『海猿』シリーズ実写版が契約終了の理由…原作者・佐藤秀峰がフジテレビと絶縁宣言から5年、テレビの再放送やネット配信消滅…

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海猿

実写ドラマ化された漫画『ブラックジャックによろしく』や『海猿』などの作者として知られる漫画家・佐藤秀峰さん(しゅうほう 44歳)が、『海猿』の実写版に関する契約が10月をもって終了していたことを自身のツイッター上で発表しました。

佐藤秀峰さんはツイッターで契約終了を報告した上で、「今後、テレビやネットで放送、配信されることは永久にありません。今までありがとうございました。」としています。

<↓の画像が、佐藤秀峰さんの契約終了ツイート写真>佐藤秀峰の海猿契約終了報告

佐藤秀峰さんが1999年~2001年にかけて『週刊ヤングサンデー』で連載していた『海猿』(全12巻)は、海上保安官の主人公・仙崎大輔らによる海難救助を中心とした活躍を描いた作品で、2002年7月と2003年8月に初めて実写ドラマ化され、TOKIO・国分太一さんが主演、永作博美さんがヒロインを演じました。

<↓の画像が、国分太一さん主演のNHK版『海猿』の写真>
国分太一版の海猿

2004年6月には、フジテレビや東宝の製作で『海猿 ウミザル』は実写映画化され、主演を伊藤英明さん、ヒロインを加藤あいさんが演じ、最終興行収入は17.4億円を記録。

2005年7月期には『海猿 UMIZARU EVOLUTION』として実写ドラマ化され、ドラマには伊藤英明さん、加藤あいさんのほか、仲村トオルさん、佐藤隆太さん、時任三郎さん、三宅弘城さん、平山祐介さん、夏八木勲さん、佐藤仁美さん、臼田あさ美さん、奥貫薫さん、伊武雅刀さんらが出演し、初回平均視聴率は17.8%、全11話の期間平均視聴率は13.2%を記録しました。

<↓の画像が、伊藤英明さん主演のフジテレビ版『海猿』の写真>
伊藤英明が主演の『海猿』

オリコン集計による「2005年ドラマ満足度ランキング」では、第3位に入るなど大きな反響を呼び、2006年5月には2本目の映画『LIMIT OF LOVE 海猿』が公開されると、最終興行収入は71億円という大ヒットを記録しました。

その後も映画は製作され、2010年9月公開の3作目『THE LAST MESSAGE 海猿』は、原作には無い完全オリジナルストーリーとなっており、最終興行収入は自己最高の80.4億円を記録。

元々は3作目で完結とする予定だったのですが、製作側の思いなどによって4作目『BRAVE HEARTS 海猿』を製作、2012年7月に公開され、最終興行収入は2番目に高い73.3億円の大ヒットとなっていました。

このようにフジテレビが製作を手掛ける大人気コンテンツとなっており、これまで映画やドラマの再放送が度々行われるなどしていたのですが、10月をもって契約が終了したことにより、テレビなどで作品が放映されることは無くなり、今後はDVD・Blu-rayのレンタルや販売なども停止となる可能性もあります。

<↓の画像は、2012年7月公開のラスト作品『BRAVE HEARTS 海猿』>
『海猿』シリーズラスト作品

このような形になった発端は、映画版の4作目公開から3ヶ月後の2012年10月に明らかになったトラブルにあります。

佐藤秀峰さんは自身のツイッター上で突然「フジテレビさんは信頼に値しない企業であると判断したため、今後は一切新規のお取り引きはしないことにしました。なので、映画『海猿』の続編などは絶対にありません」と、フジテレビとの絶縁を宣言しました。

<↓の画像が、漫画家・佐藤秀峰さんの写真>
佐藤秀峰

このような絶縁宣言をするに至った理由は2つあり、1つ目はツイート2ヶ月前の同8月、自身の事務所に報道番組『スーパーニュース』のスタッフがアポ無しで突然取材に訪れるという行為があり、その後フジテレビの報道センター所属のチーフプロデューサーから謝罪され、2度と同じことはしないと約束をしたものの、再び突撃取材されるというトラブルがあったそうです。

2つ目は、『海猿』の関連書籍を出版するにあたり、佐藤秀峰さんとの契約書も無く、フジテレビ側が無断で許諾していたことが判明したため、佐藤さんはフジテレビとの絶縁を決意。

<↓の画像が、佐藤秀峰さんの絶縁宣言ツイート>
佐藤秀峰の絶縁宣言

絶縁宣言した後に『ニコニコ動画』で公開した動画では、「報道に対しては本当にクソみたいな会社ですし、すぐになくなってほしいと思います。そういうことをしていて“報道”を名乗るのは本当に恥ずかしいこと。全員、すぐに報道っていう仕事をやめて欲しい、っていうくらい怒っています」と激怒していました。

その一方で、大ヒットを記録した実写映画作品については、「契約もはちゃんとしてますし、ロイヤリティもしっかり受け取っています」「幾つかミスはあったにせよ、映画の存在はすごく感謝しています」と語りつつ、『海猿』の続編に関しては「そういうところを“なあなあ”にして今後ビジネスはしていけないので(フジテレビとは)お付き合いできない」と語っていました。

このようなトラブルが勃発してから3年後の2015年6月、フジテレビ側から正式に謝罪が行われたことを報告し、「最終的には過ちを認め、謝罪をいただけたことに心から感謝しております」「和解が成立したということで、例えば今後、フジテレビから『海猿』の続編製作の希望などをいただいた場合には、交渉を拒否することはございません」としていました。

3年越しの和解によって、『海猿』の続編化に期待する声もあったのですが、今年10月に契約が終了となっていたことが判明しネット上では、

  • 大人の事情だなぁ。作品にも作者にも罪はないけど、なんだかがっかりだわ。
  • 良い作品でした。楽しませていただきましたよ。あんまり続編有ると、劣化するから丁度よかったのかなあ。
  • テルマエ・ロマエもフジと揉めてなかったっけ?ギャラが数十万円しか入らない契約でフジが好き勝手にやったとかなんとか。
  • 新作をもう作らせないならわかるんだけど。再放送も円盤の販売やレンタルも終了させて撤去までするのか。フジももちろん悪いだろうけど、この漫画家と一緒に仕事したい人って相当いないだろうな。定期的に賛否が分かれるような話題を提供するよね。私生活も不倫して子供作っちゃって離婚、元妻にそのことをインタビューして記事にする。しかも冒頭部分以外は有料記事・・・。
  • 配信も無くなるのか…パッケージは?この方、いろいろ物議を醸しつつも新しい挑戦を評価できる部分もあったけど、実写も含めて作品を愛してくれてるファンのこと、少しないがしろにしてないかなぁ?意固地な性格なんだろうね。真っ正直とは思えないけどね。
  • フジテレビと原作者それぞれ言い分があるんだろうけど、作品が見れなくなることが残念。これほどの壮大な規模の映画これから作れるのかな?

などのコメントが寄せられています。

『海猿』は近年フジテレビが製作した作品の中ではトップクラスのヒット作品で、当然このような形になるのは望んでいなかったと思いますが、両者の間には埋められない溝が生じてしまっていたのしょうか。

今回の件では何よりも視聴者がショックを受けており、今後実写で続編が製作されることがないほか、テレビやネット配信でも過去に公開した作品を一切閲覧できなくなるというのは残念な話で、出演者たちも恐らくガッカリしているかと思います。

フジテレビ側は2年前に、全面的に謝罪するコメントを出しているため、対応に問題があったことは間違いないとみられるのですが、佐藤秀峰さんもこれまでに、自身の漫画連載にあたって出版社との間でトラブルになったり、自身が原作を担当した作品の作画担当ともいざこざがあり、開始から3話で連載が終了してしまったりと、色々な問題を起こしているトラブルメーカーでもあります。

そのためネット上では、佐藤秀峰さん側にも問題があるとする声も多く見受けられるのですが、何にせよ今年10月で契約が終了したことにより、テレビ放送は完全に無くなり、視聴手段が限定的なものになってしまうというのは非常に残念です。

今後、再契約を結ぶという展開があることに期待したいのですが、恐らくそうなる可能性は低いでしょうね…。

4件のコメント↓コメント投稿
  1. 1
    匿名
    ID:Y2I2NmU0ZT

    映画、ドラマとかの収入ほどもらえなかったなら
    それは嫌だわ

  2. 2
    匿名
    ID:OTkwNTEwZG

    >色々な問題を起こしているトラブルメーカーでもあります。

    問題起こっちゃまずいのだろうか?
    自分の作品なんだし権利主張は当たり前では?
    訴訟抱えてる企業は全部三流ならこの前韓国に訴えられた日本企業も三流なのかい?

  3. 3
    匿名
    ID:NTMwMDQxOW

    フジらしいなぁ
    今は日テレが酷いね

  4. 4
    匿名
    ID:NzM0OGIxMT

    当時の反応違いすぎて本当に身勝手だなネット

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