バスケットボール漫画の金字塔『SLAM DUNK(スラムダンク)』の新作アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』(12月3日公開)の声優陣が4日に発表され、メインキャラクター5人のキャストが一新されたことを巡り、ネット上では賛否両論となっています。
“スラダン”ことスラムダンクは、1990年~1996年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載され、コミックスのシリーズ累計発行部数は国内だけで1億2,000万部超えの大人気漫画で、1993年にテレビ朝日でアニメ化され、最高平均世帯視聴率は21.4%、アニメ全103話の平均視聴率は15%超えと、現在では考えられないほどの好視聴率を記録し、1994年~1995年にかけて劇場版アニメが4本製作されました。
現在でもバスケットボール漫画の中でトップクラスの人気を誇り、続編に期待の声が上がる中で、昨年1月に新作アニメ映画の製作が発表され、世界中のスラダンファンから歓喜の声が上がっていました。
新作アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、原作者で漫画家・井上雄彦さんが監督・脚本を担当するとのことで期待が高まる中、公開1ヶ月を切ったタイミングでようやく湘北高校バスケ部のメインキャラクター5人の声優陣が発表されました。
<↓の画像は、スラムダンクのメインキャラクター5人の写真>
(左から)宮城リョータ、赤木剛憲、桜木花道、流川楓、三井寿
主人公・桜木花道役は草尾毅さん(56)から代わり、『ドラえもん』のジャイアン役等で知られる木村昴さん(32)が担当します。
桜木のライバル・流川楓役は緑川光(54)から神尾晋一郎さん(40)、宮城リョータ役は塩屋翼さん(64)から仲村宗悟さん(34)、三井寿役は置鮎龍太郎さん(52)から笠間淳さん(38)、赤木剛憲役は梁田清之さん(57)から代わり三宅健太さん(45)が担当し、テレビアニメ版からキャストが一新されています。
また、オープニング・エンディング主題歌情報も解禁され、オープニングはロックバンド『The Birthday』、エンディングは『10-FEET』が担当します。
そして、声優陣の発表などを受けてネット上では、
- なんか予想の下の下で萎えてきたなあ
- 声優変えるの悪手すぎるだろ
- 結局声優変わるのか~見に行くのやめよ
- 湘北の5人の声優陣は現役バリバリなのに、キャスト変更する意味はあったのかなぁ
- キャスト変更は本当に必要なの?当時の声優さんがまだまだやっているのに…
- しゃあない四半世紀前だし どんだけ若作りしたところで声の老いは隠せないからな
- 続投しても変更しても「こんなの違う」になる
などの声が上がっており、声優陣の一新に対して賛否両論となっています。
近年、『ダイの大冒険』『るろうに剣心』『うる星やつら』など、過去にもアニメ化された人気漫画が次々にリメイクされていますが、多くの作品で声優陣を一新しています。
その理由は明らかにされておらず、声優陣の加齢による声の変化やスケジュールの都合なのか、それとも過去作のイメージを払拭し、また新たな作品として見てもらいたいという意図があるのか否かは定かではありません。
テレビアニメ版の視聴者からすると声優陣の交代は非常に複雑で、声によってキャラクターの印象が大きく変わるため、出来れば声優陣は変えずに続投の形にしてほしかったですね。
- テレビアニメ版『スラムダンク』第1話の動画(YouTube)
ちなみに、監督・脚本を手掛ける井上雄彦さんは10月に「今回の映画は新たな視点で描いたスラムダンクと言えます」とした上で、「キャラクターたちの新たな絵を描く時のように、何度も描いてきたはずだけど初めて出会う人のように、この映画も新たな命のようなものを持つことを願って取り組みました」「知らない人には初めての、知ってる人には、知ってるけど初めて見るスラムダンク。そんな感じで気軽に楽しんでもらえたら嬉しいです。」
などとブログに綴っていました。
また、今回公開された予告映像やキャストの並び順などから、新作映画のストーリーは桜木花道が主人公ではなく、宮城リョータを主人公に新たな視点で描いた内容になっているのではないかと推測されており、声を担当する仲村宗悟さんも今作について「心から真っ新な気持ちで映画を楽しんでもらいたい」と語っています。
新作アニメ映画は声優陣を一新するだけでなく3DCGになっており、こうした部分もテレビアニメ版のファンからすると少々受け入れ難いところがありますが、30年近く経ってアニメ化し、どういったストーリーを描いているのかは非常に気になるところで、スラムダンクファンの期待に応える良い作品に仕上がっていることに期待したいです。