人気アイドルグループ・嵐が東日本大震災後初めてとなる東北地方での野外ライブ『ARASHI BLAST in Miyagi』を、9月19日~23日(21日は休演)にかけて開催することを5月に発表しました。
ライブ会場となるのは宮城県利府町の「ひとめぼれスタジアム宮城」(宮城スタジアム)で、会場周辺や仙台市内の宿泊施設はすぐさま嵐ファンが予約をしたことからどこも満室状態となり、これによって一般の人が宿泊予約が出来なくなってしまうなど、様々なトラブルが発生している事がニュースとなっていますが、宮城県内のある旅館が嵐のコンサートに参加する予約客に対し、キャンセルを検討するよう呼びかけたことがネット上で話題になっています。
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キャンセルを呼びかけた旅館は、会場から東北自動車道と国道47号線を経由して約65キロ、電車で約2時間の距離に位置している鳴子温泉(宮城県大崎市)にある「越後屋旅館」で、8月2日にHPにて「シルバーウィークにご予約をいただいたお客様・ご検討中のお客様へのお願い 」「【Arashi Blast in Miyagi】にいかれるお客様へ」として、「大変申し訳ございませんが、ご宿泊日当日にコンサートにいかれるお客様は、今一度ご予定をご検討いただきますか、ご予約のキャンセルをしていただきますようお願い申し上げます」という注意書きを掲載。
その理由については、同旅館は家族と数名のスタッフで経営している小さい旅館であり、最終チェックインは18時30分としていて21時を過ぎてしまうと防犯のために玄関は施錠し、フロントの業務も終了してしまうといい、コンサート終了後にこの時間までに旅館へ到着するのは難しく、そのためコンサート終了後のチェックインや夕食の対応は出来ないとしています。
また、当日の最終チェックイン時間を過ぎてしまうと当日キャンセルとみなし、キャンセル料が宿泊代金の100%発生してしまうことから、コンサート後に宿泊を検討している予約客に対して、このような注意書きを改めて掲載するに至ったようです。
ちなみに、コンサートの終演時間は公式発表されていないものの、旅行会社のJTBが企画したコンサートツアープランによると、終演時間はいずれも21~23時頃に設定されており、もしこの通りになるとするとコンサート終演後に会場から離れた旅館にチェックインすることは不可能となります。
これに対してネット上では様々なコメントが寄せられているのですが、ニュースサイトの『J-CASTニュース』が旅館に真意を聞くために取材を行ったところ、担当者は「コンサート期間中の予約件数とキャンセル件数があまりにも多く、あらかじめこちらの宿泊規約を広く知らせるため掲載しました」と回答したそうです。
会場からかなり離れた場所ではあるものの、会場近くの宿泊施設はすぐに満室状態となったため一時予約が殺到したそうで、宿泊予約サイトを利用して予約を行った一部の客が予約の備考欄に「午後10~午前0時頃に到着予定です」「ごはんは何でもいいです!」などと記していることが明らかとなり、旅館側はこうした予約客らを嵐のコンサート参加者と判断。
その後HPに注意書きを掲載する前から直接電話やメールで「対応できない」旨を伝えたそうなのですが、一部の客は電話口で「なんで嵐(のコンサート参加者)はダメなんだ」と声を荒げる人もいたといいます。
また、HPで掲載した理由は東北以外からの予約客が多く、「土地勘がありませんから、たとえ10時に着くとお伝え頂いても、10時までに着かない可能性も考えられます。JRの駅(陸羽東線鳴子温泉駅)から旅館までは遠いですが、その時間お迎えには行けません」とも話していたそうです。
これに対してネット上では、
- こんな連休の稼ぎ時に嵐のライブやらんでもええのに 周りへの配慮が足らんわ
- 嵐って凄いな、長渕みたいに隔離された場所でやればええねん。富士山麓で10万人コンサートやればいい
- どちらにしろ一杯になる連休に数年に一回泊まりに来るだけのジャニヲタのために、温泉のために泊まりに来てくれた常連になるかもしれない人達に迷惑掛けたくないのは当然。
- 何も言わなかったら確実に勘違いした客が出るだろうな。その手の客は間違いなくネットでわめく。そういう意味で良心的というよりも風評被害リスクの回避だな。
- ビジネスホテルじゃないんだし、各宿泊施設のルールに従うのは当然だな
などのコメントが寄せられていました。
普通であれば予約をする前に宿泊施設の規約にも目を通すもので、予約をした時点でそれを了承したものとみなすため、旅館側から連絡を入れたり、HP上で注意書きを掲載するというのは非常に良心的で、当日トラブルが発生した場合に、他の一般客にも迷惑をかける恐れがあるため、予約のキャンセルを促すというのは全く間違っていない対応でしょう。
ちなみに、この情報はすぐさま嵐ファンの間で拡散され、この騒動を受けてチェックイン可能時間を改めて確認するよう呼びかけを行っているようです。
19日から4日間行われる嵐のコンサートは1公演5万人、4日間で20万人の動員を予定しており、宮城県はこのイベントによって93億円の経済効果を地元にもたらすと試算していますが、今後更にトラブルが発生する可能性が十分あり、地元でも歓迎はと反対派が入り乱れてパニック状態となっているとの話も一部では報じられている事から、被災地の復興を目的としたコンサートであるものの、微妙な気持ちにさせられますね…。