11月9日に皇居前広場(国民公園)で開催される「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」で、今年結成・デビュー20周年の『嵐』が奉祝曲の歌唱を担当することが24日に正式発表され注目を集めています。
「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」は民間団体が主催するもので、超党派の『天皇陛下御即位奉祝国会議員連盟』、経団連などでつくる『天皇陛下御即位奉祝委員会』、加えて『公益財団法人日本文化興隆財団』が主催者として名を連ねています。
皇居外苑、内堀通り、皇居前広場を会場とする祭典は2部構成となっており、皇居外苑と内堀通りで行われる第1部の奉祝まつり(13時30分~15時45分予定)は、音楽隊や郷土芸能、神輿(みこし)などによる祝賀パレードが行われ、自由に参観出来るものとなっています。
二重橋前特設舞台、皇居前広場で行われる第2部の祝賀式典(17時10分~18時40分)は、事前申し込み(1人で2人まで応募可能、受付は10月2日まで)が必要となっており、全3万席のうち関係者分を除く約1万席は一般公募(参加費無料)し、定員を超えた場合は抽選となります。
主催者側は「転売行為などの不正が分かったら当選を無効にさせていただくということも考えています」と明かしています。
祝賀式典の総合演出は、『NHKエンタープライズ』所属のドラマディレクターで、演出家・映画監督の黛りんたろうさん(まゆずみ・りんたろう 66歳)が担当し、司会を俳優・谷原章介さん、元NHKでフリーの有働由美子アナウンサーが務めます。
<↓の画像が、祝賀式典の司会を担当する谷原章介さん、有働由美子アナの写真>
安倍晋三首相(あべ・しんぞう 65歳)や、歌舞伎俳優の2代目・松本白鸚さん(まつもと・はくおう 前名=松本幸四郎 77歳)、女優・芦田愛菜さん(あしだ・まな 15歳)らが祝辞を述べ、主催者側は宮内庁を通じて天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下にお出ましを申請しているといいます。
第2部の目玉とされているのが嵐による奉祝曲のパフォーマンスで、作詞はNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』『ちゅらさん』などを手掛けた脚本家・岡田惠和さん(おかだ・よしかず 60歳)が担当、作曲は東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』のほか、朝ドラ『ごちそうさん』、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』の音楽を担当した作曲家・菅野よう子さん(かんの・ようこ 56歳)が手掛けます。
ピアノ演奏は、視覚障害というハンデがありながら世界的に活躍しているピアニスト・辻井伸行さん(つじい・のぶゆき 31歳)が担当することが発表されており、『水』をテーマとした奉祝曲は、オーケストラ演奏、辻井さんによるピアノソロ、嵐の歌唱の3パートに分かれた組曲となっているそうです。
<↓の画像が、ピアニスト・辻井伸行さんの写真>
総合演出を担当する黛りんたろうさんは、「式典の全体のテーマは『水』。世界の安定と発展、豊かさの源であると、陛下がライフワークとして研究に取り組んでおられる」
とし、「新しい御代の幕開けの喜びを、実感として持てる曲」という奉祝曲の歌唱に嵐を起用した理由については、「国民的歌手であるということ。幅広い世代に親しまれている。アーティストとしての実績はもちろんだが、とにもかくにも国民に非常に親しまれている」
と説明しています。
<↓の画像は、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」プログラム概要の写真>
嵐が奉祝曲を歌唱するということで嵐ファン等の間では大きな注目を集めており、第2部の約1万席をめぐる競争の激化は必至と予想されています。
嵐が2009年に東京ディズニーシーで貸し切り無料ライブ『嵐in東京ディズニーシープレミアムイベント』を開催した際には、3525組7050人の招待に対して500万組が応募し、競争率は約1400倍を記録していました。
嵐は来年末をもってグループ活動を休止するほか、こうした舞台でのパフォーマンスは非常に貴重であるため、応募数は相当な数に上るのは間違いないとみられますが、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」に嵐が出演することなどに対してネット上では、
- アラシックが殺到して、迷惑行為をするのは目に見えてるのに……。なぜ選んだ。
- オーケストラ演奏、辻井伸行氏のピアノ演奏、嵐って、嵐だけが色合いが違う様な…
- ちゃんと生歌なんだろうな?
- 嵐ファンじゃなくても一生に一度かもしれない記念式典なんてだれでも行ってみたいと思うよね…
- 天皇陛下の即位記念という記念すべき行事で何故アイドル?
嵐が嫌いとかではないが、厳かな行事がチャラい感じになってしまっている。もっと歌唱力のある方、声楽をきちんと学んだ方の歌声が良かった。 - 嵐、嫌いじゃないけど、今回は適材適所とは言えない演出だと思います。確かに人気があるかもしれないけど…
嵐が歌って踊るより、米津玄師さんなどの方がよっぽどいいと思います。 - 違和感しかない。民間主催とはいえ、お国の大切な祭典です。ペンライトやうちわ等は多分禁止なのかな?
うーん…やはりこの選出はお国行事としても品位にかける気が…。場違い感が半端ない。
などの声が上がっています。
1999年開催の「天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典」では、X JAPANのドラマー・YOSHIKIさんが奉祝曲を制作、パフォーマンスを披露し、2009年の「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」はEXILE、今年2月の「天皇陛下御在位三十年記念式典」は歌手・ダンサーの三浦大知さんがパフォーマンスを披露し、大きな反響を呼びました。
この3組も非常に高い人気を得ているアーティストですが、嵐はそれ以上に多くのファンを持ち、現時点でファンクラブ会員数(通し番号)は280万超えとなっているので、一般公募は相当な倍率になるのは間違いないでしょうね。
ちなみにですが、ジャニーズなどのコンサートでは団扇(うちわ)やペンライトの持参が認められていますが、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」での持参可否について主催者側は、「今後ジャニーズ事務所と相談する」としています。
天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下がお出ましになる可能性がある国民祭典ということから、嵐の出演を巡っては現在も物議を醸しており、ファン以外からは否定的な声が複数上がる事態となってはいますが、嵐に決定したからにはどのような奉祝曲となっているのかに注目したいところで、否定的な声を払拭するような素晴らしいパフォーマンスを是非とも披露してほしいです。