元SMAPで俳優・歌手の木村拓哉さん(49)が、累計興行収入が37億円を突破した主演映画『マスカレード・ナイト』での演技が評価され、『第46回 報知映画賞』(主催:報知新聞社)で初めて主演男優賞を受賞したことが明らかとなり、ネット上では様々な声が上がっています。
今年の『報知映画賞』では、主演男優賞を木村拓哉さん、主演女優賞を永野芽郁さん、助演男優賞を鈴木亮平さん、助演女優賞を寺島しのぶさん、新人賞を片山友希さん、『SEKAI NO OWARI』のボーカル・Fukaseさん等が受賞しています。
また、明石家さんまさんが初めて企画、プロデュースを手掛けた『漁港の肉子ちゃん』がアニメ作品賞を受賞しており、この作品では木村拓哉さんの長女で、モデル・フルート奏者のCocomiさんが声優デビューを果たし、来年春にはアメリカで劇場公開されることも決定しています。
昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大により『報知映画賞』の表彰式は開催されませんでしたが、今年は12月中旬に行われる予定となっています。
主演男優賞を初受賞した木村拓哉さんは『スポーツ報知』の取材に対して、「本当にたくさんの作品や役者さんがいる中で選んでいただいてすごくうれしい。でも、なんだろう。こういった選考に自分が対象として存在したことがあまりなかったので」
と、喜びを明かしたとしています。
また、『マスカレード・ナイト』で披露したアルゼンチンタンゴについて、初回のレッスンでは「ダメだ、これは」と弱音を吐いたとし、「今まで端っこをかじってきたような踊りは、全く生かされなかった。1人で回ってステップすることはしてきたけど、タンゴは違う。いかに相手を美しく見せられるか」「僕らは、音楽にのせて踊っていた。でもタンゴの音楽は単なる背景で。愛おしく、苦しく、悲しく。音を背景にして、人生の一瞬を紡ぐ。“目からうろこ”じゃなくて“目から身”が落ちたような感覚でしたね」
と振り返っています。
今年の『報知映画賞』の主演男優賞候補には、木村拓哉さん以外にも元V6・岡田准一さん、綾野剛さん、佐藤健さん、菅田将暉さんの名前も挙がっていたそうですが、1回目の投票で多数を集めた木村さんに決定したとし、審査員は木村さんを選んだ理由について「渋みが増して成熟した男の香りが匂い立つ。華やかな映画を表情一つで支え切った」「華やかさと存在感が飛び抜けていた」とコメントしています。
そして、木村拓哉さんが『報知映画賞』で初めて主演男優賞を受賞したことに対してネット上では、
- 作品の出来もキムタクの演技も前作よりグレードダウンしていたように感じたけどな。来年はキムタクの娘が新人賞だったりして(笑)
- 松潤の大河主演といい、木村くんの主演男優賞といい、事務所のパワーを感じるだけ
- この勢いでブルーリボン賞?日本アカデミー賞?それは、ちょっとイヤだな。ちゃんとした俳優にとってほしい。
- 私はキムタク世代ど真ん中。木村さんの作品に夢中になった世代だけど、たとえばあの綾野剛さんの演技を見て、木村拓哉さんに1票!という風にはならないと思うのですが…
- 近藤真彦のレコ大受賞と似てるな。あの時は、ひっくり返った。まぁ、日本のなんとか賞なんてものは、金のからんだものばかりだからな。
これは、日本人の体質だね。フェアとか公正平等とかって意識はないからね。 - 今年は木村拓哉が賞レースを総なめにするかもね。草彅剛がミッドナイトスワンで賞をとったから、ジャニーズ事務所も何が何でもキムタクに賞を取らせたいんでしょう。
SMAPの解散後、もっとも活躍しているのは草彅ではなく、うちの木村ですってね。 - 報知映画賞は割と忖度のない賞だと思っていたのですが、アカデミー賞同様に成り下がった感じ。
そもそも複数の出演映画を抱き合わせて賞を送る仕組みは考え直した方が良いと思う
などの声が上がっています。
1976年に設立された『報知映画賞』ではこれまでに、藤竜也さん、高倉健さん、緒形拳さん、菅原文太さん、松田優作さん、北大路欣也さん、三國連太郎さん、真田広之さん、本木雅弘さん、役所広司さん、柄本明さん、西田敏行さん、渡辺謙さん、豊川悦司さん、佐藤浩市さんなど、名だたる演技派俳優たちが主演男優賞を受賞しており、昨年は小栗旬さんが選出されていました。
ジャニーズでは2014年に、『永遠の0』で主演した岡田准一さんが受賞しています。
そうした中で木村拓哉さんが今年の主演男優賞を受賞し、ネット上では疑問や批判の声も多く上がっているのですが、大手の映画レビューサイト『Filmarks』『映画.com』『Yahoo! 映画』などでのレビューを見ると、『マスカレード・ナイト』はまずまずの好評価を得ており、木村さんの演技に関しても大絶賛はされていないものの、渋さが増した演技が評価されている様子です。
ちなみに、今年公開された実写の邦画作品では、現時点でトップの興行収入を記録しているのは北村匠海さん主演の『東京リベンジャーズ』、2位は佐藤健さん主演の『るろうに剣心 最終章 The Final』、3位は菅田将暉さんと有村架純さんW主演の『花束みたいな恋をした』、4位が『マスカレード・ナイト』となっています。
木村拓哉さんが『報知映画賞』の主演男優賞を受賞するのは今回が初ですが、2006年には映画『武士の一分』での演技が評価され、『東京スポーツ映画大賞』や『日刊スポーツ映画大賞』の主演男優賞、2017年には『無限の住人』での演技により『日本映画批評家大賞』の主演男優賞を受賞しています。
一方、2006年度の『日本アカデミー賞』に関しては各賞が発表される前に辞退をしており、その理由についてジャニーズ事務所は「他の人と競うことはしたくない」と説明していたのですが、その後に岡田准一さん、二宮和也さんが最優秀主演男優賞を受賞しており、2019年公開の『マスカレード・ホテル』が大ヒットした際には、ついに木村拓哉さんも受賞かと注目を集めました。
しかし、その年も各映画賞を受賞せずに終わったのですが、今年度の映画賞レースの幕開けとなる『報知映画賞』で主演男優賞を受賞し、今後『日本アカデミー賞』などでも賞を受賞するのかどうか、引き続き注目したいですね。