4月からスタートしたニュースバラエティ番組『日曜ゴールデンの池上ワールド 池上彰の現代史を歩く』(テレビ東京系 日曜21時)で、コラ画像を使用していたことが視聴者からの指摘で判明し、番組公式サイト上で謝罪コメントを発表しました。
21日放送の『池上彰の世界を歩く 南仏プロヴァンス&パリ』では、「“Noと言える”フランス 表の顔、裏の顔」と題して実際に池上彰さんがフランスの現代史の現場を歩き、多くの方が持つフランスのイメージを変える旅をしました。
<↓の画像は、フランスを訪れた池上彰さんらの写真>
(左から市川紗椰さん、池上彰さん、相内優香アナウンサー)
その中で、フランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワが、1830年のフランス7月革命をテーマに描いた有名な作品『民衆を導く自由の女神』を紹介するシーンがありました。
しかし、その絵をよく確認してみると、右端にはドラクロワが描いた本物の絵には存在しない何者かの姿が描かれており、ネット上ではその人物について、フランスのゲーム会社が製作の人気潜入アクションゲーム『アサシン クリード(ASSASSIN’S CREED)』シリーズ(略称:アサクリ、AC)に登場の「アルタイル」というキャラクターに似ていると話題になっていました。
<↓の画像は、『日曜ゴールデンの池上ワールド 池上彰の現代史を歩く』で紹介した絵の写真>
<↓の画像は、ドラクロワ作『民衆を導く自由の女神』の写真>
<↓の画像は、『アサシン クリード』のキャラクター・アルタイルの写真>
その後、この画像と同じものが海外のサイトに掲載されていることが判明しており、『民衆を導く自由の女神』の絵を加工してアルタイルを描いたコラ画像だったことが判明しています。
<↓の画像は、海外サイトに掲載の『民衆を導く自由の女神』を加工した写真>
こうしたミスにネット上では物議を醸していたのですが、番組放送から2日後の23日までに番組公式サイト上で謝罪コメントが発表され、21日放送の番組内で紹介した『民衆を導く自由の女神』は加工されたものを誤って使用したことを認めた上で、「視聴者並びに関係者の皆様にお詫び申し上げます。今後はこのようなことのないよう、チェックを強化し、番組作りに取り組んでまいります。」
と謝罪しています。
<↓の画像が、番組公式サイト掲載のコラ画像使用に対する謝罪コメント写真>
そして、今回のコラ画像誤用問題に対してネット上では、
- どういうコラやねんこれ ホンマ草生える
- ネットで適当に画像拾ったんやろな
- これTV局のスタッフが無能
- アサシンのくせに堂々と絵にいる無能
- ネットから画像拾ったらコラ画像だったってのなんか時々起きてるよなw
- なんでこんなん拾ってこれんねん
- まあこれは池上のせいではない
- 最近のメディア適当に画像拾いすぎやろ 定期的にコラ画像が報道されるな
などのコメントが寄せられています。
番組スタッフはこのコラ画像をどのような経緯で見つけ、番組で使用したのかは定かではありませんが、誰もが一度は見たことがあると言っても過言ではない『民衆を導く自由の女神』に、本来存在しない人物が右端に大きく描かれているので、放送前のチェック段階で誰かが気付いてもよさそうなのですが、誰もが誤った画像を使用するとは思っておらずチェックをスルーしてしまったのでしょうか。
こうしたコラ画像の使用は過去にも起きており、最近では昨年6月に情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)で人気アイス『ガリガリ君』を取り上げた際に、いくつかの限定味を紹介する中で「火星ヤシ味」と書かれたパッケージの映像を放送したのですが、これはイラストレーターが作成しネット上で拡散されていたコラ画像で、視聴者からの指摘を受けて後に番組内で訂正・謝罪していました。
<↓の画像は、『ノンストップ!』で紹介された「ガリガリ君 火星ヤシ味」のコラ写真>
この他にも、『ワイドナショー』(フジテレビ系)では『スタジオジブリ』の宮崎駿監督が、過去に発した引退発言の数々を紹介していたのですが、それはツイッター上でネタとして一般ユーザーが投稿していたものを、事実かどうか確認することなくそのまま引用していたことが判明し、後に番組内で謝罪しています。
<↓の画像は、『ワイドナショー』で紹介した宮崎駿監督の引退発言>
<↓の画像は、ツイッターにネタとして投稿されていた宮崎駿監督の引退発言集>
近年はテレビ番組もネット上の情報を利用し、今回のように写真を利用することも多くなっている様子なのですが、こうした問題が起きてしまうと番組全体の信用を失ってしまうことになることから、今後また同じようなトラブルが起こらないように注意してもらいたいなと思いますね。