ここしばらく国内では、ジャンルを問わず人気漫画の実写化が頻繁に行われており、先日も俳優の窪田正孝さんが主演で『東京喰種トーキョーグール』が実写化されることが発表され話題になったばかりですが、『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画『銀魂(ぎんたま)』が実写映画化されることが1日に正式発表されました。
主演を務めるのは俳優の小栗旬さん(33)で、深夜ドラマ『勇者ヨシヒコ』や『アオイホノオ』(ともにテレビ東京系)、映画『HK 変態仮面』など、これまでにコメディ満載の作品を数多く制作し定評がある福田雄一監督(47)が脚本と監督を務めます。
今回の発表では小栗さん以外のキャストは未発表となっており、ストーリーについても明らかにされてはいないのですが、7月にクランクインし、来年公開予定とのこと。
小栗さん主演で実写映画化されることが決定した『銀魂』は、2004年より『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートした大人気漫画で、単行本の発行部数は累計5000万部(既刊64巻))を突破。
ちなみに、コミックス27巻には「小栗旬之介」という小栗さんのパロディキャラが登場しています。
2006年にテレビアニメ化され、今年3月までに3期にわたって放送されており、2010年4月と2013年7月に劇場アニメ化されているのですが、1作目の『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』は興行収入が10.7億円、2度目の『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』は興行収入17億円を記録。
<漫画家・空知英秋さん原作の『銀魂』>
天人(あまんと)と呼ばれる異星人に占領されたパラレルワールドの江戸を舞台に、ギャグとアクションだけでなく、人情劇も詰め込まれており、万事屋(何でも屋)を営む侍の主人公・坂田銀時らが様々な難題を解決していく姿をユーモア満載に、かつシリアスに描いているSF時代劇コメディ作品となっています。
福田監督は今作について、「たくさんのファンの方に支持されている原作です。原作の魅力を実写化でも表現できれば」「僕が確たる信頼を寄せている最強のキャスト、スタッフに集結していただきました」などとコメント。
<↓の画像は、監督・脚本を務める福田雄一監督>
原作者の空知英秋さん(そらち・ひであき 37歳)は、「メンバーが豪華だろうと原作が原作ですから基本泥舟。イメージと違うとたたかれるのが常ですが、もう今さら何をやっても読者の皆さんの銀魂のキャラ像はぶれないと信じています」と語り、さらに「集まってくれた方々は泥舟でもいいから銀魂に乗りたいと言ってくれた方々ですから、そんな人たちの作る別の形の銀魂ならコケてもいいから見てみたい、見てもらってもいいと思ったのが実写化を受けた僕の率直な気持ちです」とコメントしています。
そして、『銀魂』の実写映画化に対してネットでは、
- 実写にしたらギャグが終始滑りそう…実写ならアニメの中の人達が実写するなら少し見たい気がしないでもない
- どうせだったら、CVの杉田使ってコケなよ。制作側、杉田には不本意だろうけど、ファンとしては納得がいく気がする。
- キャストと監督は他の実写化ほど悪くはないけど、やっぱりやめてほしかった
- 豪華なコスプレ大会って作者が言っててちょっと許せるようになった。でも、やっぱ実写はやめてほしかったなー。
- 実写版の予算で新たなアニメ銀魂劇場版作った方が、ファンも喜ぶし興行収入も見込めそうだけどね。
- ヒットしてもコケても銀魂的にはおいしいな。とりあえず定春とエリザベスが気になる。そしてキャサリンが片桐はいりなら許す
- 女性キャラもきたない言葉とか、下品な台詞とかあるけど、女優さんは大丈夫なのかな。イメージとか。そこが非常に気になる
- もう実写はいいって・・・漫画はアニメだけでよくね?何で実写かするのか意味がかわからないし、実写を期待してる人の方が少ないと思う
- やるなら放送ギリギリのもの、ピー音やモザイク、どっかの都知事や議員ネタをぶっ込んでくるぐらいの事をやってほしい。それをやる勇気があるんだろうか。アニメでは菓子折りいくつあっても足りないとか何とか。キャスティングはまず見た目がピッタリの人選んでほしい。それでも実写は反対だけど。
- ファンは置き去り。実写化の度に思う。ファンありきだと思うのに、いつだってファンは置き去り。
などのコメントが寄せられています。
『銀魂』が実写映画化されるという話は、6月半ば頃に一部メディアに寄って報じられており、銀魂は連載から10年以上が経ちついにクライマックスに向けて動き出し、1年以内に最終回を迎える予定となっているといい、それに合わせて実写映画化が発表される見込みとのことでした。
この情報の真偽のほどは定かでは無かったものの、ファンの間では物議を醸し、ツイッター上では「#銀魂実写化大反対」「#銀魂実写化反対運動」といったハッシュタグを付けて、実写化反対を訴えるファンも出てくるほどの騒動に発展していました。
原作者の空知さんは実写化に対して、ユーモアたっぷりなコメントを寄せており、コケるのも想定の範囲内といったところの様子ですが、『銀魂』が実写化されることに対して反対という声は多く、さらに大きな波紋を呼ぶことになっています。
ちなみに、主演に抜擢された小栗さんは、漫画が原作の実写化作品に数多く出演している俳優で、『GTO』(フジテレビ系)、『ごくせん』(日本テレビ系)、『花より男子』(TBS系)、『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(フジテレビ系)、『名探偵コナン』(日本テレビ系)、『荒川アンダー ザ ブリッジ』(TBS系)、『信長協奏曲』(フジテレビ系)、『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』(TBS系)、映画『クローズ』シリーズ、『岳-ガク-』、『宇宙兄弟』、『ルパン三世』、『テラフォーマーズ』、『ミュージアム』などなど、様々な実写化作品に出演しています。
2年前の2014年8月公開の『ルパン三世』については、実写化が発表された時点でバッシングの嵐となり、公開直前まで批判が殺到していたことから大コケするのはほぼ確実だと見られていたのですが、最終興行収入は24.5億円と大ヒットを記録。公開後は批判的な声が減っていきました。
こういった例も数少ないながらあり、コメディ満載の作品に定評がある福田監督が脚本と監督を務めることから、実写版の『銀魂』にも期待したいと思いますが、果たして原作の世界観をうまく実写で表現することは出来るのでしょうか…。