ジャニー喜多川さんの性加害問題が波紋を広げ、NHKが今年の『NHK紅白歌合戦』で“ジャニーズ枠”を半分にまで減らす可能性があると『日刊ゲンダイ』が報じています。
NHKは2006年以降、毎年のようにジャニーズタレントを白組司会に起用したり、複数のグループを白組歌手として出場させ、2020年にはジャニーズから過去最多となる7組を選出、昨年は6組が紅白に出場したほか、嵐・櫻井翔さんが番組初のスペシャルナビゲーターという特別なポジションに抜擢されていました。
そして、気になる今年の紅白について日刊ゲンダイは、「NHKは、今年末の紅白歌合戦の出場者をどうするかで頭が痛い。そのためのミーティングなどはまだ開かれていないが、関連部署では『社会問題にもなって、クロ現(クローズアップ現代)でもやったわけだし、これまでのまんまというわけにはいかないよね』とヒソヒソ話が交わされている。」
と、NHK内でも「ジャニーズとの癒着を見直そう」との声が上がっているとしています。
メディアアナリストは、「グループのメンバーたちは被害者側ですが、何組も出場させ、司会に起用し続けたのは、ジャニー氏らの強い意向があったからでしょう。NHKとしても、これまでは下がり続ける視聴率に歯止めをかけなければならないから、人気アイドルが次々と登場してくれるのはありがたい。まさに持ちつ持たれつ。でもそれは、週刊文春が何度も告発してきたジャニー氏の少年偏愛を、黙認してきたということです。」「社会的に問題のある会社とこれまでのように“癒着”を続けるのかどうか。もはや許されません」
と指摘しています。
かといって、ジャニーズタレントの起用をゼロにはできないと芸能事務所社長は語り、「それでは、これまで忖度してきたことを認めることになるし、ジャニーズファンは猛反発します。出場グループを減らすにしても、『今年の活動を客観的、公平に評価してこうなりました』という粛々感をいかに出せるかがカギ。最終的に3組程度と、去年の半分になるのでは」
と推測しています。
この報道を受けてネット上では、
- 「癒着見直そう」の前に、「癒着してきたことを公式に認めよう」「料金をいただいている視聴者にきちんと説明しよう」だろ
- 本当にそんなことできたら拍手だね。したらしたで、同時間に裏番組でジャニーズ三昧じゃないの
- 今年はゼロにすべきだと思う。そうなればジャニーズは独自でコンサートをするだろうし、ファンはそっちに行けばいいんだし
- 出演して叩かれるなら出なくていい、紅白に出てほしいファンなんていない
- ジャニーズは紅白に出ずにカウコンの規模を大きくしてほしい。たった2~3分のための紅白より、その方がファンも嬉しい!
- 今年の紅白は事務所自ら自重するべき
- 3組から何年かかけて1組とかになってほしいな。それならジャニーズ出てもいいかな。あと司会がジャニーズはもう見たくないかも
- 売れてるグループならジャニーズでも出して良いと思う。ただグループの記念の年だからとか、そういう理由で出すのはやめてほしい。
- ジャニーズ枠が減るか無くなる代わりに、K-POPが増えるのも何かなぁ~
- まずはゼロにして見直しましょうよ。その上で、今年の活躍が顕著だったり、各世代に広く受け入れられる歌を歌っていたりしたら、改めて出演依頼すればいい。
はじめから出演ありきでは、癒着を見直したとは言えない。
などの声が上がっています。
複数の元ジャニーズJr.たちの告発を受けて、ようやくNHKや民放各局もジャニー喜多川さんの性加害問題を取り上げ始め、NHKは『クローズアップ現代』で特集を組み、独自に元ジャニーズJr.やジャニーズ事務所の元スタッフに取材を申し込み、そのうち13人の元所属タレントが取材に応じ、6人が性被害を告白したと伝えていました。
ただ、クロ現の取材を受けた芸能ジャーナリスト・本多圭さんによると、番組スタッフにNHK内部からの圧力は無いか聞いたところ、「あります。どうなるか分かりません。でもなんとか放送したい」と答えたといい、ジャニーズタレントを起用している音楽番組やドラマの制作スタッフ等から、この問題を取り扱うことに対して否定的な声が上がっていたようです。
その後行われたNHKの定例会見では、紅白など番組出演の選定について、「番組の内容・演出に合わせて、ふさわしい人を起用している。今後も自主的な編集判断に基づいて、その都度、総合的に判断していきたい」とし、ジャニーズタレントの起用について明言は避けています。
一方でテレビ東京、TBS、テレビ朝日などは、タレント側が問題を起こしたわけではないため、番組の起用に変更はないとしています。
NHKも民放各局と同様に、現在も数多くの番組にジャニーズタレントを起用し、複数のグループを紅白に出場させるだけでなく、東京五輪のスペシャルナビゲーターにも起用するなど、これまで特別な扱いをしてきました。
これに対しては以前から疑問や批判の声が上がっていましたし、ジャニー喜多川さんの性加害問題に対するジャニーズ事務所の対応を巡り、多くの国民から猛バッシングを浴びている現状から、主に受信料で成り立っているNHKはジャニーズタレントの起用には特に慎重になる必要があると思います。
ネット上では、今年の紅白はジャニーズ枠を無くすべきという声も多く上がっていて、ジャニーズファンからも、タレントへの批判を懸念して紅白よりもカウントダウンコンサートに出演してほしい等の声が上がっていますが、一連の騒動を受けてNHKがどういった対応をするのか見ものですね。