今勢いに乗っているお笑いコンビ『チョコレートプラネット』、『霜降り明星』、『ハナコ』が出演のコント・バラエティ番組『新しいカギ』(フジテレビ系 金曜20時)が23日からスタートしたのですが、初回平均視聴率が“大爆死”していたことが明らかになりました。
『新しいカギ』は今年の正月に深夜特番として放送され、視聴者からレギュラー化を希望する声が多く上がり、『でんじろうのTHE実験』の後番組として23日からレギュラー放送がスタートしました。
ニュースサイト『日刊大衆』によれば、『新しいカギ』はフジテレビが社運を賭けているとも言われているそうで、上層部としては『めちゃ×2イケてるッ!』や『はねるのトびら』のような人気お笑い番組にしたいとの思惑があるといいます。
しかし、初回2時間スペシャルの世帯平均視聴率は4.7%、個人平均視聴率が3.1%と大コケしており、同時間帯にテレビ東京で放送の特番『大漁JAPAN』の世帯平均視聴率5.0%をも下回り、同時間帯最下位の数字でした。
ちなみに、同時間帯トップの数字を記録したのは、有吉弘行さんと妻でフリーの夏目三久アナウンサーが結婚後初共演した『マツコ&有吉かりそめ天国 2時間SP』(テレビ朝日系)で、世帯平均視聴率は16.3%(前週は9.3%)、個人平均視聴率は9.5%、世帯の瞬間最高視聴率は20.3%を記録していました。
こうした強力な裏番組があったことも、『新しいカギ』の視聴率が大コケした原因として挙げられているものの、『日刊大衆』の記事では放送作家が、「予想を下回る数字ですよね。たしかに裏番組があまりにも強力だったことも確か。(中略)ただ、バラエティ番組の関係者の中には『有吉・夏目夫妻のせいにしたら終わり』と話す人もいます。そもそも裏がどうとかは関係なく、新しいカギの内容自体が『面白くなかった』という人が少なくありません。関係者の多くが口を揃えて言うのが『これまでにない新しいメンツでチャレンジしている番組なのに、内容がありきたり』だということ。さらに『見どころがない』とバッサリ斬って捨てる人も少なくありません」
と語っています。
また、テレビ誌のライターも初回に放送されたコントについて、「番組冒頭の『岡部のプロポーズ』というコントは、ハナコの岡部大がプロポーズをするという設定で、レストランのウェイターが持っているお盆を突然落としたり、ケーキが客の顔にぶつかったり、さらに最後にはレストランが崩壊するという展開でした。“あえて”のドリフオマージュなのかもしれませんが、まるで昭和のコント番組を見ているよう。全然面白くない場面に入る“笑い声”の効果音も相当、違和感がありました」
と指摘しています。
他のコントに関してもクオリティが低いものがあったと指摘する一方で、ジャンルの異なる様々なシチュエーション・コントをやっていたことや、ゲストとして女優の浜辺美波さん、元AKB48の川栄李奈さん、モデル・タレントの“めるる”こと生見愛瑠さん、フリーの鷲見玲奈アナなど、女性ゲストが豪華だった部分は評価できるとしています。
しかし、前出のテレビ誌ライターは初回放送を見て、「2時間にもわたって多くのコントを並べているのはすごいとは思いますが、なんと言うか、生み出される笑いの総量が少ない……。正直、2時間見続けるのがツラかったですね」
と厳しい評価を下しており、視聴者からも「つまらなかった」との声が上がっていたとしています。
フジテレビはかつてゴールデン・プライム帯(19~23時)に、『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』『笑う犬シリーズ』『めちゃ×2イケてるッ!』『はねるのトびら!』など、様々なコント・バラエティ番組を放送していました。
しかし、2013年に打ち切りとなった『ピカルの定理』が終了後は、複数の芸人等が出演のコント・バラエティ番組はレギュラー化されることなく、深夜枠で若手芸人を起用した番組を放送していました。
そうした中でスタートした『新しいカギ』は、今勢いがある「お笑い第7世代」を起用し、特番の内容が評価されていたことで期待値も高かったのですが、数字が悪いだけでなく内容も酷評されていることから、今後もしばらく数字獲得に苦戦するかもしれないですね。
ただ、総合演出を担当しているフジテレビのチーフプロデューサー・木月洋介さんはインタビューで「現場の士気は非常に高い」と明かし、番組の主なターゲット視聴者層は13~49歳の“キー特性”で、世帯平均視聴率は重要視していないようです。
それでも『新しいカギ』は、セットや人件費にかなりお金がかかっているようなので、このまま低視聴率が続くようだと、1年も続かずに打ち切り終了となる可能性もありますが、これからどれほどの数字を獲得できるのか、引き続き注目していきたいですね。