コロナ禍の広告収入減少によって、各テレビ局が番組制作費などの削減により力を入れ始め、昨年も複数の番組が打ち切り終了となり、今年3月には『とくダネ！』（フジテレビ系）、『グッとラック！』（TBS系）、『サワコの朝』（同）、『爆報! THE フライデー』（同）、『火曜サプライズ』（日本テレビ系）、『メレンゲの気持ち』（同）などの番組が終了することが報じられていますが、今年終了する可能性がある番組が他にもあるとニュースサイト『サイゾーウーマン』が伝えています。
記事によれば、業界内で打ち切り寸前と囁かれているのは、1997年10月スタートのドキュメンタリー系バラエティ番組『奇跡体験!アンビリバボー』（フジテレビ系 木曜19時57分）とのことです。
業界関係者はその理由として視聴率の低迷を挙げており、昨年12月放送の3時間スペシャルは平均視聴率が6.9％で、その前に放送された『VS嵐』は平均10.3％を獲得していたため、「編成サイドから見てもあまり印象は良くありません」としています。
番組を今後どうするか見極めるような予兆もあったそうで、「『アンビリ』の枠に特番が入ることは稀なのですが、11月12日と26日の2週にわたり、『千鳥のクセがスゴいネタGP』のスペシャルが放送されたのです。『クセスゴ』は、もともと『アンビリ』後の21時から放送されていて、 特番も21時から23時までの2時間を埋めればいいはずが、わざわざ1時間繰り上げてオンエア。その意味はつまり、『VS嵐』から『アンビリ』の流れより、『VS嵐』から『クセスゴ』のフローのほうが、数字が取れると判断されたためです」
と業界関係者は説明しています。
そして、『奇跡体験！アンビリバボー』を潰して放送した『千鳥のクセがスゴいネタGP』の平均視聴率は8.2％を記録し、『アンビリバボー』よりも数字を取っていたことから、年内にも打ち切りを決断する可能性があるとみられているようです。
続いて、『名医のTHE太鼓判!』の後番組として昨年7月スタートの『有田プレビュールーム』（TBS系 月曜19時）も、低視聴率が原因で打ち切り説が流れているそうです。
同番組は初回の2時間スペシャルは平均視聴率が3.6％と大コケ、その後も数字が上向くこと無く低迷を続け、11月30日放送回では平均2.6％と見事な大爆死となっていたため、これではゴールデン帯（19～22時）での放送継続は難しく、放送開始から半年足らずで打ち切り終了説が浮上している様子です。
最後に、人気コンビ『博多華丸・大吉』と『千鳥』の冠番組『華丸大吉＆千鳥のテッパンいただきます』（フジテレビ系 火曜22時）を挙げています。
『華丸大吉＆千鳥のテッパンいただきます』は2019年10月から、『噂の現場急行バラエティー レディース有吉』の後番組としてスタートした関西テレビ制作の番組で、当初は俳優やスポーツ選手等をゲストに迎え、とっておきの話（テッパン）を聞き出してトークを繰り広げる内容でしたが、途中にテコ入れが行われて内容が完全リニューアルされ、番組の視聴率も芳しくない状態が続いているとのことです。
『サイゾーウーマン』は新たに、この3番組が打ち切り終了の危険水域に入っているとしているのですが、『有田プレビュールーム』の終了話は『日刊大衆』も伝えており、時期は不明ながらすでに終了することが決定しているようです。
なお、『日刊大衆』はこの他にも、TOKIO・国分太一さん、渡辺直美さんがMCで2017年10月から放送の『世界くらべてみたら』（TBS系 水曜20時）も打ち切りが囁かれているとしています。
こうした番組の打ち切り話が飛び交う中で、来年4月からTBS系で明石家さんまさんとマツコ・デラックスさんの新トーク番組がスタートするとの話や、『バナナサンド』（TBS系 水曜23時56分）のゴールデン帯への昇格、昨年2度放送された風間俊介さんMCの『ひとつ利口になりました！』（同）がレギュラー化するとの情報もあると伝えています。
『奇跡体験！アンビリバボー』の打ち切り話も週刊誌『週刊女性』が伝えており、その原因としては番組の視聴率低迷だけでなく、ストーリーテラー（ナビゲーター）を務めるビートたけしさんのギャラが高いこともネックになっていたとされています。
コロナ禍の広告収入減少、それによる番組制作費のカットなどによって、コスパが悪い番組が打ち切られるのも仕方がないことではあり、今後も結果を残せていない番組が淘汰される流れは続いていくとみられますが、『奇跡体験！アンビリバボー』など、20年以上続いた番組が終了してしまうのはやはり寂しいものがありますね。