先週に引き続き15日発売の週刊誌『週刊文春』が、ウッチャンナンチャン・内村光良さん司会の人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系 日曜19時58分)のヤラセ疑惑を報じており、この報道を受けて日本テレビ広報部は同日に見解を発表し、今回発生した一連の問題の責任があるとして謝罪しました。
先週発売の『週刊文春』では5月20日に放送された「橋祭りinラオス」が、ラオス内でこれまで開催されたことのない番組がデッチ上げた祭りとし、番組制作サイドが収録のためにセットを製作、開催した企画であることを関係者らの証言を基に伝え、これに対して日テレは一部誤解を招く表現があったと釈明はしたものの、番組サイドが祭りをでっち上げたことや参加者に賞金などを渡したこと、現地で番組サイドがセットを組んで企画したことなどはキッパリと否定していました。
しかし、『週刊文春』は第2弾としてまた新たに、昨年2月放送の2時間スペシャル内で放送された「カリフラワー祭りinタイ」に関しても、出場者に賞金や参加費が渡されていたこと、ラオスの橋祭りと同じく、海外での番組制作を手掛けているコーディネート会社Mが祭りの運営費を負担していることなどをスクープしており、同誌の取材に対して現地の村長は「日本のテレビが来るのでラコーン・サン(短いドラマや芝居)を作りたい」と言われたと証言しています。
- 「カリフラワー祭りinタイ」の動画(Twitter)
そして、『週刊文春』の取材に対して日テレは、「『カリフラワー祭り』や先にご指摘をいただいた『橋祭り』を含め、『祭り』企画において、番組の意向でコーディネート会社が主催者に提案したり、実質的な主催者となってイベントとして開催したケースがありました。」
と説明しています。
また、「番組がコーディネート会社に支払っている撮影経費の中から、開催費用や賞金、参加費、協力費などが支払われていることもありました。コーディネート会社との長年にわたる協力関係に甘え、企画についての確認が不十分なまま放送に至ったことについて、当社に責任があると考えております。『祭り』企画に関しましては、現在、詳細を確認中です。今回のような事態を招きましたことを、お詫び申し上げます」
と、先週まで否定していたことを認めた上で、今回の問題を謝罪しています。
この報道を受けて日テレ広報部は見解を発表し、これまでに番組で放送した企画の中には「場所や時期を変更して開催したものもありました」と明かしているほか、「イベント、催し物、コンテスト、愛好家が集う小さなゲームに至るまで、『祭り』企画として扱ってきたことを、視聴者のみなさまに正しくお伝えできていなかった点についても反省しております。今回のような事態を招きましたことを、お詫び申し上げます」
と謝罪している一方で、「ヤラセとの認識はない」と疑惑を否定するコメントをしています。
日テレ広報部はこのような見解を示し、15日付の『サンケイスポーツ』『スポーツ報知』によれば、12日にイッテQのスタジオ収録が行われ、その中でヤラセ疑惑騒動をウッチャンナンチャン・内村光良さんが謝罪していたことが分かったとのことです。
<↓の画像は、『世界の果てまでイッテQ!』出演者の写真>
内村光良さんはカメラが回る前で番組冒頭、スタジオの番組観覧者に向かって「申し訳ありません」などと謝罪していたそうで、日テレスタッフはこの日の収録前に、『週刊文春』に続報が掲載されることを出演者や関係者に説明し、ヤラセ疑惑騒動で迷惑を掛けたことを謝罪したといいます。
『スポーツ報知』が関係者に話を聞いたところ、ヤラセ疑惑が浮上した人気企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」シリーズは当面の間、新作収録は行わないようです。
ヤラセ疑惑騒動を受けて、『放送倫理・番組向上機構(BPO)』が報告書の提出を求めていることについては、11月末にも詳細な報告書を提出して判断を仰ぐとのことです。
そして、このイッテQヤラセ騒動に対してネット上では、
- 最初にばれた時に、ごめんなさいしてればよかったのに
- さあ、謝罪祭りの始まりだ!
- 今後は日本のマイナーな祭りを紹介していけよ
- 番組自体は面白いから頑張ってほしい
- ヤラセじゃなくて他国の文化捏造
- これは逝ってQですね
- もっと出てくるだろうから今のうちに打ち切りゃいいのにw 対応が下手だなあ
- 最初にこのニュースを聞いた時は大した影響ないと思ったけれど、意外と後を引いてきたな・・・出演者に罪はないとしてもスタッフと日本テレビは真摯な反省と謝罪や説明が必要になってきた。
- せめてどれが捏造だったのか全て調査して公開すべきだね その上で謝罪して視聴者に許しを乞うべき
- 当面とか寝惚けてんのか 永遠に休止にしとけ ほんとテレビ局の人間って感覚がずれてんのな
- 他の企画にやらせがあったか確認できずに放送するのは問題だろ。企業に偽装が発覚した時に追求する様に、過去の放送分も含めて調査公表が終わってから放送再開がケジメでしょ
などのコメントが寄せられています。
最初の報道時点で問題があったことを素直に認め、誠意ある対応を見せていれば、『週刊文春』によって続報を報じられることはなかった可能性があり、日テレの対応が後手に回っていなければここまで大きな騒動に発展することなく、収束に向かっていったのではないかなと思いますので、このような最悪の事態を招いてしまったのが残念ですね。
現時点ではとりあえず番組の打ち切りといった話は出ておらず、お祭り企画だけ放送自粛となっていくようですが、イッテQは出演者たちが世界各国でロケを行ない、そこで様々な面白い企画をするというのがメインとなっており、『週刊文春』の報道によって、ピン芸人・イモトアヤコさんの登山企画など、他の企画でもヤラセ、捏造などをしていたのではないかと疑いの目を向けられ始めています。
ネット上の反応を見ると、番組の信用は完全に失われてしまっている様子なので、視聴率がガクッと落ちる可能性はあり、番組スポンサーも離れるといったことも懸念され、打ち切りという展開を迎えても不思議ではないのですが、とりあえず18日放送の番組内でどういった謝罪があるのか、今後BPOはどのような結論を出すのかなどに注目したいですね。