俳優・役所広司さん主演のドラマ『陸王』(TBS系 日曜21時)の最終回が24日に放送され、関東地区の平均視聴率が自己最高となる20.5%(関西地区:19.9%)、瞬間最高視聴率は23.1%を記録し、有終の美を飾ったことが明らかになりました。
『陸王』の初回平均視聴率は14.7%、第2話は14.0%、第3話は15.0%、第4話は14.5%、第5話は16.8%、第6話は16.4%、第7話は14.7%と、14~16%台で推移し、第8話で17.5%を記録して自己最高を更新。
最終回前の第9話では15.7%に下がってしまいましたが、最終回となる第10話で前回から5%近くも上昇して20.5%を記録しました。
なお、今年民放で放送されたドラマの中で20%の大台を超えたのは、米倉涼子さん主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~ 第5シーズン』(テレビ朝日系 木曜21時)と『陸王』のみとなっています。
最終回の放送前19時からは『陸王』のダイジェスト番組が2時間放送され、こちらは平均視聴率が7.9%でした。
『陸王』は、TBSで過去にドラマ化された『半沢直樹』、『ルーズヴェルト・ゲーム』、『下町ロケット』の原作者で直木賞作家の池井戸潤さんが、昨年7月に出した同名小説のドラマ化で、主演に抜擢された役所広司さんは、2002年以来15年ぶりに連続ドラマの主演を務めました。
<TBSドラマ『陸王』>
『陸王』の内容は、業績低迷により経営危機にあった創業100年以上の老舗足袋(たび)製造会社『こはぜ屋』が、足袋の製造で培った高い技術力を活かし、裸足感覚を追求したランニングシューズ「陸王」の開発に挑み、世界的な有名スポーツブランドとの競争に苦しみながらも、会社存続を懸けて大勝負に出るという企業再生ストーリーとなっています。
役所広司さんは『こはぜ屋』の4代目社長・宮沢紘一を演じ、長男・大地役を山崎賢人さん、『こはぜ屋』が開発したランニングシューズを履く『ダイワ食品』所属のランナー・茂木裕人役を竹内涼真さんが演じ、その他に阿川佐和子さん、志賀廣太郎さん、上白石萌音さん、光石研さん、市川右團次さん、寺尾聰さん、和田正人さん、佐野岳さん、小籔千豊さん、ピエール瀧さん、松岡修造さん、風間俊介さん、キムラ緑子さん、檀ふみさんら豪華キャストが顔を揃えています。
<↓の画像は、親子役を演じた役所広司さんと山崎賢人さんの写真>
また、箱根駅伝3連覇を成し遂げた青山学院大学・陸上競技部長距離ブロックの原晋監督が、走法指導と監修で参加しています。
24日放送の最終回あらすじ(ネタバレあり)は、『こはぜ屋』の社長・宮沢紘一(役所広司さん)が、メリカに本社を置く巨大アパレルメーカー『フェリックス』の敏腕社長・御園丈治(松岡修造さん)に条件付きでの業務提携を持ち掛けられ、宮沢はその条件をのんで勝負に出ることを決意。
その一方で、豊橋国際マラソンへの出場が決まった茂木裕人(竹内涼真さん)はレース出場直前、5代目陸王のアドバイザーを務めたベテランシューフィッター・村野尊彦(市川右團次)から密かに渡された最後の陸王を履き、ライバルの毛塚直之(佐野岳)と接戦の末、ゴール目前で追い抜いて優勝を果たしました。
<↓の画像は、ランナー役を演じた竹内涼真さん(左)、佐野岳さん(右)の写真>
茂木はレース終了後の優勝者インタビューで、陸王を掲げて『こはぜ屋』に感謝の言葉を述べ、これよって数日後『こはぜ屋』に問い合わせの電話が殺到。
さらに1年後には、『こはぜ屋』が陸王で30億円の売り上げを達成し、従業員は20人から60人に増え、スポーツショップには「KOHAZEYA」コーナーが設けられるなど、経営危機にあった企業が見事に再生できたという形で幕を閉じました。
そして、この最終回を終えてネット上では、
- 最後まで面白かった。今年一番のドラマかな
- 茂木くんの涙に、涙でした。上手な役者さんばかりで、安心して見れました。素敵なドラマをありがとうございました。
- まさに【会社一丸】素晴らしいドラマをありがとうございました。今日の仕事のヤル気が出る。企業には関係なく、【こはぜ屋】みたいな雰囲気のある会社に働きたい気持ちになりました。
- 大団円で終わる王道のストーリーにキャスト陣の熱演でついつい見入ってしまうほど面白いドラマだった
- 面白かったし、泣けたし、竹内涼真が佐野岳にボトルを渡すシーンも良かった。自分的にはぎゃくの設定で佐野岳から竹内涼真にっての方がもっと良かったかも。二人の走りながら笑うシーンが良かった。涙腺崩壊のドラマでした
などの絶賛するコメントが多数寄せられており、続編に期待する声も多く上がっています。
最終回のラストでは「またどこかでお会いしましょう!」というテロップが表示されていたことや、茂木が五輪代表入りに向けてレースに出場するというシーンもあったことから、続編もしくはスペシャルドラマの放送が期待されています。
なお、『日刊スポーツ』が関係者に取材をしたところ、「今のところ、そういう(続編やスペシャルドラマの制作、放送の)予定はありません」という回答だったとしています。
最終回で見事に20%以上の高視聴率を記録したため、今後も視聴者から多くの要望が寄せられれば、続編かスペシャルドラマが制作される可能性はありそうなのですが、過去にTBSでドラマ化された池井戸潤さんの作品は連ドラ終了後に続編やスペシャルドラマは制作されていないため、今後新たな作品が制作される可能性は低そうです。
ですが、視聴者の間で大きな反響を呼び、平均視聴率が20%超えを達成しただけに今後の展開に期待したいですね。