音楽番組の“Mステ”こと『ミュージックステーション』(テレビ朝日系 金曜21時)で司会を務めているタモリさん(本名=森田一義 76歳)が9月17日付で、「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」としてギネス世界記録に認定されたことが発表されました。
『Mステ』は1986年10月24日からスタートし、放送開始当初は関口宏さんが司会を務め、1987年4月3日からタモリさんが2代目司会に就任し、今年9月17日の放送回時点で34年168日、合計1,365回の在任となり、この記録が「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」としてギネス世界記録に認定されました。
ギネスに認定されたこの記録は、11月17日発売の書籍『ギネス世界記録2022 日本語版』に掲載される予定とのことです。
<↓の画像が、ギネス世界記録に認定されたタモリさんの写真>
ちなみに、タモリさんは2014年3月末に最終回を迎えた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で31年半にわたって司会を務め、「同一司会者による生放送バラエティ番組の最多エピソード数」(出演回数:8,001回)として、個人でギネス世界記録に認定されています。
<↓の画像が、2014年にギネス世界記録に認定されたタモリさんの写真>
そして、個人で2度目のギネス世界記録認定を受けたタモリさんは、「1回もらうだけでも大変なことだと思うのに……。決して自分を褒めているわけではないですけれど(笑)、2回もいただけるなんて思ってもいなかったので、大変光栄なことです」
とコメントしています。
また、Mステの中で最も印象的、記憶に残っている出来事については、「それはやはり、『t.A.T.u.』でしょう(笑)!あれは忘れられないですし、あれを超える出来事はないでしょうね……」
と語り、2003年6月27日放送回で起きた「t.A.T.u.事件」を挙げています。
<↓の画像は、ロシア出身のデュオ『t.A.T.u.(タトゥー)』の写真>
『t.A.T.u.』は、2003年4月に番組に初登場予定だったものの直前になって出演をキャンセルし、2ヶ月後の同6月27日に初登場しオープニングでは姿を見せるも、『t.A.T.u.』のプロデューサーによる指示により、出番になっても2人が楽屋から出てこず、タモリさんは生放送中に何度も出演を呼び掛けましたが、出演をボイコットしました。
これによって急遽、その日初出演したロックバンド『THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)』が、『t.A.T.u.』の穴埋めでパフォーマンスを披露しました。
- t.A.T.u.の穴埋めをしたミッシェル・ガン・エレファントの動画(Twitter)
過去にはこうしたトラブルもありましたが、現在も生放送の音楽番組として継続しており、番組が長く続く秘訣についてタモリさんは、「それはもうひとえにスタッフの努力だと思います。皆さん、本当によくやってくれていますから」
と語っています。
これまで番組に出演してきて「正直、休みたいな」と思ったことは?との質問には、「それはなかったですね!最新の音楽を生で聴くことができる、というなかなか無い番組ですから、何よりも楽しいという気持ちが強いですよ。芸能界に入ってよかったな、と思っています」
と語り、今後の目標については「ないですね(笑)。100歳超えてもやれたら面白いですけどね」と明かしています。
そして、タモリさんの2度目となるギネス世界記録認定に対してネット上では、
- タモリさんの人柄の結果だね。いわゆる長寿番組は、良くも悪くもその司会者の人柄だよね。
- 凄いな『ブラタモリ』含め続いて欲しい
- タモリさんて様々な時代とアーティストに関心を持って接しているからスゴイよね
- 1番の思い出は「t.A.T.u.」(笑)いましたねぇ〜 ロシアの2人組の女の子 あの赤のチェックの制服風のミニスカ姿で無愛想で無気力な感じ。流行りましたよね~懐しい
- 10代から番組を見てて40代の今はほとんど見なくなったけど、Mステを付ければいつもタモさんがいた。
今でも10代のアーティストとちゃんと話をしている。それだけで尊敬する。 - あれだけキャラの立つ人なのに、いわば「黒子」の司会者としても無類の安定感。
4か国語麻雀で見せた異才、ブラタモリで披露する博学、タモリ倶楽部で繰り広げる多趣味・・・。これらがすべて一人の人物であることに敬服 - 気づけば、10代から、今もやっている番組って、徹子の部屋とミュージックステーション、タモリ倶楽部等々
最近、ミュージックステーションは、知らない歌手ばかりで、見ていないが、タモリさんがマイクを持って立っている姿を視るだけで、安心感がありますね - そうか~考えてみれば『タモリ倶楽部』も『Mステ』も、昭和、平成、令和を駆け抜けている番組ですね。
正直言えば、タモリさんも大分年いった感じになりましたけど、やはり前からスタンスが変わっていないところが本当に安定感を持たせている。
年に一度くらいであればまた『笑っていいとも』もやって欲しいもんです。 - t.A.T.u.のドタキャンはリアルタイムで見てた。あの時に穴を埋めたミッシェルガンエレファントは超絶にかっこよかった。
井上陽水と玉置浩二の即興弾き語りを聴いて涙していたタモリさんに、今の音楽はどのように聴こえているんだろう。
ベストテンやトップテンなどの音楽番組が消えゆく中、残り続けてきたミュージックステーションもすごいし、それをずっと支えてきたタモリさんは本当に素晴らしいと思う。
などの声が上がっています。
長寿番組の司会者では、1976年2月スタートの『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で現在も司会を務める黒柳徹子さんが、2011年に「同一司会者による番組の最多放送回数記録」としてギネス世界記録に認定され、現在も記録の更新を続けており、2015年5月には番組の放送回数が1万回に達しました。
また、みのもんたさんは2006年に「一週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者」、和田アキ子さんは1985年10月から『アッコにおまかせ!』(TBS系)の司会を務め、昨年9月に「生放送バラエティー番組 同一司会者最長放送」としてギネス世界記録に認定されています。
このようにタモリさん以外にも、ギネス世界記録に認定されている司会者は存在するのですが、タモリさんは『笑っていいとも!』『Mステ』と2つの番組でギネス認定され、他にも1982年10月から『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)でも司会を務めていて、30年以上も続く番組が複数あるというのは、番組の内容はもちろんのこと、タモリさんの人柄があってこそなのかもしれません。
タモリさんも来年には喜寿(77歳)を迎え、生放送の番組で司会を務めるのは体力的にキツい部分もあるかもしれませんが、番組が続く限り、司会者として出演を続けていってほしいですね。