毎週日曜20時台に放送のバラエティ番組『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』(TBS系)に出演した顔相鑑定士・池袋絵意知さんが、自身が出演した19日放送分の内容に捏造があることを22日更新したブログで指摘するとともに、悪質な編集によって自身の名誉や人権を侵害されたなどと怒りをあらわにし、番組側と徹底的に争う姿勢を見せていたのですが、番組のプロデューサー等が池袋さんに直接謝罪していたことをニュースサイト『ねとらぼ』や『スポーツニッポン』(スポニチ)が報じています。
同番組は、様々なプロフェッショナル達が番組独自のルールで珍種目を競い合い、誰が1位になるのかスタジオのパネラーが当てるという内容で、池袋さんが出演した19日放送分では、双子の顔の違いを見極めて、入れ替わったかどうかを見極めるという「双子見極めダービー」を放送。
この日の企画には、元刑事の小川泰平さん、東京大学工学部卒業でIQは148というインテリ芸人の『田畑藤本』の藤本敦史さん、メンタリストのDaiGoさんの4人が出演。
<↓の画像は、企画の参加者4人(画像右上が池袋さん)>
4回戦にわたって双子の顔を見極める対決が行われ、優勝を果たしたのはDaiGoさんだったそうなのですが、オンエアではその結果こそ変わってはいないものの、なぜか池袋さんだけが3回戦で脱落し、4回戦には出場していないように見える編集が行われていました。
<↓の画像は、池袋さんが脱落したという演出がされた場面>
<↓の画像は、映像処理によって池袋さんの姿が完全に消されている場面>
これに対して池袋さんは、「本来3回戦目で私が2組とも正解しているシーンはCGで消されて私は参加していないことに。」「放送用に順番もルールも変えて、CGで私を消して私が3回戦で脱落したように作り変えているのです。」と訴え、「『脱落』なんてルールもなければ、順番が逆で4回戦目を3回戦目と作り変えられて『脱落』とされ、わざわざこんな惨めな画像まで作られて全国ネットでさらし者にされる私。」と怒りをあらわにしていました。
これが一部のスポーツ紙やニュースサイトに取り上げられ、ネット上ではTBSの番組で捏造、ヤラセがあったとして物議を醸していたのですが、この騒動を受けてニュースサイト『ねとらぼ』が池袋さんに取材を行ったところ、TBS側のプロデューサーFさん、同番組制作会社のプロデューサーNさんと26日に対面し、両プロデューサーは池袋さんに対し「申し訳ありませんでした」と謝罪したとのこと。
また、TBSのFプロデューサーは、「放送内容に関しては把握していたが、細かな演出に関しては把握しきれていなかった」と釈明し、番組制作会社のNプロデューサーからは、「今回のコーナー制作に関しては報道のあったZプラスではなく、N氏が所属する制作会社ザ・ワークスが担当した」との主張が伝えられたそうです。
ちなみに、イニシャルで実名が伏せられていますが、これは池袋さん側の要望により伏せられているものとのこと。
なお、同番組にプロデューサーとして名を連ねているのはウィキペディアに記載の情報によれば、福田健太郎さん、林はる佳さん、西原信行さん、鈴木美枝子さん、近藤岳志(史)さん、升田久美さんの5名。
今後のTBS側の対応についてですが、「Twitter・Facebook・公式ホームページ・番組内で正式に謝罪を検討している」と池袋さん側に伝えているそうです。
また、『スポーツニッポン』(スポニチ)もこの騒動について報じており、現場関係者は「収録時に脱落者はおらず、池袋さんは4問全てに参加した」と、番組側の編集によって池袋さんを脱落にし、映像処理によって姿を消したように見せていたことを認めています。
しかし、この件について関係者は「DaiGoさんが優勝し、池袋さんが優勝できなかったことは収録でも番組でも変わりはなく、番組全体としては決して捏造ではない」と主張。
また別の関係者は「面白い内容になるように制作会社のディレクターが独断で編集した。収録時にはなかった脱落ルールを作るなど一部で捏造した。局側が主導したわけでもなく、出演者も一切関係ない」と話していたとのことです。
同紙によれば、池袋さんは『BPO(放送倫理・番組向上機構)』に申し立てを行うことを検討しているといい、今後についても「局側と話し合いを続ける」とコメントしたとのこと。
なお、TBS広報部はこの件について「現在、事実確認中です」と回答だったそうです。
そして、この件についてネット上では、
- こんな事が問題と感じる事が出来ないテレビ局なんていらない。そんな奴らから学ぶもの教えてもらうものなどない。
- 他の番組でもやってるのとちゃうか。
- 結果が同じだから捏造じゃないって?そういう問題じゃないだろ
- 出演者は関係無いまでは良いけど、局は関係無いとかTBSは、何言ってるの?って感じ。監督責任あるだろ?番組は、ヤラセのイメージがついたまま継続するですかね?打ち切りへのカウントダウンが始まったかな?
- 出演者からブログで指摘があること自体問題だとおもうし、その指摘がなければ何事もなかったように見過ごされていた事とか考えると、スゴク不信感が募るわ・・
- TBSは事実や史実を変える局だもんね。
- TBSのヤラセは今に始まったことではない。亀田一家やガチンコ、あれを見たらわかるだろう。
などのコメントが寄せられています。
同番組の制作協力に名を連ねている番組製作会社「Zプラス株式会社(ジープラス株式会社)」は、同様のヤラセ疑惑が浮上して最終的に打ち切りとなったバラエティ番組『ほこ×たて』(フジテレビ系)を手掛けていた関連会社。
しかし、番組の制作は業界大手の制作プロダクション「株式会社ザ・ワークス((THE WORKS))」が手掛けたと同社のNプロデューサーが明かしているのですが、大手芸能事務所『渡辺プロダクション』の子会社にあたる同社は2003年にもトラブルを起こしており、制作を手掛けた番組『みごろ!たべごろ!ナントカカントカ』(テレビ朝日系)の公式サイトに、「番組を応援してくれたら高額なプレゼントがあります」という文章を掲載。
これは当時、日本テレビの制作局に所属していたプロデューサーによる視聴率買収事件が大きな問題になっている最中で、それをパロディにしたものだったようなのですが、その後このページは削除され、番組自体も即打ち切られることになりました。
過去にこのような騒動を起こしている番組制作会社ということから、今後もそうした目で見てしまいますし、その他の番組でも大なり小なり捏造、ヤラセなどはあるのではないかと疑いたくなりますね。
ちなみに、同社は様々な制作会社とともに、数多くの番組の制作を手掛けており、現在は日本テレビ系の『ZIP!』、『幸せ!ボンビーガール』、『解決!ナイナイアンサー』、『ナカイの窓』、『あのニュースで得する人損する人』、フジテレビ系の『バイキング』、TBS系の『7時にあいましょう』や『直撃!コロシアム!!ズバッと!TV』、テレビ朝日系の『池上彰のニュースそうだったのか!!』など、この他にも様々な番組の制作協力などを行っています。
バラエティ番組ということから、番組が盛り上がるように演出を加えるのは当然だと思いますが、今回の編集はさすがにやり過ぎです。
出演者の池袋さんは事前に説明を受けることもなく、このような扱いにされて怒りをあらわにしており、今回明らかになった事によって番組の信用も失う事態に発展してしまっていますので、しっかりと反省して今後はこのような編集を行わないようにしてほしいものですね。