小栗旬さんが主演、三谷幸喜さんが脚本を手掛ける大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK 日曜20時)が9日からスタートし、初回の平均世帯視聴率は17.3%、個人視聴率は10.6%(共に関東地区)でした。
昨年放送の吉沢亮さん主演『青天を衝け』は、初回の世帯視聴率が20.0%、個人視聴率は12.5%を記録しており、前作から大幅ダウンとなっていました。
ただ、NHKの発表によればBSプレミアムでの先行放送を含めると、2083万人以上が番組を視聴したといい、同時・見逃し配信サービス『NHKプラス』の視聴者数は『青天を衝け』と比較して2~3倍の数字を記録し、好スタートを切ったとしています。
そんな『鎌倉殿の13人』で、ナレーション(語り)を担当しているのが女優・長澤まさみさんなのですが、視聴者からは不満の声が噴出していることを週刊誌『女性自身』などが報じています。
『女性自身』によれば番組放送後にツイッター上では、長澤まさみさんのナレーションに対して、「ウィスパーボイス過ぎて少し聴き取りにくい」などの声が上がっていたとしているのですが、実際にネット上では、
- NHKはシンプルに当たり前をやって欲しい
- ストーリーの邪魔をしないナレーションは好感持てるが、高齢者のためにも音量は改善されるとありがたい
- ナレーションは、本職のアナウンサーか専門のナレーターにやらせるべき
『麒麟がくる』の市川海老蔵然り、俳優としての演技力や知名度だけでドラマの進行に重要なナレーターをやらせないでほしい - 長澤さんじゃなきゃいけない理由があるんかな。アナウンサーがいいな。
ただでさえ複雑な内容で登場人物も多いんだから、わかりやすい声のナレーションを希望。 - この前の三谷大河。『真田丸』ナレーションの有働由美子さんは非常に聞き取りやすかった。
ああ、やっぱり本職じゃないとだめね。と思ったけど、演出だったの?それともNHKの技術の問題?
私には聞き取れなくて、字幕で補完しました。もう少ししっかりしゃべってもいいのでは?せっかく長澤さんなのに。 - わざとナレーションらしい感じで話すので余計聞き取りにくいのだと思います。ボソボソ聞こえるので。
長澤さん地声は綺麗なはっきりしてる声なんだから地声の感じて読んだ方が良いかもと思いました。三谷さんからの指示なのかも知れませんが、役者で出して欲しいですね。ナレーションは難しいです。
といった多くの不満の声が上がっています。
ニュースサイト『サイゾーウーマン』も、長澤まさみさんのナレーションを巡って物議を醸しているとした上で、過去にはナレーションが途中交代した例もあると伝えています。
ナレーションが途中交代したのは、2014年に元V6・岡田准一さんが主演した『軍師官兵衛』で、女優の藤村志保さんが当初ナレーションを担当していたものの、視聴者からは「滑舌が悪くて、何を言ってるかわからない」「ナレーションの雰囲気が怖い。ホラーみたい」などの批判が噴出していました。
その後NHK側は「聞き取りやすくするなど工夫をしていると聞いている」とコメントし、それから間もなく藤村志保さんが骨折を理由に降板、第7話から広瀬修子アナウンサーがナレーションを担当していました。
ただ、藤村志保さんはケガによる途中交代なので、長澤まさみさんのナレーションにクレームが殺到したとしても、それだけを理由に途中交代となる可能性は低いかと思います。
そもそも、普段はハッキリとした口調の長澤まさみさんが、なぜこのような聞き取りにくい話し方をしているのか、その理由が気になるといった声も上がっているのですが、これは脚本を手掛ける三谷幸喜さんからの要望のようです。
大河ドラマで初めて語りを担当する長澤まさみさんは、昨年12月に起用が発表された際に、「三谷幸喜さんからは、『登場人物たちに寄り添い、隣の部屋からささやいているような距離感で』とイメージをお聞きしているので、その立ち位置を大事にしていきます」
とコメントしていました。
そのため、あえて囁くような語りをしているようで、「語りが心地いい」「耳元でつぶやいてくれているようで面白い」と好意的な反応も少なくないものの、若干聞き取りにくいのは確かです。
大河ドラマは特に高齢の視聴者が多く、語り部分も非常に重要なことから、第2話以降にボリュームを若干上げるなどの修正、改善していく必要がありそうですね。