フジテレビの看板ドラマ枠である「月9」(月曜21時)の視聴率が著しく低下しており、ドラマから撤退するのではないかと囁かれるほど深刻な状態にあります。
そうした中で月9は今年4月に30周年を迎え、4月期放送の『貴族探偵』では嵐・相葉雅紀さんを主演に起用し、ヒロインは武井咲さん、他に仲間由紀恵さん、中山美穂さん、井川遥さん、生瀬勝久さん、滝藤賢一さん、松重豊さんといった豪華キャストを揃え、起死回生を図ろうとしているとみられています。
脚本よりもまず、豪華な出演者を揃えて注目を集めようとするフジテレビらしいやり方なのですが、このような豪華俳優を揃えたことによって、1本(1話)あたりの制作費が高騰していることを夕刊紙『日刊ゲンダイ』が報じています。
制作関係者は、1本あたりの制作費が「全て込み込みで1億円超は確実です。」と語り、主演の相葉さんのギャラだけで「1本300万円超」、他の出演者のギャラを含めると「1本当たり2000万円は軽く超える」とのこと。
これに加えて、撮影スタッフらの人件費、セットの美術や技術などを含めると、恐ろしいほど大きな金額になるといいます。
<↓の画像は、『貴族探偵』の出演者>
<↓の画像は、『貴族探偵』の人物相関図>
ゴールデン・プライム帯(19~23時)で放送のドラマの制作費は、「NHKで1本5000万円から」、「TBSとテレビ朝日は4000万から5000万円前後」、「テレビ東京は3500万円から」、「日本テレビは2000万から3000万円前後」だと前出の制作関係者は語り、フジテレビがNHKの倍も多くの制作費をかけている理由は、月9が30周年という節目を迎えることやジャニーズ事務所側からのプレッシャーがあり、1本1億円超えにまで膨らんでしまったのだと語っています。
ちなみに、元SMAP・木村拓哉さん主演のTBSドラマ『A LIFE~愛しき人~』(日曜21時)についても、豪華キャストを揃えていること、セットにもお金をかけていることから見積もりの時点で、1話あたりの制作費が1億円を超えてしまう回も出てきてしまったと週刊誌『週刊文春』が報じていました。
『A LIFE』については初回14.2%だったものの、19日放送の第6話で自己最高の15.3%を記録したのですが、ここまで大きな制作費がかかっている場合、平均視聴率が15%でも大赤字で、20%を記録してやっと採算が取れる金額になるそうです。
そして、もしも『貴族探偵』の視聴率が2ケタにすら届かず、1ケタという数字だった場合には、月9打ち切りの可能性はかなり高くなるとみられているのですが、これに対してネット上では、
- なぜ視聴率が悪いのか、なぜ面白くないドラマしか作れないのかフジがわかってなければ又こけるでしょう。視聴者はわかってるけど
- 相葉じゃダメでしょ。ジャニタレでなく、ちゃんとした俳優で固めてよ
- フジの時代は終わっている・・・金積めば良いってもんじゃないことを分かれ・・・
- 相葉くんが主演ってのもちょっとずれてるけど、武井咲は無いでしょ、、、
- フジテレビは何をやってもダメ
などのコメントが寄せられています。
同局の亀山千広社長は、月9の1作目『アナウンサーぷっつん物語』(主演:岸本加世子さん)を企画した1人で、1990年4月には編成部からドラマ制作を行う第1制作部(現ドラマ制作センター)に異動し、その後『あすなろ白書』、『ロングバケーション』、『踊る大捜査線』、『ビーチボーイズ』など、数多くのヒットドラマを生み出しており、その分「月9」に対する思い入れは人一倍強いと言われています。
そうしたことから、亀山社長はこれまで月9がドラマから撤退するという話を完全否定し続けており、24日に行われた定例会見でも、ドラマ以外の内容を放送する考えがあるのかどうかについて聞かれると、「みじんも考えていない」と即答していました。
しかし、昨年にはトヨタが月9のスポンサーを降りてしまい、このまま視聴率が上向かなければ他のスポンサーも撤退ということも考えられ、ドラマからの撤退を余儀なくされる可能性もあります。
1月末に週刊誌『週刊現代』が報じていた記事によると、7月期には“山P”こと山下智久さんが主演の医療ドラマ『コード・ブルードクターヘリ緊急救命』のパート3、10月期には木村拓哉さんが主演に内定しているといい、月9がドラマから徹底するとしたら来年春からだというのですが、4月から放送の『貴族探偵』をヒットさせて再び勢いを取り戻していくのか、それとも低迷が続くのか注目したいですね。