俳優・石坂浩二さんの降板を巡る騒動があり、一時期注目を集めた鑑定バラエティ番組『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系 火曜20時54分)で、番組史上最大のお宝が発見されたことが明らかとなり話題になっています。
そのお宝は、これまで世界に3点(または4点)しか存在しないと言われていた幻の焼き物「曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)」で、20日放送の番組に登場するといいます。
ニュースサイト『BuzzFeed Japan』や『ねとらぼ』が報じている記事によると、依頼人の曽祖父が骨董好きで、明治時代に戦国武将・三好長慶の子孫が暮らす屋敷の移築を請け負い、その際に大金を払って買い求めた大量の骨董品の1つとのこと。
依頼人の方は30歳の時に茶碗を譲り受け、当初は興味が無かったことから押し入れにしまい込んでいたものの、最近気になった調べたところ、価値がある天目茶碗の可能性が出てきたため、今回番組に鑑定依頼をしたそうです。
<↓の画像は、依頼人と番組出演者の写真>
天目茶碗はもともと中国で作られたもので、鎌倉・室町時代にお茶を飲むための器として中国から輸入され、その中でも最上級とされているものが「曜変天目茶碗」と呼ばれており、窯の中でうわ薬が偶然変化することによって美しい文様を呈しており、偶然の産物であるため再現は極めて困難なものとされているといいます。
中国でも破損した状態のものが発見されているものの、綺麗な状態で現存している「曜変天目茶碗」は3点(または4点)のみで、その3点は国宝とされており、それぞれ静嘉堂文庫蔵、藤田美術館蔵、大徳寺龍光院蔵に所蔵されています。
<↓の画像は、現存する3点の「曜変天目茶碗」>
そして、番組で鑑定を行った骨董品の鑑定士・中島誠之助さんは、「鑑定団始まって以来、最大の発見」と断言しているといい、番組プロデューサーは「鑑定士中島誠之助が番組 22 年の歴史の中でも『最大の発見』と大絶賛する様には思わず体が震えました。日本にはまだまだ本当にすごいお宝が眠っていて、それを紹介できることは当番組の最大の喜びでもあります。ぜひその喜びと興奮をお茶の間の皆様にも一緒に味わっていただきたい」とコメントしています。
番組ではこれまでに数多くのお宝が発見されているのですが、番組公式サイトに掲載されている鑑定額ランキングによると、過去最高額を記録したのは、2005年9月に登場した「柿右衛門様式の壺」で鑑定額は5億円。
2位は、2001年登場の「世界のポスター122点総額」は3.5億円、3位は、2004年に登場したマリリン・モンローさんが映画『七年目の浮気』で着用した衣装、2010年に登場した「古代中国の青銅器」でそれぞれ2億円となっています。
今回登場した「曜変天目茶碗」は、果たしてどれほどの鑑定額となるのか気になるところですが、静嘉堂文庫蔵に所蔵されている曜変天目茶碗は、大正時代に売買された時の価格は16.8万円で、当時の1円を現代の1万円で換算すると、およそ16.8億円にもなると言われています。
また、藤田美術館蔵所蔵の曜変天目茶碗は、大正時代に53,800円で売買されたとされているため、約5.4億円にもなると言われており、番組史上最高額を記録する可能性は十分あるため、今回番組に登場する曜変天目茶碗の鑑定額はいくらになるのかに注目したいですね。