10日放送の『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系 土曜19時57分)で、1年以上にわたって不仲騒動の渦中にあったナインティナイン・岡村隆史さん(46)とキングコング・西野亮廣さん(36)が、ついに和解したことで話題になっています。
事の発端は、西野さんが2012年12月に自身のツイッター上で、「ひな壇に座らないと決めました。そんな奴がどうなるのか、僕が一番興味があります」「ワイプのリアクションとか味のコメントとか知らねーよ。僕はもっとドキドキするようなことがしたくて飛び込んだんです」とツイートしたことにあります。
一部メディアはこの発言を「キンコン西野が“ひな壇”辞退宣言」などと報じ、これがネット上で大きな話題になり、西野さんがひな壇芸人を批判しているとして炎上騒動に発展。
それから約2年半後、昨年7月25~26日放送の『FNS27時間テレビ めちゃ×2ピンチってるッ!本気になれなきゃテレビじゃないじゃ~ん!!』(フジテレビ系)の深夜コーナー「お台場のカイダン 本当にあったフジ縛霊の怖い話」に、西野さんの相方・梶原雄太さんら多くの芸人たちが出演していたものの、西野さんは出演しておらず、岡村さんは「おい、西野来てへんやんけ」といい、梶原さんが「そればっかりはすいません」「ひな壇やりたくないっ言うてしもうたんです。だからこれにも強引にも出ないみたいな」と説明。
そして、番組終了から数日後に放送されたラジオ番組『岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、岡村さんはリスナーから届いた「西野さんがラジオで『スタッフから出るのが当たり前のような態度をとられたので、断った』と、言っていました。この件について何かご存知ならお聞かせください」というハガキを紹介。
これに対して岡村さんは、「こういうところ西野嫌いやねん!」といい、「出たらええやん別に。やっぱ引くに引かれんのちゃう? なんか『ひな壇やれへん』って言うてもたからな」「普通に会うたら、めっちゃ良いヤツなんやで。喋りやすいし、全然イヤな感じないねんけど、こういうこと言われると、ごっつい嫌いになんねん」「しんどいで? こんなこと言い出したら、この後。『出ます!出ます!』って言うといたらええねん。別にええやんか」などと話し、これに対して西野さんが「超面倒くさい」と返したことにより、2人の間には深い溝が生まれ、不仲騒動に発展。
なお、リスナーから届いたハガキの内容については、事実無根の話だったことが明らかになっており、西野さんはラジオ番組にしばらく出演しておらず、収録が行われた当日は長崎でロケを行っていたそうです。
こうして2人の不仲騒動は勃発し、西野さんは8月に発売のエッセイ『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』では、岡村さんが考える芸人としての在り方に対して反論。
また、10月には夕刊紙『日刊ゲンダイ』のインタビューで、「『芸人ならこうすべき』というのがとにかく嫌で、本にも書いているけど、僕は岡村さんのことが嫌いなんですよ。」といい、「少し前にNGK(なんばグランド花月)で一緒になったときは楽屋でしゃべりましたけど、早く出てってくれへんかなと。岡村さんのために時間も使いたくない。僕としては、ひな壇で活躍する芸人さんはもちろんすごいと思うけど、そうじゃない人も“良し”としませんかと。でも、岡村さんはやたらそこを突くからうるせえなあと(笑い)。僕は10年後輩。自分より立場の弱い後輩にネチネチ言ってくるのはおかしいんじゃないかと。噛みつくなら上にいけよと思うんです。」と、岡村さんのことを批判していました。
西野さんはこのような批判を続けていたのですが、10日放送の『めちゃイケ』では、岡村さんと西野さんが1ヶ月にわたって入れ替わり生活を送り、2人と親しい博多華丸・大吉の博多大吉さんらと話をすることで、それぞれの考えや思いなどを知って誤解が解かれ、番組の最後には直接対面。
岡村さんが「西野、面倒くさいぞ!会うたやろ、NGKで」と呼びかけると、西野さんは「色々ご迷惑をおかけしてすんませんでした」と謝罪し、岡村さんは戸惑いながら「なんや、謝んのか~、全然全然、ええよ、そんなん」と応じていました。
そして、ひな壇批判だと騒動になった問題のツイートについては、「ひな壇が苦手だったから、ひな壇やめる、ってツイートした。それが色々尾ひれがついて、“キングコング西野ひな壇批判”みたいになって」と弁明し、岡村さんは「オレもそうやと思ったんや」といい、最後にハグをして和解となっていたのですが、これに対してネット上では、
- 今日のは感動した。思いやりの大切さも考えさせられた
- 久しぶりにめちゃイケいい回やった。
- 視聴率を取るため、お互いが和解しやすくするための企画だと思ったけど、番組だからこそお互い知らない場所で、知らない部分を知った事は良いことだと思う。
- この収録あってのオールナイトだったのか。もっと本音の部分をラジオの方が聞けそうで楽しみ
- すごく良かった。考えさせられる内容だった。二人の今後の活躍に期待したい。
- ちゃんと笑いに落とし込みながらテーマはガチンコ。面白かった。大吉さんのステキさが目立った。
- ドキドキしながら見てたけど、途中からもう夢中になってた。心が掴まれる感じ、今年だと山さん復活の回以来かも。毎週見てるけど、かなりいい回だった
- 西野はこういう説明不足で怒られること多いように思う。好感度の低さもこの言葉足らずが原因でなってると思うな。
などのコメントが寄せられています。
西野さんは問題のツイートで騒動になった際にも、「雛壇NGは25歳の頃からですよ。そうでもしなきゃ、ひっくり返せる気がしないんです」と説明し、自身のブログ『西野公論』では、「ひな壇で活躍されている芸人さんには最上級の尊敬の念を持っております」「真意は『自分はひな壇に座る才能がないから』ということであって、間違っても『俺クラスの人間がひな壇なんかに…』ということではない」「簡潔に言うと、僕は『ひな壇』から逃げたのだ。圧倒的敗者である」と綴っていました。
また、エッセイ『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』では、岡村さんが考える一般的なお笑い芸人としての在り方などについては理解し、それを否定はしないものの、西野さんとしては突拍子も無いことをやる人たちが、「その瞬間にとっている“姿勢”の名前および、“そういった姿勢をとる人”のことを『芸人』と呼んでいる。使い方としては、音楽の『ロック』という言葉に近いかな。」と、芸人というのは生き様や姿勢だという自身の考えを説明。
そして、自身の場合は漫才やコントの他にも、絵本作家として活動するなどしているといい、ひな壇に出ないことやグルメ番組に出ないことは、「全ては自分の中にある『芸人』のルールで、それに忠実に従って生きている。なんなら、『自分は誰よりも芸人』とすら思っちゃっている。」などと綴っています。
西野さんがこうした説明をしっかりと行わず、最初に誤解を招くような発言をしたことによって炎上騒動になり、岡村さんもラジオで「こういうところ西野嫌いやねん!」と語ったことなどによって、先輩後輩の間で不仲騒動となってしまったわけですが、今回の番組の企画によって誤解が解けたため、今後またバラエティ番組などで共演する機会が増えることに期待したいですね。