SMAPのメンバー独立・解散騒動によって、“SMAPの育ての母”と呼ばれていたチーフマネージャー・飯島三智さんがジャニーズ事務所を離れ、今後のSMAPの活動にも大きな変化が生まれるのではないかとみられていますが、飯島さんが辞めたことによって、それまで進めていたいくつかのプロジェクトが頓挫しているといい、その1つは、アニメ制作会社『タツノコプロ』が手掛けた人気シリーズ『科学忍者隊ガッチャマン』の実写映画だとニュースサイト『日刊サイゾー』が報じています。
『ガッチャマン』の実写映画は、藤原竜也さん主演の『カイジ 人生逆転ゲーム』などを手掛けた佐藤東弥監督によって制作され、2013年8月に公開されており、主演は松坂桃李さん、その他に剛力彩芽さん、綾野剛さん、濱田龍臣さん、鈴木亮平さんが出演していたのですが、見事な大コケぶりで公開からわずか3週間で打ち切りに。
<↓の画像は、2013年公開の実写映画『ガッチャマン』の写真>
- 映画『ガッチャマン』予告編(YouTube)
ゴリ押し批判を浴びていた剛力さんが出演していただけでなく、内容的にも原作のアニメから大きくかけ離れ、男女の三角関係がストーリーの軸になっているなど、原作に対するリスペクトが全く感じられない作品となっていたことから、ファンや映画を観た人から「ネタにもならない駄作」「原作への愛が感じられない」「日本映画の終焉」などと批判を浴び、評論家からも酷評されることになりました。
このような結果に終わっていることもあり、SMAPのメンバーで再び実写映画化されるというのは考えにくいと見られているのですが、映画関係者は「アニメ版に近い関係者が、失敗のまま終わらせたくないと、3~4年後のリベンジに動いていた」と語っているといいます。
実は過去に、SMAPのメンバーが『ガッチャマン』に扮してCMに出演していたことがあり、それは2000年に放送されたNTT東日本のCMで、中居正広さんが主人公の「大鷲の健」、木村拓哉さんが「コンドルのジョー」、稲垣吾郎さんが「白鳥のジュン」、草彅剛さんが「つばくろの甚平」、香取慎吾さんが「みみずくの竜」を演じ、このCMの設定は2013年の渋谷を舞台にしており、短い内容であるものの原作へのリスペクトも感じられるCMだったことから絶賛を受けていました。
<↓の画像は、ガッチャマンに扮したSMAPのメンバーの写真>
- SMAPのメンバーがガッチャマンに扮しているNTT東日本のCM(YouTube)
前出の映画関係者によると、CMは業界内でも評判が高かったようで企画者、監督、映像担当らはみんな出世したとのこと。
SMAPがCMで『ガッチャマン』を演じた当時、映画化に向けた前向きな話し合いがメンバーを含めて行われていたのは本当の話のようなのですが、この時はアニメを実写化した映画に、予算を大量投入するという風潮にはなかったことから立ち消えになってしまったといいます。
飯島さんはSMAPのメンバーを実写版『ガッチャマン』に出演させたいと強く望み、SMAP版の『ガッチャマン』で再度チャレンジするということにかなり前向きだったようで、2013年公開の『ガッチャマン』で嵐の起用案があったと2013年9月に『日刊サイゾー』が報じていたのですが、映画関係者は「ジャニーズ事務所は5人揃って映画出演に時間を取られるのを嫌がり、このときも飯島さんは『SMAPだったら受けた』という話をしていたとか」と語っています。
また、このSMAP版の『ガッチャマン』では、俳優の唐沢寿明さんが脚本を務めるというプランがあったといい、2014年に放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に唐沢さんがゲスト出演した際に、「もしSMAPで映画を撮るなら『ガッチャマン』」と話していたことに由来しているとのこと。
ちなみに、当時『日刊サイゾー』が報じていた記事では、嵐の起用案が立ち消えになった理由はジャニーズ内の権力争いが関係しているとし、嵐などを担当している藤島ジュリー景子副社長は、SMAPがすでにガッチャマンに扮していたことからこれに続くのは許せず、もしコケた時には「やっぱりSMAPのほうがよかった」などと言われることを懸念して断ったのではないかとのことでした。
SMAPがガッチャマンに扮していたCMは現在でも高い評価を得ており、絶賛する声も多く上がっているのですが、それからすでに16年で現在SMAPのメンバーは全員アラフォー。
さらに、2013年公開の作品が見事な大コケぶりで、今になってSMAP版のガッチャマンのプロジェクトが進められていたというのは少し信じがたい話ではありますね。
しかし、木村さんは2010年公開の実写映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、香取さんは2009年放送の実写ドラマ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(TBS系)で主演を務め、2011年には映画化もされました。
さらに遡るとSMAPのメンバーは、1991年8月にミュージカル『聖闘士星矢』、1992年にミュージカル『ドラゴンクエスト』に出演(2000年発売のゲームソフト『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』から2012年の『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』まで同シリーズのCMに出演)、1994年3月に公開の実写映画『シュート!』で、元メンバーの森且行さんを含めたSMAPのメンバー6人が出演するなど、飯島さんはSMAPのメンバーをアニメの実写作品に出演させることに積極的だったとみられるので、SMAP版のガッチャマンも水面下では本当に進められていたのかもしれないですね。
<↓の画像は、実写映画『シュート!』に出演した当時のSMAPメンバーの写真>
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10年早けりゃ、年食ったガッチャマンにならずに済む。