2014年をもって現役から離れ、現在は野球指導者などとして活動している元プロ野球選手の中村紀洋さん(43)が、静岡県浜松市中区松城町にある「浜松開誠館高校」の野球部コーチ(非常勤外部コーチ)に就任したことが明らかとなり話題になっています。
浜松開誠館高校では今年3月に、2008年の全国高等学校野球選手権大会で静岡・常葉学園菊川高校(現:常葉大学附属菊川高校)を準優勝に導いた元中日ドラゴンズ・佐野心さん(さの・こころ 50歳)が監督に就任。
中村さんと佐野さんは、1991年のドラフトでプロ野球入りしている同期で親交があり、佐野さんは監督に就任当時から中村さんに声を掛けていたそうで、4月1日付で外部コーチに就任することが決定したといい、佐野さんは「来られる時だけでいい、と伝えており、来てくれる時は全て彼に任せきり。少なくとも1年間はお願いしたい」と語っています。
プロ野球経験者が高校や大学で野球指導を行うには、「学生野球資格」を取得する必要があり、「NPBプロ研修会」と「学生野球研修会」の研修を修了し、公益財団法人日本学生野球協会の審査を経て学生野球資格回復となるのですが、中村さんは昨年2月2日付で学生野球資格を回復。
すでに静岡県高校野球連盟への登録も済ませているとのこと。
浜松開誠館高校野球部の外部コーチに就任した中村さんは、「監督とのご縁で、守備と打撃の指導にうかがうことになりました。甲子園を目指す子どもたちの力になりたい。野球界に恩返しをしたいという思いでお引き受けしました」と決意を語り、今後は週末を中心に月1、2回のペースで浜松開誠館高校野球部の指導をしていく予定で、5月1日に就任挨拶と記者会見を行うとのことです。
<↓の画像は、野球教室で野球指導する中村紀洋さんの写真>
中村さんは1991年のドラフトで4位指名を受けて「大阪近鉄バファローズ」に入団し、2000年にホームラン王、2000、2001年に打点王のタイトルを獲得、2002年までに5回ベストナインに選出、1999~2008年にかけて7回ゴールデングラブ賞を受賞。
2005年にはメジャーリーグ「ロサンゼルス・ドジャース」とマイナー契約を結び渡米したものの、同シーズン終了後に帰国し日本球界復帰。
その後「オリックス・バファローズ」と契約したものの、2006年シーズン終了後の契約交渉が合意に達せず退団が決定し、自由契約選手となった中村さんは中日ドラゴンズの入団テストを受けて中日入団が決定。
2007年シーズンは打率.293(チーム3位)、20本塁打(同2位)、79打点(同3位)という好成績を残してチームの日本一に貢献し、日本シリーズMVPも受賞しています。
2008年のシーズンオフに「楽天ゴールデンイーグルス」へFA移籍したものの、2010年シーズン終盤にはケガで一軍登録を抹消され、オフに戦力外通告を受け、2011年には「横浜DeNAベイスターズ」に入団。
2014年シーズン終了後に戦力外通告を受け、その後も現役続行を表明していたものの、どの球団からもオファーは来ず、現役引退は表明していないものの実質的には引退状態となっています。
NPBでの通算成績(2,267試合)は、2,101安打、打率266、1,348打点、404本塁打。
そんな中村さんは現在、兵庫県西宮市に在住しており、2015年5月には西宮市内のスタジオで、小学校の高学年と中学生を対象とした野球教室『N’s Method(エヌズ・メソッド)』を開校し、野球指導を行っています。
<野球教室『N’s Method(エヌズ・メソッド)』主宰の中村紀洋さん>
そして、中村さんが浜松開誠館高校野球部のコーチに就任したことに対してネット上では、
- ホームランが野球の全てではないけど、やはり大きな弧を描くような特大ホームランは見てて気持ちがいい。一人でも多くのアーチストが浜松開誠館から育つよう、ノリさんの手腕に期待
- 自尊心が強すぎるからどうなの?とも思うが、意外とファンサービスが良いとか、後輩の面倒見が良いとかの評判も聞く人でもあるから、案外向いているかもしれない。
- 1塁ランナーを走らせない4番が出来上がるな
- 高校生からフォア・ザ・チームを学んでください。
- 選手としては一流選手だけれど、高校生の指導を任すのはやっぱりちょっと心配も…
- 暴力が怖い。精神的に幼い方だから。青少年育成できる人格が備わっておらん。
- 2000本、400本塁打か。でも記憶に残るのは拾ってくれた球団に後ろ足で砂をかけ続けたこと。
- 今は良くても・・・直ぐに金の面で愚痴が始まり、怒りの矛先が監督さん、選手になるのが怖い。
- こういう人は結局本質が変わらないからな。物事がうまく行き始めると、途端に感謝とか忘れちゃう。で、悪いところがすぐに出て来る。学べない人間を指導者にするなんて、理解できない。
などのコメントが寄せられています。
中村さんは現役時代に、監督の采配に反論、批判したことが原因で一軍登録、出場選手登録を抹消されたことなどがあります。
こうした言動によるトラブルなどが問題視されていた方で、中村さんは「ブラックバージョン(黒ノリ)とホワイトバージョン(白ノリ)の2パターンの人格を使い分けている」と言われるほど、良い印象の時と悪い印象の時の差が激しいこともあり、果たして高校球児たちにしっかりと野球指導をすることが出来るのか、また何かトラブルを起こしてしまうのではないかと早くも心配する声が多く上がっていますね。
確かに中村さんはあまり評判が良い選手では無いため心配な部分が色々とあるのですが、、中村さんは野球選手としては素晴らしい成績を残し、かつてはホームランバッターとして大活躍していた方なので、これからの指導に期待したいところです。