故・藤田まことさん(2010年2月死去 享年76)主演で、1988年~2009年にかけて放送された刑事ドラマシリーズ『はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系)の後継作が、ネプチューン・原田泰造さん(はらだ・たいぞう 50歳)主演で制作され、『はぐれ刑事三世』のタイトルで10月15日20時から約2時間のスペシャルドラマとして放送されることが分かりました。
この発表に対して『はぐれ刑事純情派』の視聴者からは様々な声が上がっており、大きな反響を呼んでいます。
『はぐれ刑事純情派』は、1988年4月から『東映』が制作を手掛けた刑事ドラマシリーズで、連ドラ終了後のスペシャルドラマを含めて全444話が制作されました。
シリーズがスタートした当時は『あぶない刑事』など、トレンディ刑事ドラマの隆盛期にありましたが、『必殺シリーズ』で人気を博した藤田まことさんを主演に起用し、他の刑事ドラマとは違った作風や、藤田さん演じる山手中央警察署刑事課(強行犯係主任)の安浦吉之助刑事(愛称:やっさん)の人情味溢れるキャラクターなどで視聴者の支持を集めました。
第1シリーズ・全25話の平均視聴率は15.5%、その後も2000年まで15~20%台の数字をキープし、1992年放送の第5シリーズ・第20話では自己最高の25.4%を記録しました。
<↓の画像は、『はぐれ刑事純情派』第1シリーズのメインキャスト写真>
左から木村一八さん、ぼんちおさむさん、藤田まことさん、梅宮辰夫さん、岡本麗さん、島田順司さん
しかし、毎年放送されていたレギュラーシリーズは2005年放送の第18シリーズをもって終了し、その理由として、藤田まことさんが70歳を超えて現役の警察官を演じることへの限界が生じたことや、娘役を演じていた小川範子さん(47)と松岡由美さん(52)も30歳を超えて、父親と同居を続けているシチュエーションに限界が来たことを挙げ、レギュラー放送終了後は2008年を除き、年末にスペシャルドラマを放送し、平均視聴率は15~17%台の好視聴率を獲得していました。
そんな『はぐれ刑事純情派』の後継作品となる『はぐれ刑事三世』が新たに制作され、ネプチューン原田泰造さん演じる主人公・浦安吉之警部補は、普段とぼけているが実は敏腕という設定で、あちこち迷い寄り道(はぐれ)しながらも事実を積み重ねていき、事件を解決していきます。
<↓の画像が、『はぐれ刑事三世』で主演するネプチューン・原田泰造さんの写真>
『はぐれ刑事三世』では、藤田まことさんが演じた安浦吉之助の名前が伝説の刑事として登場し、原田泰造さん演じる浦安吉之警部補は、名前が似ていることで“はぐれ刑事三世”というあだ名を付けられているという設定です。
主演に起用されたネプチューン原田泰造さんは視聴者に向けて、「『はぐれ刑事』ファンの皆さんによろこんで見てもらえる作品にするつもりなので、放送を楽しみに待っていてください!僕に『はぐれ刑事純情派』の安浦刑事のような説得力があるのかどうか疑問ですが、今回は演技に渋さや重みを求められなかったので、安心しています(笑)。ぜひ『はぐれ刑事三世』をシリーズ化して、浦安の人間的な変化を演じていきたいので、応援のほどお願いします!」
とのメッセージを寄せています。
そして、『はぐれ刑事三世』の放送発表を受けてネット上では、
- どうしても藤田さんと比べてしまうからタイトル変えた方が良かった気がする。
- はぐれ刑事だとどうしても藤田まことのイメージが強すぎて、泰造とは違うよなって感覚が出てしまうから、違うドラマとして制作した方がいいと思う
- 別作品として作った方がいいと思う。タイトルで『はぐれ刑事』ファンが注目してくれると考えているのかもしれないけど、色々と違いなどもあってモヤモヤしてしまうかもしれないなぁ。
- 必殺とはぐれ刑事は藤田まことでないと。わざわざ新たに作らなくても、再放送してくれた方が嬉しい。
- 『はぐれ刑事』は、普通の事件に普通の捜査、派手でも、特異でも、撃ち合いも、カーチェイスもない、そこを藤田まことの演技で深みを持たせ成功したんだが。
原田泰三がダメって話でなく、彼を主人公に新しく刑事物を作ればいいと思うのだが。
泰造はどっちかって言うと熱血刑事ってイメージが似合うから、はぐれ刑事とは違うと思うんだけどなぁ。 - 安浦→浦安とか安直すぎるし“三世”って…「ルパンじゃないんだから…」とツッコミたくなる安っぽさ、ネーミングのセンスの悪さと、はぐれ刑事という看板に固執するテレ朝の企画力の無さが残念な感じ。
こんな昔の名前にすがるよりも、原田泰造を起用した別な名前の新ドラマのほうがいい - リメイクは何かと批判されがちだけど、はぐれ刑事のスタッフが作るはぐれ刑事へのオマージュと捉えれば期待できるかな。
原田泰造の人間味のある演技は藤田まこととは全く違うけど… - 作品の世界観を持ってくるには、賛否両論があるのを分かっていながら、こういう形にするしかなかったのだろうな。
相棒も視聴者が減っているのだろうか?新たなヒーロー、新たな柱を作ろうとしてる焦りを感じる。
などの声が上がっています。
ネプチューン原田泰造さん主演で、『はぐれ刑事純情派』のリメイク作を放送するのではなく、『はぐれ刑事』という名を冠して新たに後継作を制作した形なのですが、『はぐれ刑事』と言えば藤田まことさん主演というイメージが強いことによって、ネット上では否定的な反応が目立ちます。
一方で、原田泰造さんは近年、芸人としてよりも俳優業での活躍が目立ち、今年夏に放送された連ドラ『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)でも刑事役を演じ、幅広い演技で高い評価を受けていることから、『はぐれ刑事三世』にも期待する声もあります。
『はぐれ刑事純情派』の視聴者としては、『はぐれ刑事三世』というタイトルに対して色々と思うところはありますが、どういった内容になっているか、他に誰が出演するのか、『はぐれ刑事純情派』に出演していたキャストも登場するのかなど、色々と気になる部分はあります。
現時点で連ドラ化までは決定していない様子ですが、10月15日放送のスペシャルドラマが好視聴率を獲得し、現在放送中の『相棒』などのようにシリーズ化となるでしょうかね。