明石家さんまさん(66)が先日放送のラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)にて、木村拓哉さん(49)が『第45回 日本アカデミー賞』の優秀主演男優賞に選出されなかったことに対して、「アカデミー賞はなんか事務所のアレがあんのか?」などと語り、納得がいかない様子だったのですが、27日発売の週刊誌『週刊文春』は木村さんが“落選”となった理由は2つあると報じています。
木村拓哉さんは昨年9月公開の映画『マスカレード・ナイト』で主演し、『日本映画製作者連盟(映連)』の発表によると、累計興行収入は38.1億円で、菅田将暉さんと有村架純さんがW主演した『花束みたいな恋をした』と並び、昨年公開された実写の邦画ではTOP5にランクインするヒットとなっていました。
そして、昨年12月に発表された『第46回 報知映画賞』(主催:報知新聞社)で木村拓哉さんが主演男優賞を受賞し、日本アカデミー賞は同じ読売新聞グループの日本テレビが放映権を持っていることなどから、木村さんが日本アカデミー賞にもノミネートし、最優秀主演男優賞を初受賞するのではと囁かれていました。
しかし、今年の日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞したのは、佐藤健さん、菅田将暉さん、西島秀俊さん、松坂桃李さん、役所広司さんと、木村拓哉さんは選出されず、『マスカレード・ナイト』はその他の賞にもノミネートしませんでした。
この結果に対して、自身が企画・プロデュースを手掛けたアニメ映画『漁港の肉子ちゃん』で、報知映画賞のアニメ作品賞、日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞した明石家さんまさんは疑問を抱き、「アカデミー賞はなんか事務所のアレがあんのか?木村が入ってないんですよ。報知新聞やから日本テレビのアカデミー賞はそのまま行くと思って」
などとラジオ番組で語っていました。
明石家さんまさんのこうした発言に対してネット上では、「木村の演技が上手いと思ったことがない。入らないのは当たり前の結果」といった声も上がっており、ノミネートしなかったのは木村拓哉さんの演技力不足との指摘が相次いでいました。
そうした中で週刊文春は、木村拓哉さんの演技以外に2つの理由があるとし、記事では映画会社社員が木村さんの日本アカデミー賞“落選”理由について、「実は、事務局がジャニーズ事務所に優秀主演男優賞を打診したところ、『最優秀賞が取れるならば受ける』と。事務局が確約できないと伝えると、それならば、と断ったと聞きました」「木村さんは事務所の看板なので、授賞式に出たうえで最優秀賞を逃がす姿を見せるわけにはいかないのでしょう」
と語っています。
また、他のメディアも報じていたように、昨年の日本アカデミー賞で草彅剛さんが最優秀主演男優賞を初受賞し、例年通り今年の授賞式にプレゼンターとして出席することから、木村拓哉さんとの共演を避けるために、受賞を辞退したのだろうと芸能プロダクション関係者が推測しています。
週刊文春は真相を確かめるため、ジャニーズ事務所に受賞を辞退したのか確認したところ、「優秀主演男優賞に関するお話は頂戴しておりません」とキッパリ否定したとしています。
日本アカデミー賞事務局は、「日本アカデミー協会会員(3952名)による投票の結果、この度の優秀主演男優賞におきまして木村拓哉様の選出はありませんでした」と回答したとのことです。
双方が否定しているので何とも言えませんが、日本アカデミー賞事務局から事前にノミネートのオファーを行い、「最優秀賞が取れるならば受ける」と伝えたのがもし事実だったとしたら、全てではないにせよ、過去にもこうしたやり取りは行われていたのかもと疑いたくなりますね。
ちなみに、ジャニーズタレントでは過去に元V6・岡田准一さんが2015年、嵐・二宮和也さんが2016年に最優秀主演男優賞を受賞しています。
日本アカデミー賞は『日本レコード大賞』などと同様に、かねてから“出来レース”だと非難されており、2014年にはビートたけしさんが、「『キネマ旬報』とか、あんなのどうでもいいだろ。『松竹』とか『東宝』とかインチキくさいぜ。『(日本)アカデミー賞』だって、あれ全部交代で受賞しているじゃねえか。次は『松竹』の番だろ?」
と語っていました。
女優の樹木希林さんも生前、日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞時のスピーチで、「私なら違う作品を選ぶ」「半分くらいしか出演していないのに(最優秀主演女優)賞をいただいてしまって申し訳ない」「組織票かと思った」「この日本アカデミー賞が名実共に素晴らしい賞になっていくことを願っております」
などと、皮肉たっぷりのコメントをしたことでも話題になりました。
実際のところはどうなのかは不明ながら、『マスカレード・ナイト』は大ヒットするも日本アカデミー賞にはノミネートならず、木村拓哉さんは報知映画賞の主演男優賞を受賞するのみとなりましたが、木村さんは近年新たな役柄にも積極的に挑戦し、演技の幅を広げているとして役者としての評価にも若干の変化がみられます。
今年公開予定の『東映』作品では主人公の織田信長役を演じるとされ、そうした作品で今後、日本アカデミー賞にノミネートすることはあるのかに注目したいですね。