プロ野球『北海道日本ハムファイターズ』の“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹投手(さいとう・ゆうき 33歳)が、今シーズンをもって現役を引退することが正式発表されました。
日ハムは1日に公式サイト上で斎藤佑樹投手の現役引退を発表し、斎藤投手は球団を通じて、「今シーズン限りでの引退を決断いたしました。ご期待に沿うような成績を残すことができませんでしたが、最後まで応援してくださったファンの方々、本当にありがとうございました。約11年間、北海道日本ハムファイターズで最高の仲間とプレーすることができて幸せでした」
とのコメントを発表しています。
そして、斎藤佑樹投手の引退発表を受けて、2006年夏の甲子園で対決した『東北楽天ゴールデンイーグルス』の“マー君”こと田中将大投手は、「甲子園の決勝、そしてプロの世界でも、たくさんのファンの方々の前で投げ合えたことは、とても良い思い出です。11年間の現役生活大変お疲れさまでした」
と、労いのコメントを寄せています。
<↓の画像は、2006年夏の甲子園決勝で対決した斎藤佑樹投手、田中将大投手の写真>
斎藤佑樹投手は早稲田実業高校3年時の2006年に、夏の甲子園で力投の末に優勝投手となり、マウンド上でタオルハンカチを使って汗を拭う姿から“ハンカチ王子”の愛称で親しまれ、高校卒業後はプロには進まずに早稲田大学へ進学、2010年のドラフト会議で日ハムなど4球団に1位指名され、抽選で交渉権を獲得した日ハムへの入団が決定しました。
新人としては最高評価となる年俸1,500万円、契約金1億円、出来高5,000万円(金額は推定)で仮契約を結び、札幌ドームに観客を入れて異例の単独入団会見が行われ、トークショーなどのセレモニーが開催されました。
そして、2011年のプロ1年目となるルーキーイヤーは、プロ初登板で初勝利を収めてオールスターゲームにも出場し、19登板で6勝6敗、防御率2.69の成績でした。
2年目は19登板で5勝8敗、防御率3.98と成績を下げ、この年に右肩を痛めたことで2013年は初の2軍スタートとなり、1軍登板は1試合に終わったほか、2軍での成績も1勝3敗、防御率8.61となっており、その後も2軍での調整が続きました。
2018年以降は1軍での勝利数はゼロで、プロ入りから11年間の通算成績は、88登板で15勝26敗、防御率4.34でした。
今シーズンも1軍での登板は無く、2軍での成績は11登板で3勝1敗、防御率5.63となっています。
そんな斎藤佑樹投手の現役引退発表を受けてネット上では、
- 今思えば、大学に行かず高校からプロという道の方が良かったのかな。分からないけど。ただ、甲子園を沸かせたスターには間違いない。
- ここまでよく引っ張ったなという印象。高校からプロデビューしたら人生も変わっただろうにと思ってしまう程、過去は美化されている。
- 斎藤佑樹は大学に進学せずそのまま高卒でプロに入ってればもっと活躍できたと思う。早稲田でアホみたいに酷使され、故障しちゃってそっから下降線に入った。
高卒でプロに入れば1年目は球数制限してくれたり、身体が出来るまで慎重に登板させてくれただろうからここまで落ちることはなかったんじゃないか。 - 高校時代の大活躍で注目されたがゆえに色々と言われてしまったけれど、まずはお疲れ様でした。
近年は2軍でも難しい状態になってしまったので仕方ない。活躍できる道もあるはず。頑張って欲しい。 - 事ある毎に夏の甲子園決勝で投げ合った田中将大投手と比較され、他のプロ野球選手と比較しても注目度が高過ぎた。
第二の人生では、「ハンカチ王子」ではなく、「斎藤佑樹」として生きていけるようになる事を願います。お疲れ様でした。 - いろいろかばってくれた栗山監督も退任確実ですし、戦力外通告受けるより引退表明が正解ですね。
日ハムファンからは何かにつけ批判されていましたが、彼は彼なりに辛かったでしょう。次はどんな人生なのか分かりませんが、頑張って欲しい。
などの声が上がっています。
斎藤佑樹投手の調子がいつになっても上がらず、昨年には右肘の靭帯断裂が判明するなどの故障もあったため、数年前から現役引退説が浮上しており、昨年8月にも週刊誌『週刊文春』によって、2020年シーズンをもって引退する可能性が高まっていると報じられました。
しかし、この報道から間もなく斎藤佑樹投手と良好な関係にある『東京スポーツ』(東スポ)が、斎藤投手が親しい関係者に「自分から引退するようなことは絶対にない」と現役引退を否定していることを報じました。
また、斎藤佑樹投手は同紙の取材に対して過去に、「(戦力外の可能性は)もちろんあると思います。もしそうなった場合でも、一人の野球人としてボロボロになるまで野球を続けたいです」「(海外球団でも)もちろん、どこでもオファーがある限り続けていきたいです。野球選手として限界まで投げ続けたいです」
などと、現役継続への強い思いを明かしていたことなども伝えていました。
ですが、斎藤佑樹投手の現在の球速はMAX132キロで、変化球のキレやコントロール等も以前より落ちていることで、プロで野球を続けるのは難しいと言われていたことから、このタイミングでの現役引退には驚きはありませんが、1軍のマウンド上でまた輝く姿を見せてほしいとの思いもあったため、このまま現役を引退してしまうことに寂しさもあります。
気になる今後についてですが、斎藤佑樹投手は引退後にキャスターになりたいと口にし、コーチや球団職員にはなりたくないとの思いがあると『週刊文春』に報じられており、プロでは良い成績を残すことは出来なかったものの知名度は非常に高いだけに、これから新たにどういった活動を始めるのか注目したいですね。