テレビ朝日の情報・報道番組『スーパーJチャンネル』を担当する報道局のデスク・奥山明宏容疑者(47)らが、国の「IT導入補助金」の不正受給事件で逮捕されたことが判明し物議を醸しています。
大阪府警の発表によると、「IT導入補助金」を騙し取ったとして詐欺容疑で逮捕されたのは、テレビ朝日の報道局報道番組センターのディレクターで、『スーパーJチャンネル』の特集担当デスクの奥山明宏容疑者と、ホームページ制作を手掛ける『ワールドエージェント』の代表らを含む3人です。
この3人は2019年に、奥山明宏容疑者やその家族らが代表を務める中小企業18社が、ITツールを導入して代金を支払ったように偽装し、ウソの申請によって国から補助金を合計900万円騙し取った疑いが持たれています。
2月には同じ手口による詐欺事件で、テレビ朝日のソリューション推進部長ら5人が詐欺容疑で逮捕されており、このうち2人が起訴され、3人は処分保留で保釈されています。
テレビ朝日は、また新たに報道局デスクが逮捕されたことに対して、「現状では、2人の関連性は確認されていません。逮捕容疑は当該社員による業務外での私的な行為とみられ、当社業務との関連は現状確認されておりません。社員が逮捕されたことは、誠に遺憾であり、今後の捜査の進展を見守った上で、厳正に対処して参ります」
とのコメントを出しています。
そして、国の補助金を騙し取る詐欺事件で、テレビ朝日の社員が2人逮捕されたことに対してネット上では、
- 同じ会社から何人も逮捕者が出るなんて異常だよ。社長が自らの不祥事で辞任するような局だから驚かないけど。
明日のニュースやワイドショーで取り上げるのかね？複数人となればもはや個人の問題とは言えないから何らかの処分が求められると思う - やっぱり報道機関ましてや野党側の報道局だからね。社長も悪かったし、不正まみれと世間がみなしてくると、今後は報道でも偉そうなこと言えない
- テレ朝のこの一年間の不祥事は、異常すぎないか。いろいろな犯罪を報道しているにも関わらず、自社の不祥事には消極的。
報道者としてのプライドがあるのなら、自社の不祥事を包み隠さず報道し、原因、対策を報道してほしい - 報道ステーションで徹底検証してもらいたい。普段は他の失敗にやたら厳しいのだから。
- これって補助金の支給初期段階で、システムとして脆弱だから不正簡単にできますっての実際にやって報道した事あったけど、それを実際にメディアの人間同士が情報を共有して国民の税金を私利私欲で奪い取ったという事だよね。
- 暴力団は使用者責任で、組員の犯罪も、組長が有罪になります。放送局も、国に対して損害を起こす社員がいれば、社長や会長など、運営幹部にも責任を取らせるべきと思います。
それぐらい、放送局は電波割り当てなどがあり、特別な会社であると自覚を持つべきと思います。
などの声が上がっています。
「IT導入補助金」は、中小企業がITシステムを導入することによって業務効率アップなどをサポートするための制度で、国に登録した業者を通じて申請を行うことで、経費の半分が補助される仕組みになっています。
新たに逮捕された奥山明宏容疑者は『ワールドエージェント』の社長から勧誘を受け、犯行に及んだとみられるそうですが、2月に逮捕された元セールスプロモーション局ソリューション推進部長も、同社の社長等と共謀して補助金を不正受給し逮捕されました。
なお、『ワールドエージェント』の社長等は国に対して約680件の補助金申請を行い、合計約3.4億円を受給していた可能性があるといいます。
この事件でテレビ朝日の社員が2人も逮捕されるというのは衝撃ですし、新たに逮捕された奥山明宏容疑者は報道番組のデスクをしていた方ということもあってネット上では批判が殺到しており、局のトップが責任を取るべきなのではとの声も上がっています。
先月には、2019年から社長を務めていた亀山慶二さんが会社経費の私的使用など、複数の問題行為が発覚したことで辞任しており、これによって現在は早河洋会長が社長を兼務しています。
テレビ朝日では社員等の不祥事が頻発し、明らかに異常と言える状況にあり、トップの責任を追及する声が上がるのも当然だと思います。
ただ、今回出したコメントも前回と同様に、「逮捕容疑は当該社員による業務外での私的な行為とみられる」としており、局はこの事件に直接関係ないとして責任逃れをしようとしているように感じ、社員2人が詐欺事件を起こすもコメントを出すだけの対応となるのでしょうかね。