俳優・田村正和さん（享年77）が4月3日に、心不全で急死していたことが5月18日に発表され、追悼特番として代表作『古畑任三郎』シリーズ・ファイナルの2作品が、フジテレビで再放送されたことで大きな話題となりました。
21日のゴールデン帯（19～22時）に放送された松嶋菜々子さん出演の『古畑任三郎ファイナル～ラスト・ダンス～』は、関東地区の平均世帯視聴率が13.4％（前4週平均は6.9％）、個人平均視聴率は7.5％と好視聴率を記録していました。
また、20・21日の14時45分から再放送されたイチローさん出演の『古畑任三郎ファイナル～フェアな殺人者～』も、前編の平均世帯視聴率が3.7％、後編が4.3％で、前4週の平均視聴率1.7％を大きく上回っていました。
そして、24日からは関西ローカルで、1999年4月期放送の『古畑任三郎 シーズン3』が平日夕方に再放送され、ドラマのファンからは歓喜の声が上がっているのですが、1994年4月期放送のシーズン1から全て再放送してほしいとの要望も殺到しています。
中でも、1999年の正月に放送されたスペシャル『古畑任三郎 vs SMAP』をもう一度観たいとの声が、SMAPファンを中心に上がっています。
しかし、ニュースサイト『日刊サイゾー』によればSMAP出演回は再放送が難しく、このままお蔵入りとなりそうとのことです。
その理由について芸能記者は、「今やジャニーズの残るのはキムタクのみ。ジャニーズが放送をOKするわけがない」
と語り、木村拓哉さん以外の4人がジャニーズ事務所を退所、独立してしまったことによって、テレビで流すことはできなくなってしまったとしています。
22年前に放送された『古畑任三郎 vs SMAP』はSMAPが本人役で登場し、番組の平均視聴率は32.3％、瞬間最高視聴率は38.0％という高視聴率を記録し、これは『古畑任三郎』シリーズの中で2位（1位は山口智子さん出演回の34.4％）となる数字で、1999年に放送された全番組中でも5位となっていました。
SMAP解散直前の2016年12月17日に、『古畑任三郎 vs SMAP』が再放送された際にも大きな反響を呼びました。
木村拓哉さんが犯人役で出演したシーズン2（1996年1月期放送）の第4話「赤か、青か」も、平均視聴率が26.1％を記録しており、この回では田村さん演じる古畑任三郎が、木村さん演じる犯人の身勝手な犯行動機に珍しく感情をあらわにし、ビンタするという名場面があることから、この回の再放送を望む声も多く上がっています。
しかし、現時点では『古畑任三郎』の再放送はファイナルの2本に加えて、関東ローカル限定でシーズン3のみとなっており、フジテレビの有料動画配信サービス『FOD』でも、SMAP出演回や木村拓哉さん出演回は、権利の都合からか動画配信されておらず、過去にリリースされたDVDなどでしか観る方法はありません。
SMAPの冠番組『SMAP×SMAP』ではドラマのパロディコント「古畑拓三郎」を放送したり、2013年放送の特番『SMAP GO！GO！』では、三谷幸喜さん脚本・演出で『古畑任三郎 vs SMAP』の続編を生放送するなど、『古畑任三郎』とSMAPは深い関係にあります。
そして、田村正和さんの訃報を受けて、『古畑任三郎』以外でも共演していた木村拓哉さんはジャニーズ事務所を通じて、「ユーモアがあって、あったかい想い出しかありません。ご自身に厳しくされてきた分、ゆっくりと休んでください」
との追悼コメントを出していました。
『日刊サイゾー』によれば、木村拓哉さんがジャニーズ事務所に猛プッシュすれば、今後また再放送される可能性はあるそうですが、ジャニーズは権利に厳しい事務所であることに加えて、SMAPはすでに解散、メンバー4人が独立していることで絶望的な状況にあるものの、またテレビで『古畑任三郎 vs SMAP』を見たいものですね。