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高視聴率番組イッテQに企画デッチ上げ疑惑、やらせ否定も週刊文春が反論…朝日新聞やフジテレビが日テレ潰しに本腰?

イッテQ打ち切りへ? 橋祭りヤラセ疑惑でラオス政府対応協議…フジテレビが総力取材の理由は『ほこ×たて』の恨み?

8日発売の週刊誌『週刊文春』が、人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系 19時58分)でヤラセ企画が行われていたことを報じ、現在両者の間では企画のデッチ上げ、ヤラセの真相をめぐってバトルが繰り広げられています。

そうした中で、フジテレビが『イッテQ』のヤラセ疑惑の真相追及にかなり力を入れており、8日放送の情報ワイドショー番組『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系 平日13時45分)では、約2時間の放送枠のうち40分にわたってこの問題に関する特集を放送しており、スタッフが現地を総力取材するほどの力の入れようとなっているのですが、その理由を『週刊女性』や『東京スポーツ』が報じています。

『週刊文春』が報じたヤラセ企画というのは、番組スタートからすでに10年以上続く人気企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」で、5月20日の番組では「橋祭りinラオス」として、レギュラーのお笑いタレント・宮川大輔さんが東南アジア・ラオスの首都ビエンチャンを訪れ、この地で伝統的に開催されているという「橋祭り」に参加しました。

この橋祭りは、水上に架けられた橋をいかに早く渡れるかを競うもので、単に橋を渡るのではなく途中には回転する大きな玉が障害物としてあり、それが企画の大きな目玉となっていました。

<↓の画像が、宮川大輔さんが出演した企画「橋祭りinラオス」の写真>

しかし、『週刊文春』の取材班が関係各所に取材を行ったところ、番組で放送したような祭りはラオスには存在せず、日本のテレビ番組が制作したものだという証言を入手し、さらには祭りに参加した現地の子どもたちには協力費を支払っていたとし、『イッテQ』は番組のために祭りをでっち上げたとしていました。

この報道に対して日本テレビは8日、「現地からの提案を受けて成立したもので、番組サイドで企画したり、セットなどを設置した事実はなく、また、番組から参加者に賞金を渡した事実もございません。」と、祭りのデッチ上げ疑惑は否定しました。

一方で、「今回放送した会場での開催実績を十分に確認しないまま作業を進めてしまいました。結果、この会場で初めての開催であった『橋祭り』を、放送では毎年行われているかのような、誤解を招く表現となりました。」と、番組で伝えた内容に一部誤りがあったことは認めています。

このコメントに対して『週刊文春』は反論コメントを発表し、番組のエンドロールで「海外コーディネーション」としてクレジットされているM社の社長に取材を行ったところ、番組で放送の橋祭りは自ら企画したことを認め、祭りのセット設営を行ったタイ人のスタッフもM社側から依頼を受けたと証言しているとしています。

また、参加者への賞金についても、M社の社長が参加した少年たちに協力費という形で支払ったことを認め、子どもたちもお金や自転車などを企画に参加した見返りに受け取ったという証言も得ていると反論しています。

そうしたことから『週刊文春』側は、「番組で放送されたラオス『橋祭り』が、これまでラオス・ビエンチャンの同地で開催されたことはなく、『イッテQ!』放送のために、番組サイドが企画、セットの設置にかかわって作られたものであることは、11月8日発売号の記事で報じた通りと考えています。」とし、日テレサイドのコメント内容を真っ向から否定しています。

このように両者がバトルを繰り広げる中で、8日放送の『直撃LIVE グッディ!』は現地取材の模様や取材結果を伝え、現地住民やラオスのイベント会社も問題の橋祭りは「ラオスの伝統ではありません」と否定し、ラオス情報文化観光省、駐日ラオス大使館も祭りの存在を否定したとしました。

一方で、ラオスと隣接するタイでは橋祭りのようなイベントが実際に行われており、現地メディアにも取り上げられていたことが判明しています。

そのため、もしラオスではなくタイの橋祭りとして紹介していれば、祭りのデッチ上げ、ヤラセ疑惑を報じられることはなかったのではないかとしています。

このようにフジテレビは現在、かなり力を入れて『イッテQ』ヤラセ疑惑の真相究明に乗り出しているのですが、『週刊女性PRIME』が9日に配信した記事では、「とにかく尺(時間)を割いて、叩けるだけ叩け、って上から言われました。材料は週刊文春しかないのですが、ラオス現地の撮影クルーを動かして画(映像)を取ってもいいから、など、とにかくやれるだけやることになりました」と、ライバル局の情報番組スタッフが明かしています。

また、『東スポ』の記事ではフジテレビが躍起になっているのは、5年前のヤラセ発覚で打ち切りになったバラエティ番組『ほこ×たて』の恨みだと報じています。

記事ではフジテレビ社員が『グッディ』の現地総力取材について、「“やりすぎ”と言われるかもしれないが、ウチはかつて、『ほこ×たて』にヤラセがあったとして打ち切りに追い込まれた。確かにやってはいけないことだったけれど『ほこ×たて』がダメなら『イッテQ!』もダメだろ、という思いがある」と語っています。

ちなみに、『ほこ×たて』は「矛盾」にちなんで相反する「絶対に〇〇なもの」同士で対決させ、白黒決着を付けるといった番組内容で、2011年10月から日曜19時台にタカアンドトシがMC、レギュラーとして他に当時AKB48の大島優子さん、東野幸治さん、中山秀征さん、ピースらが出演していました。

『ほこ×たて』は番組内容が評価され、『ギャラクシー賞』『ATP賞テレビグランプリ』『日本民間放送連盟賞』などテレビ関係の賞も受賞するなどしていたのですが、2013年10月放送の「スナイパー軍団VSラジコン軍団」でヤラセが行われていたことを番組参加者がブログで暴露し、番組を盛り上げるためにあたかも接戦だったかのように順番を入れ替えるなどの編集を行なれるなど、番組サイドが作り上げたものだったことが明らかにされました。

これによって翌週から番組の放送休止が決定し、10日後には番組打ち切りが決定するという展開を迎えたのですが、前出のフジテレビ社員はこうした結末を迎えた『ほこ×たて』を引き合いに出して、「事実と違う編集をして放送したのだから、明らかなヤラセで打ち切りも仕方がない。でも『イッテQ!』は、ラオスでは行われていない祭りをあたかも毎年行われているように放送したのだから、これもヤラセでしょ?『ほこ×たて』と同じで『イッテQ!』も打ち切りになって当然」と語っています。

また、フジテレビだけでなく『朝日新聞』系のメディアも、『イッテQ』のヤラセ疑惑に関しては独自取材を敢行しており、『朝日新聞』の完全子会社『朝日新聞出版』が運営のメディア『AERA dot.(ドット)』は、日テレ広報部に番組に関する質問をぶつけたところ、「(賞金の支払いや会場の設営なども)番組としてはしていない」と強調し、制作を依頼した現地コーディネート会社がラオスでどのような行動をしたのか質問したものの、8日に発表した局のコメントには書かれていない内容との理由で回答を避けたとしています。

また、橋祭りで2位に入り賞金を受け取ったと『週刊文春』の取材に明かしているウィラスク君は、「橋を自転車で渡るゲームは初めての体験だった」と告白しているのですが、番組内ではウィラスク君について「数々の大会を制している」「優勝候補」だと紹介していたのですが、これについて日テレは、誤解を招く表現だったとしています。

日テレサイドとしては、今回のヤラセ問題はあくまでも現地コーディネート会社が企画したもので、番組スタッフは関わっていないという形で逃げようとしているのではないかと指摘されており、8日に発表されたコメントなどを見ても、そのように受け取れる記述となっています。

また、あくまでも祭りのデッチ上げ、ヤラセは否定し、誤解を招く表現があったことを反省するといったことにとどめており、完全に非を認めて謝罪はしていないというのも大きな意味があるようなのですが、ついにラオス政府がこの問題への対応を協議し始めたことをフジテレビ系のFNNが報じており、単なるバラエティ番組のヤラセといった問題では済まされない可能性も出てきています。

FNNによると、橋祭りをラオスの祭りとして紹介したことで政府は今後の対応を協議しているといい、取材に対してラオス情報文化観光省は「ラオスの祭りでも文化でもない」と強く否定し、撮影許可作業に関わったというこの関係者は、「『祭り』を紹介する企画だと、事前に知っていたら許可は出さなかった。なぜなら、このイベントは、本当の祭りではないからだ」と話していると伝えています。

また、「日本人は、誠実な人たちだと思っていた。今後は、もっと申請を精査する必要がある」と語り、現在はラオス政府内で対応を協議しているとのことです。

<↓の画像は、フジテレビ系『FNN』のイッテQヤラセ疑惑騒動の報道写真>

これまでヤラセ、捏造問題によって打ち切り終了となった番組は複数存在し、フジテレビ系では『ほこ×たて』や『発掘!あるある大事典』が有名で、捏造問題で直接打ち切りにはならなかったものの、その後の視聴率低迷などによってTBS系の『ピラミッド・ダービー』は今年3月で終了しました。

また、『陸海空 地球征服するなんて』(テレビ朝日系)についても、人気企画「部族アース」に出演していた番組のゼネラルプロデューサー・取材ディレクターの“ナスD”こと友寄隆英ディレクターの肌の色に対して、CG加工で修正をしているといったヤラセ疑惑が浮上して物議を醸し、こうした騒動も影響して視聴率が低下しています。

『イッテQ』は今後どのような展開を迎えるかはまだ分かりませんが、最初にしっかりと指摘を認めて謝罪しなかったことによって『週刊文春』に反論され、他のメディアも関係者に独自取材していることで番組に不利な情報が色々と出てきているので、番組のイメージ低下は避けられないでしょうね。

『イッテQ』は日曜20時台の激戦区に、平均視聴率20%前後とダントツトップの数字を獲得しており、日テレの代表する番組だったのですが、今回の騒動によって視聴率にどのような影響を与えるのか、今後どういった展開になっていくのか引き続き見守っていきたいですね。

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