ユニバーサルミュージックがジャニーズ事務所に忖度、辞めジャニ外しが物議。香取慎吾のドラマ主題歌変更発覚で波紋
元『SMAP』の香取慎吾さんが主演した、昨年1月期放送のドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(テレビ東京系)で、放送開始前に主題歌が急遽変更になるトラブルが勃発していたことや、その裏側を週刊誌『週刊文春』のWeb版『文春オンライン』がスクープし、ネット上で物議を醸しています。
『アノニマス』のエンディング主題歌は、香取慎吾さんと4人組ソウルバンド『WONK(ウォンク)』のコラボ曲『Anonymous』が使用されたのですが、文春オンラインの取材によって、エンディング曲は『366日』『AM11:00』『NAO』などのヒット曲を持つ沖縄出身のバンド『HY(エイチワイ)』が、担当する予定だったことが判明したとのことです。
文春オンラインの取材に事情を知るテレビ局員は、「所属事務所との交渉も大方まとまり、話は決まったかと思われたのですが……ある日突然、全てひっくり返ったんです」「ドラマ関係者の間では、『ジャニーズが関係しているらしい』とまことしやかに囁かれていました。事務所が直接なんらかの働きかけをしたのか、周囲が忖度したのかはわかりませんが……」
と語っています。
さらに取材を進めたところ、主題歌変更の舞台裏を明らかにするメールを入手したといい、そのメールはドラマの放送が始まる3ヶ月前に、『HY』が所属する大手レコード会社『ユニバーサルミュージック』で邦楽を統括している執行役員・A氏が、社内の邦楽担当責任者に『ジャニーズ事務所』への忖度を命じる内容だったとのことです。
文春オンラインが入手したメールでは、元ジャニーズタレントの香取慎吾さん等を“辞めジャニ”と称して、「来年1月クールのテレビ東京で香取慎吾が主演のドラマがあります。エンドソングをHYと言う事で事務所がテレビ東京とほぼ決で話を進めていたのですが、ジャニーズと弊社との関係性を鑑み、今回HYには辞退して頂く事となりました。この枠に関しては、申し訳ないですが、手を付けずにお願い出来たらと思います。今後、辞めジャニ案件が更に出て来ると思いますが、都度慎重に対応させて頂けたらと思います。」
などと綴られています。
<↓の画像が、文春オンライン入手のジャニーズ事務所への忖度指示メール写真>
このメールを見た関係者は、「もともとはユニバーサルミュージック内の邦楽を担当する責任者に宛てて送られたメールだと思いますが、文字に残る形でこんなにあからさまに“忖度”を命じるとは……。最初にメールを読んだときは、まさか、と思いました」「『慎重に』と濁してはいますが、要は『関わるな』ということでしょう。ドル箱のようなアーティストを何人も抱えているジャニーズへの忖度は、レコード会社だけでなく業界の至る所にあります。ですがそれはあくまで秘密裡に行われてきたことです。それなのに“辞めジャニ”なんて直接的な言葉を使ってメールで指示をするとは……。このメールを見たときは、本当に驚きました。アーティストが可哀そうですよ」
と語っています。
辞めジャニとジャニーズ事務所の関係性について芸能記者は、「ジャニーズには人気タレントがたくさんいますから、『辞めたタレントを使うなら、ウチのタレントは出しませんよ』というやり方が可能なんです。それを怖れて、テレビ局などオファーする側が自ら“忖度”する例も数多くあると言われています。実際に、2020年6月に退所した元NEWSの手越祐也が自身のYouTubeチャンネルで、独立後の仕事について『(オファーされた仕事が)消えるのよね』『仕事自体がどっかいっちゃうということもあれば、共演者がどっかいくというのもある』と明かしたこともありました」
と説明しています。
今回ジャニーズ事務所への忖度指示が発覚したユニバーサルミュージックは、元『KAT-TUN』の赤西仁さんと田口淳之介さんと契約を交わしていましたが、2018年に『King & Prince』が契約を交わし、同年に2人との契約がひっそりと終了したとのことです。
ちなみに、現在はキンプリと『Sexy Zone』がユニバーサルミュージックと契約を交わしているのですが、「ジャニーズJr.の人気ユニット『美 少年』もユニバーサルからのデビューが決まっているともっぱらの噂です。近年は音楽業界も厳しさを増していますから、ユニバーサルとしてはジャニーズにへそを曲げられては困るでしょう」「ユニバーサルにとって今のジャニーズとの関係は、やっと手に入れた蜜月だったというわけです」
と、芸能プロダクション関係者が語っています。
忖度指示メールを送信したユニバーサルミュージックの執行役員・A氏は、デビュー当初のキンプリを担当していたそうで、A氏について関係者は、「とにかく実直で手堅く、ミスをしない。実務型の“官僚タイプ”という印象です。ユニバーサルミュージックの社長兼最高経営責任者である藤倉尚氏からの信頼も厚く、“腹心の部下”といった関係でしょうか。藤倉氏からの期待には必ず応えますし、忖度も上手い。一方で部下への当たりがキツいことは有名で、『いつの間にか部下が異動している』なんていう話も聞きます」
と証言しています。
そして、文春オンラインは真相を確かめるため、A氏やメールを受け取った上層部の3人に電話取材を試みたところ、現在は執行役員を務めるB氏のみ取材に応じたといい、A氏が送信したメールについて確認したところ、「あ、全く来てないですね。私のところには来てないんじゃないかなと」「記憶にないですね」などと答え、自分は全く知らないの一点張りで、過去にもジャニーズへの忖度はあったのかという問いにも、「僕は担当外なので分からないですね。すみません」と語ったそうです。
一方でユニバーサルミュージックは取材に対して、「当社役員がご指摘の内容のメールを送ったことは事実です。ただし、詳細につきましては個々のアーティスト事務所との守秘義務に関わるところであり、コメントは差し控えさせて頂きます。一連の経緯については、当社判断によるもので違法性はないものと認識しております。なお、本件に関し、ジャニーズ事務所からの要請等は一切ございません。」
と回答し、A氏が忖度を指示するメールを送っていたことを認めつつ、ジャニーズからの圧力はキッパリを否定しています。
また、ジャニーズ事務所はこの件について、「弊社は、そもそもご質問いただいた他社間の案件の推移について関知、関与しておらず、ご質問いただいたような要請を行った事実も一切ございません。弊社としては、弁護士や関係各所とも連携の上で、引き続き法令を遵守して事業に邁進して参ります」
と、関与を完全否定しています。
テレビ東京は、「HYを起用する方向で話が進んでいたか」「主題歌変更の経緯」「HYの辞退についてユニバーサルからどのような説明を受けていたか」との3点について、「そのような事実はございません」との回答で、『HY』を主題歌に起用しよとしていたという話自体を否定したとしています。
『HY』の所属事務所はこの件について、「契約上の秘密保持義務がございますので、回答いたしかねます」
とし、否定も肯定もしなかったとのことです。
文春オンラインはこのように、ユニバーサルミュージックによるジャニーズ事務所への忖度を報じているのですが、これに対してネット上では、
- HY好きなので巻き込まないでほしい
- 中居くんは辞めたあとも割と安泰そうだけど、あの違いはなんなんだろう
- ジャニーズの肩をもつわけではないけど、このようなこと別に普通の会社でもあることだからな。大きな取引先を重要視するなんてごく普通のこと
- 単にユニバーサルがビジネス的な判断で、手を引いたってだけでしょ?地図と付き合うより、ジャニーズと円満に付き合ってた方が利益になると思ったからそうしただけで、世の中的にはごく普通のことだと思うけど…
- 日本全体のエンタメがとてもつまらなくなっている原因に、強い事務所への忖度まみれの番組作りにあると思う。
力のある俳優や芸人、スタッフによって作ることができたら、どんなにいいか。
古いしがらみから新しいエンタメへ移行するのは難しいとは思うが、そろそろ限界。
視聴者が有料動画やYouTubeばかりを楽しむようになる。視聴者目線の番組作りを希望する。 - ワイドナショーで松本さんも言ってましたが、こういう事ずっと続けてると、回り回って一番損するのはジャニーズ事務所そのものだと思うんですけどね。
- ファンとしてはこんな案件が出てくるのは悲しいけど、HYさんが歌ってくれるはずだった主題歌も聴きたかったけど、それでも香取慎吾が歌った主題歌は本当に素晴らしかった。
WONKの皆さんとの縁も深くなってお互いのライブに出たりもしてるし。悪いことばかりでもない。 - 退所後初の民放での主演ドラマという記事は出ても、香取さん以外のキャスト発表は遅かったし、撮影もなかなか始まらず、稲垣さんに「大丈夫なの?」と心配されてたから、裏ではゴタついてるのかなという印象は受けた。
民放ではまだまだ出て来れない辞めジャニはたくさんいて、出られるのは円満退所、もしくは大手事務所に移籍したタレントのみなんだろうと思う。
この問題はなかなか根が深く、昨日今日で改善されるようなことではないとしても、少しずつでも風通しが良くなることを願う
などの声が上がっています。
テレビ局に続き、ユニバーサルミュージックのジャニーズ忖度が新たに発覚し、同社にはキンプリとSexy Zoneが所属していて、美 少年のデビューもすでに決定しているとの情報もあるとのことで、ジャニーズとの良好関係を維持するために忖度するのは当然との意見も多く上がっています。
確かに会社としては当然とも言える判断だと思いますが、ジャニーズと関わる大手企業がこのような対応をすることで、他も同様に忖度する流れを生み出し、“辞めジャニ”などの大手芸能事務所を離れたタレントたちが不自然に干されるなどして、テレビ番組の出演者に偏りが出るなど様々な弊害が生じることが予想されます。
2019年には、公正取引委員会がジャニーズ事務所によるテレビ局への圧力を疑い、『新しい地図』の3人をテレビ番組に起用させないようにしているのかに関する調査を行い、ジャニーズによる圧力の事実は確認出来なかったものの、独占禁止法違反に繋がりかねない状況があったとして、最も軽い処分ながら注意処分を下しました。
その後、民放テレビ局も3人を番組に出演させるようにはなりましたが、現在も“無言の圧力”を恐れてかジャニーズへの忖度は続いており、NHKが最近になって『新しい地図』の3人や“山P”こと山下智久さんを番組に起用するなど、少しずつ状況に変化がみられます。
文春オンラインの記事では芸能プロダクション関係者が、「公取からの注意勧告以降、ジャニーズ事務所の上層部が法令順守を徹底して行おうとしていることは事実だと思いますよ。故メリー喜多川さんの頃は時代もあって、強硬な姿勢でタレントを“干す”ことも厭(いと)わなかったけど、藤島ジュリー景子社長と滝沢秀明副社長に代替わりしてからは、そういう雰囲気はかなり改善されています。」
と明かしています。
しかし、ジャニーズからの圧力が無くなったとしても、関係各所の忖度が続けが全く意味がないとし、「ジャニーズは芸能界を引っ張る大組織だから、業界全体の体質改善も考えていかないといけないでしょうね」
と語っています。
この問題に関してはかなり根深いものがあり、ジャニーズ事務所が何か具体的な行動をしたとしても簡単に解決できるものではなく、忖度は絶対に無くならないだろうと正直思いますが、こうした芸能界の闇、裏側が暴かれることで業界全体のイメージ悪化にも繋がるので、今後少しずつでも改善へと向かっていってほしいものですね。
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- https://bunshun.jp/articles/-/51846
- https://bunshun.jp/articles/-/51922
一番損するのはジャニーズではあるけれど、元々郷ひろみのバーニングプロ移籍で生前のメリーがそっちの権力者・周防郁雄と親しかったのでは?
バーニングプロが潰れてしまえば、ジャニーズの居場所が無いのは確実。
ジャニーズより、そっちに忖度するユニバーサルミュージックの方が気持ち悪い。
一番損するのはジャニーズでしょうが。