ゴールデンを追放されたことで確実に視聴者が減るのは間違いないね。 - よく数十年間の歴史をいとも簡単に絶えさせることができるなぁ。夕方4~5時は出かけている家庭があるんだから確実に視聴率は減りそう。
休日前の金曜日夜に見るから気が休まっていて良いのに。 - 自分が子供の頃は毎日ゴールデンにアニメやってたし、夕方には再放送もやってた。
今は間延びした2時間のバラエティや、昼間はダラダラした生放送ばっか。
今の作り手は子供時代にどんな番組見てきたか、もう一度見つめ直すべき。
などのコメントが寄せられています。
見逃し配信サービスやネットコンテンツの充実、録画機器の普及などによって、リアルタイムでテレビ番組を視聴する世帯が減少しているのは間違いなく、『ドラえもん』は1980年代に平均視聴率が20%超えをほぼ毎週記録していたものの、1990年代後半には15%前後、2000年代前半には12%前後、現在は6~7%台で推移しています。
一方の『クレヨンしんちゃん』についても1990年代には15~20%前後で推移していましたが、その後徐々に下がって現在は『ドラえもん』と同じ6~7%台で推移している状態です。
同時間帯に日本テレビ系で放送の『沸騰ワード10』、TBS系で放送の『爆報! THE フライデー』は11%前後で推移しながらトップ争いを繰り広げており、テレビ朝日は遅れを取っている状態が続いています。
そうしたことから、金曜のゴールデン帯(19~22時)に放送の『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』に加えて、生放送の音楽番組『ミュージックステーション』(金曜20時)なども放送時間を変更するとしており、10月からは19時台にバラエティ番組『ザワつく!金曜日』、20時台に『マツコ&有吉 かりそめ天国』、21時台に『ミュージックステーション』という流れになると報じられています。
これが吉と出るか凶と出るかはまだ分かりませんが、この改編で金曜ゴールデン帯の視聴率が上昇したとしても、『クレヨンしんちゃん』と『ドラえもん』の視聴者からは今後も不満の声が上がり続けるとみられますし、新設される『アニメタイム』枠のリアルタイム視聴率は微妙な結果になりそうな気がしますね。