阿部サダヲさん、中村勘九郎さんがW主演し、“クドカン”こと宮藤官九郎さんが脚本を担当しているNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(日曜20時)の第30話で、大河ドラマ史上最低視聴率をさらに更新していたことが判明し物議を醸しています。
11日放送の第30話の平均視聴率は、関東地区が5.9%、関西地区が5.2%となっており、6月9日放送の第22話で記録した大河史上過去最低の視聴率6.7%(関西地区は6.0%)をさらに下回リ、関東地区では初となる5%台に突入しています。
<↓の画像は、『いだてん』で主演を務めている中村勘九郎さん(左)、阿部サダヲさん(右)の写真>
『いだてん』は初回平均視聴率15.5%(関西地区12.9%)で、大河ドラマの初回としては1989年放送の『春日局』(大原麗子さん主演)の14.3%、2018年放送の『西郷どん』(鈴木亮平さん主演)の15.4%に次ぎ、過去3番目に低い数字でのスタートでした。
その後、第6話で早くも9.9%(関西地区8.0%)と1ケタ台に突入し、その後も低迷を続けて4月28日放送の第16話で大河史上最低のワースト視聴率7.1%を記録しました。
さらに、6月9日放送の第22話で6.7%とワースト記録をさらに更新し、その後徐々に数字が回復して7~8%台で推移していましたが、第30話で5.9%とさらにワースト記録を更新してしまいました。
なお、同時間帯に放送された『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)は前回から1.6%アップの19.4%、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)は前回から2.1%ダウンの14.9%を記録しています。
この結果に対して、お盆休みに入ったことの煽りを受けた形とも分析されているのですが、『いだてん』の大コケ、爆死ぶりに対してネット上では、
- 結果論だが、いだてんは朝ドラにした方が良かったかもしれない
- 元々『いだてん』は大河ドラマにすべきじゃなかった。視聴率が悪いのも当然だ。
オリンピックを盛り上げるために、いだてんにしたのだろうが、NHKの大事な大河ドラマを、オリンピックの協賛番組みたいにしてしまった責任は大きい。 - 1話の製作費に5000万円もかかっている大河ドラマでこの視聴率はありえんでしょ。打ち切りを検討すべきでは。
- 受信料でドラマを作ってこの結果ですからね。受信料は報道だけに使って欲しいですね。
ドラマ等のバラエティは有料放送にすれば、受信料を大幅に下げられると思うのですが。 - 受信料を強制的に徴収していて、この視聴率ならNHKの人間は責任を取らないのだろうか?
観ている人間が少ないのであれば低予算にするなり打ち切るなりするべきではないのか?
勝手に番組を作って、電波に乗せて流していて受信料を払わせているのであれば、国民が観る番組を作るべきだし、低視聴率なのであれば、ドラマ自体を作るべきではない。 - NHKの大河ドラマの失敗。東京オリンピックを盛り上げのためだと思うが地方は関係無い。
こういうところがNHKにボディブローのようにきいてくる。
製作はだれのために番組を作るかもう一度考えた方がいい。今の経営陣には無理かもしれない。 - 近代以降の大河は成功し難い。特に詳細な記録が存在していて様々な機会で紹介された出来事ほど、よほど上手くドラマ化しないと「コレジャナイ感」ばかりが強まる。
ファンタジーとして割り切れる戦国物の方が無難に制作できるし、視聴者側も割り切って観る事で、作品のファンと演者のファンの両方が発生する。
坂の上の雲を分割複数年でやったNHKにしてみては、今回の「いだてん」をレギュラー大河で作ってしまったのには理解に苦しむ。 - 日曜日のあの時間帯に5%の国民しか興味を示さないものを作っておいて「公共放送」とはちゃんちゃらおかしい。
受信料で高い給料もらっている人たちが公共性のない、勝手に作りたいものを作っているのも納得いかない。
歩合制で芸術を追求しているなら、全然かまわない。受信料をとっている放送局がこのドラマを作っているという事は大問題だと思う。 - ここまで落ちてくるとなると、ドラマの内容そのものが視聴者に受け入れられなかった…となるのかもね。
当初は大河枠にこの手のドラマを持ってきたことによる失敗が最大要因かと思ってたけど、ここまで視聴率が低くなるってことは大河枠でなくてもダメだったのかもね。
豪華キャストを揃えて予算もかけた割に失敗だったわけで、民放なら間違いなく打ち切りレベルでしょ。
受信料による殿様商売してるから打ち切りになることはないのかもしれないけど。
などのコメントが寄せられています。
『いだてん』は東京五輪を目前に控え、日本人が五輪に初出場した1912年のストックホルム五輪から1964年の東京五輪まで、およそ半世紀を描いたオリジナル作品で、近現代ものということで大河ドラマファンから心配の声が上がりつつも、人気脚本家の宮藤官九郎さんが脚本を手掛けるとのことで期待の声もありました。
しかし、豪華キャストをふんだんに使ってもイマイチ盛り上がらず、ストーリーの途中に差し込まれる落語など、宮藤官九郎さんが得意とする複雑なストーリー構成のほか、誰もが知る歴史上の有名な偉人が主人公ではない点や、朝ドラのようなストーリーということで視聴者から不評を買っています。
そして、大河ドラマの1本あたりの制作費は平均5000~6000万円程度となっており、中には1本1億円以上かけて制作することもあるため、国民から強制的に集めた受信料を湯水の如く使いながら、これしか視聴率が取れないのは問題だという声が噴出し、NHK批判に繋がる事態になっています。
ストーリーが後半に入りながら平均視聴率が5%台にまでダウンしているため、今後最終回までに2ケタまで回復する可能性は非常に低く、黒歴史作品になることはほぼ間違いありませんが、これから少しでも多くの視聴者が満足するようなストーリー展開にしてほしいものです。