2014年3月から日本で公開され、興行収入が約255億円という大ヒットを記録したディズニー・アニメ映画『アナと雪の女王』が4日、フジテレビ系で地上波初放送され、平均視聴率19.7%(関東地区)という高視聴率を記録したことが明らかとなりました。
これは今年に入ってからフジテレビで放送された前番組の中でトップの視聴率で、さらに、1月20日に日本テレビ系で放送のアニメ映画『千と千尋の神隠し』が記録した18.5%(関東地区)を上回り、民放全局を通じて今年放送された映画の中ではトップの数字となっています。
しかし、今回の放送は「ノーカット放送」と大々的に宣伝されていたものの、オリジナルのエンディングロール部分は基本的にカットされ、番組の特別企画「みんなで歌おう! Let’s sing together! Let it go!」をエンディングで流したことで批判が殺到する事態となりました。
フジテレビでは、アナ雪の主題歌『レット・イット・ゴー~ありのままで~』の歌唱動画を一般募集し、視聴者から集まった動画のほか、『めざましテレビ』の出演者、フジテレビ製作の映画『帝一の國』(4月29日公開)の出演者ら様々な芸能人が同曲を歌唱する映像をエンディングに流し、オリジナルのエンディング部分については20秒ほどしか流れませんでした。
<↓の画像は、エンディングに登場したアナウンサーや芸能人らの写真>
本編は「ノーカット」で放送されていたものの、エンディング部分については大幅にアレンジが加えられていたたため、視聴者からは
- なんでフジってこういう余計なことするの? 余韻が台無し
- せっかくノーカットって言うなら最後はMay J.バージョン流して欲しかった…
- さすがフジ 期待を裏切らない。っていうか、完全に何かを間違えてるな
- 素晴らしい作品のエンディングを自局の宣伝に使うのは失礼
- エンドロールまで含めて1本の映画
などの批判が殺到する事態となっていました。
そして、『デイリースポーツ』はフジテレビに取材を行っており、この企画を意図した理由についてフジテレビは、「映画『アナと雪の女王』の地上波初放送にあたり、視聴者の方に『アナ雪』の世界観をより深く楽しんでいただくことを考えました。『見る』と同時に『参加する』楽しみも提供したいと思い、1月12日(木)より主題歌『レット・イット・ゴー』を歌ってもらう映像の募集を始め、映画の終わりに特別映像として放送しました」と説明。
また、ネット上で多くの批判が寄せられているということに対しては、「エンディングへのご批判などのご意見は電話で19件、ネットは200件ほど頂戴しています」と、批判が寄せられていることを認めつつ、「字幕が付いていたので歌いやすかった、家族で歌いながら見ています、親子で歌えて楽しかった、などの反響をいただきました」と、肯定的な意見も寄せられたとしているのですが、これに対してもネット上では、
- 100歩譲って、視聴者参加の趣旨は良しとしよう(大失敗だったけど)。でも、調子扱いた自局アナが多数歌ってたのは目障りだった
- 観た人のほとんどは萎えただろうね。フジテレビは、いつも独り善がりだよね。自分たちが良いと思うものは、視聴者も良いと思うって思い込んでいる。今だに20世紀を引き摺ってる感じ
- フジはズレてるのは分かっていたがここまでズレてるとは思わなかった
- 視聴者からの動画はまあいいよ。でもさ、アナウンサーとか関係あるのかな?って芸能人も出てきてたからそれはちょっとないわって思った
- 次からはフジテレビ以外で放送してほしい
などのコメントが寄せられており、炎上状態が続いています。
中には、完全ノーカット版を観たければ、DVDやBlu-rayを借りるか買えばいいという声もあるのですが、フジテレビは「ノーカット」と宣伝し、4日は18時30分~21時前まで『アナ雪が100倍楽しくなる!! ディズニーの知られざる秘密スペシャル』という特番を放送するなどしていました。
そうしたことから、最後の最後にオリジナルのエンディングロールを大幅にカットし、誰得なのかよく分からない特別企画を放送した事に対して、多くの視聴者から不満の声が噴出するのも当然かと思います。
フジテレビは今、やることなすこと裏目に出ており、以前から内輪ウケ演出などに対しては批判的な声が上がっているわけですから、余計な手を加えるのはやめた方がいいでしょうね。