昨年放送開始25周年を迎えた人気アニメ『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系 金曜19時30分)の放送開始以来、主人公・野原しんのすけ役を演じてきた声優・矢島晶子さん(やじま・あきこ 51歳)が、6月29日放送分をもって番組を降板となり、声優を交代することをテレビ朝日が発表しました。
テレビ朝日の発表によると、矢島晶子さん側から「しんのすけの声を保ち続けることが難しくなり、キャラクターの声を作る作業に意識が集中して、役としての自然な表現がしづらくなった」と番組降板の申し出があり、これを受けて6月29日放送分をもって野原しんのすけ役を降りることが決定したとのことです。
テレビ朝日は矢島晶子さんの降板を受けて、「これまで『クレヨンしんちゃん』に生き生きとした、大変魅力あるキャラクター性を吹き込んで頂き、長きにわたって作品を支え続けて頂いた矢島晶子さんの多大なる功績に、番組関係者一同、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」
というコメントを発表し、後任についてはまだ発表されていません。
また、矢島晶子さんもコメントを寄せており、「27年間、春我部(かすかべ)の『嵐を呼ぶ5才児』と一緒に過ごして参りましたが、この度、野原家から離れることに致しました。理由は、しんのすけの声を保ち続ける事が難しくなった為です。キャラクターの声を作る作業に意識が集中し、役としての自然な表現が出来にくくなってしまった為です。」
と降板を決意した理由を説明しています。
<↓の画像は、6月29日放送分をもって『クレヨンしんちゃん』を降板する矢島晶子さんの写真>
また、「『しんのすけ』というキャラクターとは離れますが、声の仕事には関わっていきます。また別の機会に他のキャラクターでの私の演技を受け取って頂けましたら幸いです。27年間、ありがとうございました。」
と、今後も声優としての活動は続けていくことを報告しています。
そして、この突然の衝撃発表を受けてネット上では、、
- ドラえもん以来の違和感を覚える事になりそう
- 急になんで??病気とかじゃなければ良いけど。。ちょっと心配。
- 主役が変わるなら、ドラえもんみたいに全体を変えた方が違和感が少なくて済みそう。
- えっ?何で?病気か何か?それともギャラ問題か何かかなぁ?どちらにしても主演の矢島さんが降板となると、しんのすけのイメージや作品自体も大幅な変化となってしまうぞ!
- ビックリ。他の人の声は想像つかない。でも、あの声としゃべり方は喉に負担がありそうだし、長い間お疲れ様でした。
- なんと!でも矢島晶子さんって本来は美少女声の人だししんちゃんは大変そうだとは思ってた。ひろしの藤原さんの体調問題もあるし、ドラえもんのように総交代の時期なのかもね。
- 正直、昔と今とではしんのすけの声質が少し違うなとは感じてた。でも、あまりに急すぎる。矢島晶子さんが演じるしんのすけが、可愛くて大好きでした。
- しんちゃんのあの声は矢島さんだからこそだったと思うだけに残念…。今後どうなるんだろう…。でもあの声をずっと出し続けるのも大変だったんだろうな。長い間お疲れ様でした。
などのコメントがありました。
矢島晶子さんはまだ51歳で声の衰えはそこまで感じることはなく、今後も声優は続けていくとしていることから、特に体調が悪いというわけでもない様子なのですが、矢島さん自身は以前から色々と悩んでいたようです。
矢島晶子さんは昨年4月に『スポーツニッポン』の取材を受けた際に、野原しんのすけの独特な声を出すための発声方法について、「お酒を飲みすぎちゃった時などの“おえぇ?”の“お”でやると、しんちゃんになる(笑い)」「ここまで作ってくると、結構疲れてきますよ」と明かしていたほか、週1回のペースで行われるという『クレヨンしんちゃん』のアフレコ後には、確実に声が荒れてしまうために、アフレコ直後には別の作品の女の子役のオファーなどが来ても「多分汚い声だから無理かもしれません」と、断らざるを得ない状況が続いていたことも告白しています。
この他にも、もしかすると何かトラブルが起きていた可能性もあるのですが、矢島晶子さんの地声を聞くと野原しんのすけの声とは全く違う事が分かり、独特な発声方法による負担があまりにも大きく、声が出なくなって周囲に迷惑を掛けたり、視聴者に違和感を与えるようになる前に降板しようと決意したのかもしれないですね。
『クレヨンしんちゃん』では、野原しんのすけの父親・ひろしの声を担当していた声優・藤原啓治さんが2016年8月に病気療養のために休養することを発表し、昨年6月には仕事を徐々に再開することが発表されたのですが、『クレヨンしんちゃん』の復帰時期は未定としている状態です。
この他にも『クレヨンしんちゃん』では、園長先生、吉永先生、ぶりぶりざえもんなどのキャラクターも声優が亡くなったり、突然の降板などによって変更されているのですが、これまで聞いていた声が突然変わるとキャラクターの印象も大きく変わってしまうので、声優交代と聞くとどうしても残念な気持ちになります。
特に『クレヨンしんちゃん』では、矢島晶子さんが出す声こそが野原しんのすけだったので、7月以降はどう変化するのか心配ですが、誰が演じるのかなど引き続き注目していきたいと思います。
また、現時点では野原しんのすけの母親・野原みさえ、妹・野原ひまわり、その他に友達の風間くん(野原家の飼い犬・シロも同じ声優・真柴摩利さん)、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃんといったメインキャラクターの声優は初期から変わっていないのですが、矢島晶子さんの降板を受けてかつての『ドラえもん』のように、声優陣をリニューアルするといったことが今後あるのかどうか、今後の動向を見守っていきたいところですね。