1993年から放送の長寿番組『ダウンタウンDX』(日本テレビ系 木曜22時)が6月26日に最終回を迎えることが発表され、番組を制作する読売テレビは終了の理由として「ダウンタウンの意向」を挙げているのですが、終了に至った裏側を『ピンズバNEWS』(双葉社)が報じています。
読売テレビは21日にダウンタウンDXの終了を突如発表し、「番組の今後について検討する中、ダウンタウンのお2人より、『活動休止によって多くの関係者の方々にご迷惑をおかけしている』との意向も所属先を通じていただき、総合的に判断した結果、放送終了に至りました」と説明していました。
なお、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系 日曜23時25分)と『水曜日のダウンタウン』(TBS系 水曜22時)は、今後も放送を続けると局側がコメントしています。
なぜ、ダウンタウンDXのみこのタイミングで終了となったのか、その裏側を巡って様々な憶測などが飛び交う中で、ピンズバNEWSの記事では制作会社関係者が、「読売テレビや視聴者、スポンサーの意向だけではなく、ダウンタウンの2人にも思うところがあるとも聞こえてきています」
としています。
まず、松本人志さんが芸能活動休止を決断した要因として、性加害疑惑報道後の昨年1月4日に放送されたダウンタウンDXの新春特番で、複数のスポンサーがCM出稿を停止したり、スポンサー名を表示しないという対応がとられたことを挙げています。
この対応は他のテレビ局にも影響を与えたとみられ、「これで各局も『今の松本さんは出せない』という流れができたとも当時囁かれました。松本さんが活動を休止したのは裁判に注力するためですが、『ダウンタウンDX』がACだらけになったことも、松本さんが『番組や局に迷惑をかけるのなら…』とテレビ出演をやめる要因の1つになったとも当時言われました。」
と制作会社関係者が明かしています。
これに続いて昨年7月に読売テレビ制作の『情報ライブ ミヤネ屋』で、週刊文春が報じた【《松本人志 5.5億円裁判》A子さん出廷妨害工作を告発する!】と題した記事を取り上げた際に、番組のコメンテーター等が週刊文春に肩入れした発言をしていたとして松本人志さん側が局に猛抗議し、この日以外の内容にも問題があったとして、『BPO(放送倫理・番組向上機構)』にも放送による人権侵害申し立ての準備も進めていると発表し、この声明を松本さんもXでリポストしていました。
この抗議に読売テレビの松田陽三社長は会見で、「事実関係に誤解がある」「松本さん側を一方的に非難しているわけではない。番組は双方の主張を客観的に紹介しており、偏向報道にはあたらない」
などと反論していました。
こうして松本人志さんと読売テレビの間に亀裂が生じていた中で、浜田雅功さんもダウンタウンDXに対して色々と思うところがあったようです。
前出の番組制作会社関係者は、「浜田さんは最近、若手芸人や若いタレントが自分の番組をきっかけにブレイクして活躍してくれればいい、と後進の育成を大切に考えているといいます。制作サイドにもそういう構成にしてほしいとリクエストしているようですが、『ダウンタウンDX』の構成はそれほど変わらなかった。(中略)スタッフは従来通りのスタイルで、できるだけメジャーなタレントとダウンタウンの絡みを前面に出すべく制作していると。視聴率の面を考えると悪いことではないのでしょうが……浜田さんの意向とはズレが生じてきていると言われています」
と明かしています。
そして、ダウンタウンの意向を受けて番組終了が決定したとのことですが、これに対してネット上では、
- 「アメトーク」や「お笑い向上委員会」や「マルコポロリ」みたいな、若くて無名に近い芸人にスポットが当たる番組へと路線変更したかったのかな
- 中居問題も絡んでそうだから結構複雑な状況になってそう
- アンチの声にスポンサーが反応し過ぎ。私は是非松本さんには復帰してほしい
- ダウンタウンの番組はマンネリ化してるのが多いから、これから先も終了するのが出てくるでしょ。局としては終わらせられてラッキーだろうな
- 今後はダウンタウンチャンネル(仮)に注力するのかな
- 最終回は2人揃って出てきて欲しい。ゲストなしで
- もう全番組終了でいい いつまで忖度してるんだよ 続けるならタイトルと出演者を代えてやればいい。
- 番組終わらせるなら普通は改編期に綺麗に終わらせると思うけど、ダウンタウンDXはもう限界超えてて、どうしようもなくなったから中途半端な終わり方にしたって感じだな。第三者委員会の報告書で完全に詰んだんだろな
- ま、潮時でしょう。どう見たって未だに逃げ隠れして中居絡みで更にリスク増大の松本のTV復帰なんてスポンサーは無理
などの声が上がっています。
ミヤネ屋の報道内容を巡って松本人志さんは読売テレビに不信感を抱き、一方の浜田雅功さんも番組の方針などに対して不満があったのであれば終了もやむなしといったところです。
また、30年以上も続いたダウンタウンDXがあっさりと終了が決まった背景には、番組視聴率の低下もあったと『サンケイスポーツ』は報じており、今月に入って番組MCを後輩芸人が週替りで担当し、直近の個人視聴率は2.8%で、同時間帯トップの『報道ステーション』(テレビ朝日系)に2倍近い差をつけられていたとしています。
民放関係者は、「(個人視聴率が)及第点の4%にも及ばず、番組配信の再生回数も芳しくない。コンテンツ力強化を図るには改編の対象になり得る」
とし、視聴率低迷も打ち切りの要因として挙げています。
ちなみに、松本人志さんが出演していたころのダウンタウンDXの視聴率(2023年12月7日放送分)は、個人視聴率3.6%(同時間帯トップ)、テレビ局が重要視しているコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は3.0%(同)、松本さんが消えた直後の昨年1月25日放送分も個人視聴率は3.9%、コア視聴率は3.9%を記録していました。
それから1年以上経って個人視聴率は3%を切るようになっていたことに加えて、松本人志さんがいつ番組に復帰できるかも決まっていない状況で、公私ともに親交が深かった中居正広さんの女性トラブルを巡っても週刊誌などに名前を取り沙汰され、より番組復帰が難しくなっていたことから、番組終了は仕方がないと思う部分もあります。
そして、ダウンタウンDXの終了発表を受けてダウンタウンのファンからは、最後に浜田雅功さんと松本人志さんが揃う姿が見たいとの声も上がっていますが、果たして最終回はどういった形になるのかに注目したいですね。