19日19時から放送された特別番組『生き物にサンキュー&世界の怖い夜 合体3時間』(TBS系)で、使用許諾を得ていない写真を無断使用したうえ、その画像を加工して心霊写真として紹介していたことが判明し物議を醸しています。
番組は、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが司会で年2回放送されている心霊番組で、番組終盤の心霊写真を紹介するコーナー「恐ろしい心霊写真」にて、「とある展望台を訪れたときに撮影された写真」として、男性たちの足元に女性の顔が写っている写真が公開されました。
<↓の画像が、番組内で公開された心霊写真>
番組ではこれは霊だと紹介し、心霊研究家・池田武央さんはこの写真について、この場所で事故死した女性の霊が写ったものだと説明し、この世に強い未練を残しているのが感じられることから、すぐにお焚上げするよう勧めていました。
<↓の画像は、心霊研究家・池田武央さん>
<↓の画像は、女性の顔が写っている部分の拡大>
そして、この番組放送直後にあるツイッターユーザーが、「合成です!爆笑 ただただ使われてた!爆笑 笑わせないでよ番組さん!」とツイートし、友人と見られるユーザーも「テレビの闇笑」とツイートしていました。
<↓の画像が、ツイートと心霊写真の元画像>
この投稿には、番組で使用されたものと全く同じ写真も添付されているのですが、その写真を見てみると、番組で紹介された時には写っていた女性の顔はありません。
これについてニュースサイト『BuzzFeed Japan』が真相を確かめるため、この写真を撮影したユーザーに取材を行ったところ、写真自体は昨年5月に、神奈川県の湘南平という丘(平塚市と大磯町の境に位置)にある展望台で撮影したもので、男性は「写真に顔など写っていません」と心霊写真であることを否定し、さらには番組サイドから写真の使用許諾も無かったと明かしています。
さらに、この写真に写っている他の男性2人も「俺、(テレビに)写っているんですか?」「テレビ怖い」と話しているとのことなのですが、TBSにこの件について確認をしたところ、TBS広報部の回答は「お答えすることはない。回答は控えさせていただく」というものだったそうです。
そして、この件に対してネット上の反応を見てみると、
- はいBPO案件ね。
- TBSのヤラセ体質が怖い。
- まぁ、プライバシーの観点から本人に許可なく放送するのはマズイけど、この手のやつが合成ってことくらい、みんなわかってるから、そこらへんは別にどうでもいい。
- 合成よりも無許可で写真使う方が怖い。
- こんなもん、みんな作り物とわかって楽しんでんじゃないの?でも、流石に勝手に使ったらアウトだけどさ。それより、心霊研究家の奴がかわいそうだわw
などのコメントが寄せられています。
テレビ番組などで心霊写真・動画として紹介されているものの中には、加工されて作られたものがいくつも存在していると言われていますので、ある程度それを疑いながらこうした心霊番組を観ている視聴者は多いかと思います。
しかし、今回の件については使用許諾を得ずに心霊写真に見えるよう加工し、番組で紹介するというかなり悪質な行為ということから、TBSはしっかりと対応を取る必要があるでしょうね。
今年4月には、『世界の怖い夜』と同様に心霊現象などを扱う番組『映っちゃった映像GP』(フジテレビ系)で、鳥取城跡の心霊現象に関する噂を検証するというコーナーがあり、「鳥取城跡の二の丸に餓死した農民を供養する供養塔がある」「二の丸広場は農民が埋められた場所」「二の丸のトイレは霊が映るため鏡を外してある」と、この場所を心霊スポットとして紹介していたのですが、番組放送から2ヶ月後の6月22日付の『日本海新聞』が地元民たちから疑問の声が上がっていることを報じました。
さらに、鳥取県の平井伸治知事も同日にフジテレビ側に事実誤認の指摘を行い、フジテレビ側はその後「内容に誤りがあることが分かりました」と認めた上で、「視聴者の皆さまならびに関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけしたことを、おわび申し上げます。今後はチェック体制を強化し再発防止に努めて参ります」と謝罪しています。
最近は番組で誤った情報を紹介したり、ヤラセ・ねつ造などが指摘され度々物議を醸しており、特にTBSとフジテレビはトラブルの発生数が多いですね。
こうした騒動が起きてしまうと番組の信頼度が大きくダウンしてしまうので、今後またこうしたトラブルが起きないような対策をしっかりと行ってほしいものです。