タレントの“デヴィ夫人”ことデヴィ・スカルノさん(83)がツイッターで、ジャニー喜多川さんの性加害問題を巡る国連の動きを疑問視し、本人が亡くなってから性被害を訴える行為は「死人に鞭打ち」「本当に嫌な思いをしたのなら、その時なぜすぐに訴えない」などと非難しました。
また、少年隊・東山紀之さん(56)がMCを務める情報番組『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)で、元ジャニーズJr.たちの被害告発を「勇気ある告白」とし、事務所名の変更にも言及したことに対しては「恩を仇で返すとはこのこと、非礼極まる」と批判しました。
<↓の画像が、物議を醸したジャニー喜多川さん擁護のデヴィ夫人のツイート写真>
このツイートに対して、ジャニー喜多川さんからの性被害を明かした元ジャニーズJr.の岡本カウアンさんが反応し、「まだ性について何も理解できていない子供に対して性的な行為を行うのは極めて卑怯です。その出来事は簡単に打ち明けられるものではありません。もし勇気を振り絞って言ったとしてもあなたのような人に否定されるからです。一生言えなくて苦しむ人がほとんどです。ちゃんと一個ずつ気持ちを整理してから発言してくれると嬉しいです。」
とツイートし大きな波紋を広げる中で、国際連合人権理事会の特別報告者・小保方智也さんもツイッターで、デヴィ夫人の言動を非難したことで注目を集めています。
<↓の画像は、元ジャニーズJr.・岡本カウアンさんのツイート写真>
小保方智也さんは国際連合人権理事会からの任命を受けて、現代的形態の奴隷制に関する調査・監視・報告・勧告を行う国連特別報告者を務めている方で、政府や組織から完全に独立し個人で、専門家として問題の調査などを行っています。
そんな小保方智也さんはツイッターでデヴィ夫人の実名は伏せつつも、「某有名人から最近出されたジャニーズ事務所の性加害疑惑関する発言に、深い懸念を表明します。未成年で被害を受けたとされる方々に即時法的措置などを求めるのは、非現実的で人権を著しく侵害する発言と解釈されても仕方ありません。公平な事実調査後、適切な処置が講じられる事を期待します。」
とツイートし、デヴィ夫人の発言を問題視しています。
<↓の画像が、国連の特別報告者・小保方智也さんのツイート写真>
これに対してネット上では、
- 日本に恥をかかせたのは加害者なのか被害者なのかをデヴィ夫人には落ち着いて考えてもらいたい。
- デヴィ夫人は、ジャニー氏は若いタレント達を大切に育て上げてきたとか、ジャニー氏は自らタレントにお弁当を配っていたとか言ってるが。
だからなに?それは何も特別な事ではないし、それが免罪符になるの? - デヴィ夫人に言いたいのは、ジャニーさんの件は未成年に対するれっきとした性犯罪行為だということ。
いつもデヴィ夫人が批判するのは、不倫関係だった女が暴露して、男がそれまで築き上げてきたものをぶち壊す行為。それと今回の件を一緒くたにしてるけど、全然違うからね。
などの声が上がっています。
デヴィ夫人はジャニー喜多川さんと親交が深く、自身のブログなどで頻繁にジャニーズの舞台を観劇したことを報告していました。
また、2016年1月に分裂・解散危機を報じられたSMAPメンバーが『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で“公開処刑”と言われた謝罪をした際には、5人それぞれのコメント内容をブログに記した上で、「“クーデター未遂事件”の幕は、こうして閉じられました。」「SMAPの方々もSMAPがIチーフマネージャーの“私物”ではないことよく判ったことと思います。」「これでジャニーズ王国も安泰、ジャニーさんもやっとお心安めたことでしょう。」「SMAPの皆さんも優雅で洗練されたスマートな踊りという宝塚クラスから ブロードウェイ並みのブレイク・ダンス、タップダンス、機敏な速さを混じえた強烈で鋭いダンスを習得して、メリー喜多川さんを喜ばしてあげましょう。」
などと綴っており、デヴィ夫人は以前からジャニーズ側に立った発言をしています。
この他にも、2018年に当時TOKIOの山口達也さんが16歳の女子高生を自宅に連れ込み、強制わいせつ行為に及んだ疑いで書類送検され、事務所から無期限謹慎処分が下された際には、「たかがキス位で無期限謹慎なんて厳しすぎ、騒ぎすぎ」「この女の子達は山口達也氏の所だから行ったんでしょう」「キスされたら、トイレに行ってうがいして『ちょっと失礼』と言って、2人で帰ってくれば良かったわけじゃないですか。母親に電話して警察まで呼ぶなんて。そして事をここまで大きく広げるなんて、関係者、スポンサー方に与えた損害は億単位、計り知れません。みんな何を考えているのでしょうね。」「これでは山口氏が気の毒すぎます。」
などと、まさかの被害者批判、加害者擁護をしていました。
最近ではシンガーソングライター・山下達郎さんも同様にラジオで、性加害が事実なら問題としつつ、自分は全く何も知らないためコメントはできないと語り、それに代わってジャニー喜多川さんの生前の偉業を讃え、「私の人生にとって一番大切なことは“ご縁”と“ご恩”」との信条を明かし、「この様な私の姿勢を、忖度あるいは長いものに巻かれていると、その様に解釈されるのであれば、それでもかまいません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」とまで言い切ったことで話題になりましたが、周囲のこうした発言によってジャニーズのヤバさがより際立ちますね。
ジャニー喜多川さんは被害者の告発によって、10代の頃から複数の小学生を相手に何十回も性的な行為を繰り返していた疑いが浮上していて、過去にも裁判でこの問題が取り上げられ、2003年には東京高等裁判所が元ジャニーズJr.たちの証言などを受けて、淫行について真実相当性が認められるとの判断を下しています。
そして、ジャニー喜多川さん本人も裁判に出廷し、『週刊文春』の取材に元ジャニーズJr.たちが明かした性的虐待行為について、「彼たちはウソの証言をしたということを、僕は明確には言い難いです。彼たちは僕のことを考えて今まできていると思いますし、僕も彼たちのことをずっと考えてきてます」と語り、一転して告発を半ば認めるような供述もしていました。
<↓の画像は、裁判で性加害告発を完全否定しなかったジャニー喜多川さんの写真>
デヴィ夫人は過去のこうした話には一切触れずに、ジャニー喜多川さんのプロデューサーとしての功績を讃え、ジャニーさんを貶める行為は「日本の恥」とまで言い放っていますが、デヴィ夫人がしている行為は「セカンドレイプ(性的二次被害)」にあたります。
デヴィ夫人が今後、今回の発言を訂正し謝罪するといったことは恐らく無いだろうと思いますが、これによって性加害の被害者たちがいわれなき誹謗中傷を浴び、より大きなダメージを受ける恐れがあるので、大きな影響力を持っている方だけに発言には注意をしてほしいものですね。