セレブタレントのデヴィ夫人(本名=デヴィ・スカルノ 旧名=根本七保子 80歳)が、24日に生放送された番組で「不妊になる一番の理由は堕胎」などと語り炎上していた件で、28日に自身のブログ上で謝罪しました。
デヴィ夫人は24日放送のバラエティ番組『胸いっぱいサミット』(関西テレビ)に生出演し、番組で政府が進めている不妊治療の保険適用拡大について議論する中で、「日本の女性たちに、掻爬(そうは)をさせないことが一番よい。不妊になる一番の理由は、妊娠して子どもを生みたくないっていって、掻爬のこと何ていう?堕胎。堕胎する。あれを絶対に禁じりゃいいんですよ。皆さんね、知らないけれど、不妊になるのはあの堕胎が原因です。掻爬といって子宮の中を掻くわけですよ。だから先生によっては、もう傷をつけちゃう子宮内に。そうすると絶対に着床しないんですよ」
などと、持論を展開しました。
なお、「掻爬」は人工妊娠中絶方法の1つで、器具を使って子宮内の妊娠組織を全体的に掻き出すことを指します。
<↓の画像は、『胸いっぱいサミット』に出演しているデヴィ夫人の写真>
デヴィ夫人の発言に対して、番組進行のアナウンサーが「一部そういう意見もありますね」「堕胎が悪ということではないですからね」とフォローすると、デヴィ夫人は「わたくし絶対正しいです!」と断言。
また、共演者が「堕胎をしていなくても不妊になっている方たくさんいらっしゃいますので」と言うと、「それはウソです。前に付き合っていた男の人とそういうことにあって、もう堕胎しましたということを言えないじゃないですか、女性は。隠してますよ、全員が」
と反論し、デヴィ夫人は一歩も引くこと無く持論を語っていました。
その後も、「本当に不妊の方いるかもしれない。でも、ほとんどの原因、9割9分はもう堕胎です。全員堕胎です」
と意見を曲げず、進行のアナは「堕胎が悪ということではないですからね」と言って別の話題に変えました。
それからしばらく経ちデヴィ夫人は、「私が先ほど申し上げた数字に誤りがあったようなので、こちらで謝らせていただきます。失礼いたしました」
と謝罪。
続けて進行のアナが、「先ほど不妊治療の保険適応拡大の話題について、事実と異なる発言がございました。不快に思わせた方々にお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」と謝罪したところ、再びデヴィ夫人は「いや、事実とは異ならないです。数字が違っていたかもしれません。それは謝らせていただきます」と語っていました。
こうしたデヴィ夫人の番組内での発言が物議を醸し、ネット上では炎上状態になっており、ニュースサイト『J-CASTニュース』は番組を放送した関西テレビに取材を行い、進行のアナが謝罪した理由について聞いたところ、「発言を問題として認識しており、放送の時点では、それを裏付けるような確認ができませんでした」
と回答しました。
デヴィ夫人の発言を巡り、視聴者から様々な意見が寄せられていることや、ネット上で物議を醸していることも把握しているとのことでした。
また、デヴィ夫人の発言に対して厚生労働省の母子健康課は、「不妊で一番多い原因は中絶というのは、それはないでしょう。一番の理由は、年齢ということだと思います。中絶で不妊になるというのは、非常に低い確率ですね。中絶の手術をするための器具を子宮内に入れると、内側が癒着して不妊になる可能性はあります。とはいえ、手術による合併症は、レアなケースでして、もしそれが分かれば大きなトラブルになるでしょう」
と答えています。
産婦人科医・宋美玄さんも、「不妊になる一番の原因は掻爬」というのは「完全な事実誤認」だと指摘し、「一番の原因ではありません。昔は確かに、掻爬を何回もすると子宮の内膜同士が癒着してしまって、すぐに妊娠しづらくなることもありました。しかし最近ではそのようなことは滅多にありません」「このような事実と違う発言は、中絶や流産の手術をした人を傷つけてしまいます」
などと語っています。
このように専門家等もデヴィ夫人の発言内容は事実と異なると指摘していたのですが、デヴィ夫人は27日に更新した自身のツイッター上でも「私の知る限り不妊の多くは堕胎の経験者」などと綴っていました。
<↓の画像が、デヴィ夫人が27日に投稿のツイート写真>
そんなデヴィ夫人が28日にブログを更新し、「『胸いっぱいサミット』における 私の発言によって、不妊治療に当たっている方々、中絶せざるをえなかった方々等を 心ならずも傷づけてしまったり、不快な思いをさせてしまったことは残念であり 大変申し訳なく思っております。」
と、番組内での発言を謝罪しました。
続けて、番組内で「不妊の原因は9割9分が堕胎」といった発言をした理由について、「私は カソリック教徒だったため、中絶によってその方自身、または 周りの方々が 生涯取り返しのつかない後悔に 陥ってほしくないという 強い思いからの発言でした。言葉と表現が足りず、一方的な発言が先行した結果 こうした事態を招いたこととなり、 深く反省しております。」
と弁明しています。
また、出演番組の関係者等に謝罪の言葉を綴り、「今後は 皆さまからの思いもよらぬほど 多くのご批判、ご進言を真摯に受け止めてまいります。」としています。
デヴィ夫人の謝罪を受けてネット上では、
- 中絶によるのが不妊、と主張を繰り返していた。単なる火消しに走ったとしか思えない。結構好きなタレントさんでしたが軽蔑します。
- 中絶や避妊を良しとしない宗派があるのは聞いたことがある。でも、それと発言内容とは関連ないですよね?
自分の思い込みを、突っ込みが入れにくい宗教の話に挿げ替えようとしてるのかな?と思いました - 発言内容は大変残念。自分の考え方を中心に、その他を排除する排他的な物言いでした。
宗教観は確かにあるのかもしれませんが、それを鑑みても擁護できる内容ではありません。 - 謝罪もだけど、間違った情報を発信したことについての謝罪と訂正が一番大事じゃないかな?
傷つけちゃったけど間違ったことは言ってないですよ、ともとれる。 - 「言葉と表現が足りなかった」と言っているだけで、「言っている内容は正しい」と思っているんでしょうね。「まったくのデタラメでした」と謝るべきなのに。
不妊の半数近くは男性に原因があるし、女性に原因がある場合でも中絶が原因なのはごく一部なのに。 - まぁ周りに「早めに形式だけでも謝罪しといた方が良いですよ」って諭されたんだろう。
この人はたまたま今の活躍な場がタレントなだけで生きてきた環境が全く違う。そりゃズレた発言するのは当たり前。
イッテQ!みたいな番組で体よく使うなら面白く映るだろうが討論やコメンテーターとして使ってはダメ。これは番組の人選が良くない。 - イッテQに出て人気が再燃したのかしらないけど、もともと偉そうな物言いで好きではなかった。
結構な頻度で問題を起こしているのにコメンテーターになれるのが不思議。 - 仕事が無くなると事務所側も困るから、マネージャーや事務所側が考えた文章をそのまま掲載している可能性はないのか?
元々プライドが高いし、謝るのは嫌いだろうから、実際は9割9分という割合認識の訂正だけで、本人は納得していないのではないのか。
などの声が上がっており、現在も炎上状態が続いています。
誤った認識によって、不妊の原因がほぼ100%堕胎が原因だと言い切り、様々な問題によって不妊症で悩んでいる方たちに大きなショックを与え、さらに堕胎が非常に危険なものという印象を与えたというのは罪深く、ブログでの謝罪程度で済ませていい問題なのかと正直思います。
また、ブログに綴った謝罪コメントでは、あのような発言をした背景には自身が信仰している宗教の教えがあるとし、警鐘の意味で発したと弁明しているのですが、この言い訳も納得できるものではないですね…。
そもそも、デヴィ夫人は27日に自身のツイッター上でも持論を展開し、「私の知る限り不妊の多くは堕胎の経験者」だと主張していたにも関わらず、ブログで突然謝罪したことに対して違和感を抱き、結局のところは自身の仕事や関係者への影響があまりにも大きかったことで、とりあえず謝罪をしたように感じられます。
デヴィ夫人がこうした暴走によって騒動に発展するのは今回が初めてではなく、これまで様々な場で物議を醸す言動をしてきましたが、生放送の番組でこうしたトラブルが発生してしまったからには、少なくとも今後は生放送の番組への出演を控えた方がいいかもしれないですね。