松坂大輔投手が現役引退へ。理由と現在の状態、会見日時は…西武ライオンズ復帰も試合出場ゼロ。球団がコメント発表。
プロ野球『埼玉西武ライオンズ』の松坂大輔投手(まつざか・だいすけ 40歳)が、今シーズンをもって現役を引退することが正式発表されました。
球団は7日に、「松坂大輔投手は今シーズン限りで現役を引退することとなりました」と引退を発表し、引退会見の日時などは現時点では決まっていないとしています。
松坂大輔投手は2019年12月に古巣・西武へ移籍しましたが、昨シーズンは右膝の痛みに加えて、首の痛みや右手のしびれを感じ、昨年7月に首の痛みや手のしびれ対策として「脊椎内視鏡頸椎手術」を受けたことを発表しました。
手術が成功すれば術後2~3ヶ月で投げられる見通しでしたが、その後も1・2軍の試合に登板することなく、現在は練習すらも行っていない状態にあります。
スポーツ紙によれば、松坂大輔投手は近い関係者に「右手の指の感覚がない。これ以上、チームに迷惑をかけることはできない」と話していたそうで、5月に行ったブルペン投球でも右手中指の感覚がなく、球が抜ける症状が出たため、それ以降は練習からも離れて治療に専念していたそうです。
そして、今シーズン限りでの現役引退を決意し、西武の渡辺久信ゼネラルマネージャーは、「このような決断に至り、本人も大変悔しい思いをしています。 昨年7月に手術を受け、それ以降も『メットライフドームで勝利する』ということを目標に大輔自身、厳しいリハビリに耐えながらここまでやってきました。(中略)実際、今年もここまでずっと、球団施設などで毎日復帰に向けて必死にリハビリやトレーニングを重ねる大輔の姿がありました。 大輔は現在、体調面、精神面でも決して万全とは言えない状況です。」
と、現在の状態を明かしています。
引退会見は今後、体調や精神面が回復した段階で行うとし、「今は双方の回復に専念をさせていただきたく、ぜひ皆さまには彼のことを引き続き、温かく見守っていただけますと幸いです。」
と呼びかけています。
松坂大輔投手の現役引退発表を受けてネット上では、
- PL学園との死闘、そして決勝の京都成章戦でのノーヒットノーラン。高卒一年目での最多勝。日本のエースとしてのWBCでの勇姿。
全てが伝説でした。楽しませてくれてありがとう!これからは体を労ってあげてください。 - 松坂選手が引退か… 自分も歳を取っていくな。高校時代の快投の連続、デビュー戦の日ハム時代の片岡さんから三振を取ったストレートの速さ、軌道は昨日のように思い出せる。
高卒ですぐ大活躍し本当に凄まじい投手だった。お疲れ様。 - ボロボロになるまで頑張ったととらえるか、往生際が悪かったととらえるか賛否が分かれるところ。
でも、もう引退が決まったんだから素直に功績を讃えたい。日本の野球界でこれ程の輝かしい経歴を持ったエリートはいないし、今後も現れないかもしれない。本当にお疲れさまでした。 - 最後に所沢で投げる姿を観たかったのも本音ですが、無理ならやらなくてもいいと思います。
帰ってきた大輔が見たくて、去年の春南郷キャンプに行きました。ライオンズのユニを着ている姿を見れただけで、もう大満足でした。
ライオンズファンとしては感謝しかありません。あの頃のパリーグは、今と違ってセ・リーグとは明らかに扱いの差がありました。
今のパリーグがあるのは、この人の存在も大きな要因だったと思います。 - やっぱり寂しい…プロ野球ファンとして松坂投手は観ていてワクワクする選手だった。近年はケガとの闘いだったけど、もう一度試合で投げる姿を見たかった。次のステージでも頑張ってほしいです。
- いろいろと言われたけど、松坂は間違いなく一つの時代を作った選手。
甲子園で延長17回を一人で投げ切り、決勝でノーノーとか、プロに入っていきなり16勝とか沢村賞なんて分業制が進んだ今ならもう出てこないでしょう。
最後まで一人で投げ切ることが出来るって本当に凄いことだよ。
本当にお疲れ様でした。 - 中日で6勝した数年前以降は故障して活躍出来なかったなぁ。思えばあれが最後の一花だった。
剛腕投手から技巧派投手への転身は松坂でも難しかった。どの選手にも言えるけど怪我さえなければ…。身体のメンテナンスも大事なんだね。
などの声が上がっています。
“平成の怪物”と呼ばれた松坂大輔投手は、横浜高校3年時の1998年に春・夏の甲子園連覇を達成、夏の甲子園の準々決勝では250球を投げ、ノーヒットノーランを達成しました。
同年のドラフト会議では西武などから1位指名され、交渉権を獲得した西武へ入団、1年目から最多勝となる16勝を挙げ、新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞しました。
また、2001年まで3年連続の最多勝、2003年と2004年に最優秀防御率、2000~2005年にかけては4回、最多奪三振のタイトルを獲得したほか、2001年には沢村栄治賞を受賞。
西武時代には、2000年のシドニー五輪、2004年のアテネ五輪にも出場し、アテネで銅メダルを獲得しました。
その後、2006年オフにポスティングシステム史上最高額となる約60億円(当時)でメジャーリーグ『ボストン・レッドソックス』へ移籍、1年目に15勝を挙げてワールドシリーズ制覇に貢献する活躍ぶりを見せました。
2006年、2009年には『WBC(ワールドベースボールクラシック)』に出場し、日本代表の金メダル獲得に大きく貢献して2大会連続でMVPを獲得、その後2014年までメジャーでプレーした後、2014年12月に『福岡ソフトバンクホークス』と3年で12億円の大型契約を交わしました。
しかし、2011年に右肘の手術を受けて以降はケガが続き、日本球界復帰後も右腕の手術を受けながら調整を続けていましたが、ソフトバンク入団後、公式戦に出場したのは2016年の1試合のみで、2017年に退団となりました。
その後2018年に『中日ドラゴンズ』の入団テストを受けて合格、同シーズンは11試合出場で6勝4敗、防御率3.74の成績を残し、12年ぶりにオールスターゲームにも出場しました。
ですが、2019年は春季キャンプ中に再び右肩を故障、これによって公式戦出場は2試合のみで退団となり、そして14年ぶりとなる古巣・西武への復帰を果たしましたが、再び故障によって実戦から遠ざかっていました。
このように日本球界復帰後はケガとの闘いが続き、2018年を除いてほとんど試合に出場していないにも関わらず、高額な契約金や年俸を得ていたことから、多くの野球ファンからもバッシングを浴びていました。
また、ケガのせいもあってかまともなトレーニングや練習ができず、体が全く絞れていない状態で、週刊誌『週刊文春』が先日報じた記事でも、2月の2軍キャンプ時には「ふっくらした体型で二重あごになっていた」とし、「去年手術した首の経過が良くないようで、リハビリをしながら自身で契約しているジムで軽めのトレーニングをする程度。実戦登板など、とても考えられる状態ではない」
と伝えていました。
<↓の画像は、今年2月の2軍キャンプ参加時の松坂大輔投手の写真>
“平成の怪物”と呼ばれた松坂大輔投手は2018年までに日米通算170勝を挙げ、これまでに非常に素晴らしい成績を残し、球界の歴史に名を残す偉大な投手であることは間違いありません。
ただ、日本球界に戻ってきてから活躍する姿をほとんど見せることなく、西武に復帰してからは1度も公式戦出場がないまま、現役引退となってしまうのは残念でならず、最後に公式戦で投球する姿を見たいものです。
そして、現役引退後はどのような道へ進むのかが気になりますが、松坂大輔投手の妻で元日本テレビアナウンサーの柴田倫世さん(46)、長女・日光さん(にこ 15歳)、長男(13)、次女(11)は現在もアメリカ・ボストンで生活しています。
松坂大輔投手も2019年に、グリーンカード(アメリカ永住権)の取得手続きを行っており、もしかするとアメリカの自宅に戻って家族と生活しながら、現地で新たな活動を行うことも考えられますが、引退会見で今後についてどのようなことを語るのかに注目したいですね。
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- https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/07/06/kiji/20210706s00001173688000c.html
- https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/07/07/kiji/20210707s00001173101000c.html
- https://bunshun.jp/articles/-/46558
- https://www.nikkansports.com/baseball/news/201902050000116.html