大晦日に放送された『第70回NHK紅白歌合戦』に出場した嵐が、シンガーソングライター・米津玄師さんが作詞・作曲を手掛けた『カイト』を番組で初披露し大きな反響を呼んだ一方で、ファンの間で場外乱闘が起きていることを『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
米津玄師さんが楽曲を制作した『カイト』は、今年7月開幕の東京2020オリンピック・パラリンピックと未来に向けて、アスリートや若い世代の応援曲としてNHKが企画し、『NHK2020ソング』として制作された楽曲です。
大晦日の紅白では『カイト』の制作風景、米津玄師さんと嵐が対話する様子をVTR放送し、嵐のメンバー5人が11月末に完成したばかりの新国立競技場のグラウンドで『カイト』を歌う姿が初公開されました。
- 嵐×米津玄師さん『カイト』制作風景映像(Twitter)
- 嵐×米津玄師さんのコラボ曲『カイト』パフォーマンス映像1(Twitter)
- 嵐×米津玄師さんのコラボ曲『カイト』パフォーマンス映像2(Twitter)
NHKは今後、東京五輪などスポーツ関連番組だけでなく、様々な番組で『カイト』を使用していくとしており、年内をもって活動休止する嵐の代表曲の1つとなる可能性は十分あるとみられているのですが、『カイト』の楽曲提供をめぐってファン等の間で物議を醸していると東スポは報じており、米津玄師さんのファンからは「なんで嵐に楽曲を提供するんだ」との怒号が絶えないとしています。
その背景には、嵐と米津玄師さんが昨年リリースしたシングルの売上枚数を巡る争いがあるといい、米津さんは昨年9月11日にシングル『馬と鹿』のCDをリリース(ネット配信は8月12日から)し、同曲は大泉洋さん主演映画『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)の主題歌に起用されるとともに、ラグビーを題材にした作品ということもあり、昨年日本で初開催されたラグビーワールドカップとコラボするなどし、様々なシーンで同曲が使用されていました。
一方の嵐は同じく9月11日にシングル『BRAVE』をリリースし、初週のオリコン週間シングルCDランキングでは、嵐の『BRAVE』が推定売上枚数「66万7615枚」で初登場1位、米津玄師さんの『馬と鹿』は「41万2359枚」で2位という結果でした。
『馬と鹿』には、ライブツアーチケットの先行抽選応募券が購入特典として封入(1公演につき4枚まで、複数公演の応募可)されているほか、購入店舗によってラバーバンドの特典が付くというものとなっており、一方の『BRAVE』にはファンクラブ会員限定の東京ドームコンサートへの応募に必要なユーザーコードが付いており、これはファンクラブ会員番号1つで複数のエントリー不可というものでした。
このようにお互い貴重なライブへの応募を特典として付属し、シングル曲の売上バトルを行ったのですが、結果は嵐の勝利となっており、これに対して一部の米津玄師さんファンが、「そこまでしないと、嵐は米津さんに勝てないんだね」などと投稿し、一方の嵐ファンは「お互い様じゃないか」と応戦するなどして罵倒合戦に発展していたようです。
このようにファン等の間でバトルが繰り広げられる中で、12月に米津玄師さんが嵐に『カイト』を楽曲提供することが正式発表され、これに対して米津さんファン等の間では「なんで?」という声のほか、
- 嵐じゃなくて米津本人に歌ってほしかった
- 何でせっかく作った良い曲をジャニーズで台無しにしちゃうのかな
- パプリカを米津がセルフカバーして、やっぱり作った本人が歌うのが一番じゃんってわかったはずなのに…
などと、嵐よりも米津さんが歌う『カイト』を聞きたいとの声が多く上がっています。
これについて東スポの記事では芸能プロダクション関係者が、「正直言って、嵐は歌が上手いと絶賛できるほどのグループではないですからね。米津が歌っていたらどんな楽曲に仕上がっていたのかなとは思います」
と語っています。
嵐が歌う『カイト』も別に悪くないですが、米津玄師さんが歌う『カイト』も聞きたいもので、米津さんが手掛けた『パプリカ』は小中学生ユニット『Foorin(フーリン)』が歌い大ヒットし、昨年の『日本レコード大賞』では大賞を受賞しましたが、米津さん歌唱の『パプリカ』も大きな反響を呼び、昨年8月にYouTubeへ投稿されたミュージックビデオの再生回数は、公開から5ヶ月足らずで約6800万回まで再生回数が伸びています。
『カイト』も今後、嵐だけでなく米津玄師さんバージョンのミュージックビデオなどが公開される可能性は十分あるので、嵐に楽曲提供したことに激怒してファン等の間で今後も場外バトルを繰り広げ、米津さんと嵐に迷惑を掛けないようにはしてほしいですね。