ジャニーズ事務所を退所、独立した『新しい地図』の稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんのテレビ番組出演をめぐり、ジャニーズ事務所が民放各局に3人を起用するなと圧力をかけていた疑いがあり、国の行政機関・公正取引委員会(略称:公取委)は独占禁止法違反(不公正な取引方法)に繋がる可能性があると判断し、17日までにジャニーズ事務所に注意をしました。
<↓の画像は、独立後にテレビから干されている新しい地図の3人の写真>
(左から香取慎吾さん、草彅剛さん、稲垣吾郎さん)
このニュースは各メディア一斉に速報で伝えており、NHKも速報テロップを流して重大ニュースとして取り扱い、18日朝には民放各局の情報番組などでも取り上げていたのですが、ニュースを伝えるだけでなく独自のコメントを出したのは、『スッキリ』(日本テレビ系)の司会・加藤浩次さんだけでした。
加藤浩次さんは『スッキリ』で、「この問題は注意にとどまったということで、これで終わるのかと思うと思うんですけど」とした上で、「ジャニーズ事務所に限らず、(世間の)みなさんも周知なんですよ。大手の事務所を独立したタレントは、何年かテレビに出れなくなるっていうのは。僕はテレビ見ている方も気づいている方もいると思う。僕らもこういう仕事をさせてもらって、そういうのが暗黙にあるっていうのが分かっている」
と語りました。
続けて、「何十年前から決まってきた芸能界の歴史、テレビの歴史の中で当たり前のように扱っているんだけど、今の時代で考えたらちょっともうおかしいんじゃないかっていう部分も実際ある。その部分はテレビ局もそうですし、事務所関係、この業界全体がこれから新しく変わっていく、次に向かっていくんだっていうきっかけになればいいと僕は思っています」
と自身の思いを明かしていました。
こうした加藤浩次さんの発言には称賛の声が上がっている一方、他局の情報番組などではこの件についてコメントをしていなかったためネット上では、
- ノーコメントで情報を流しているだけの番組は何かモヤモヤしますね
- ニュースを取り扱う番組のMCが怖がって自分の意見が言えないというおかしな状況の中、加藤さんは、見ていて気持ちがいい!!!こういう人間が報道番組のMCを務めるべきだと改めて思った。ほかのMCは……
- 他の番組では何も言わなかったのですか…なんともはや情けない、というか、他のマスコミはジャニーズの独禁法違反に加担していた、と自ら認めたようなものですね。
日テレの勇気は当然褒められるべきですし、今後は先頭に立ってぜひ業界の浄化に向けて活動して欲しいものです。
そうすれば視聴率やスポンサーは後からついてくるでしょうし。 - これは半分以上テレビ局側の問題を孕んでいる。だからこそ自らはコメントすら出来ない。そんな中で加藤さんのコメントは勇気があると思う。
タレントもミートゥー運動に展開すれば良いのにね。良い機会だと思います。ジャニーさんも亡くなって、ひと時代が終わった訳だから。 - 公正取引委員会から注意を受けるということはそういう疑いがあったということで、圧力かけていなければ疑われることもないはずで。。。
そしてそれが番組で取り上げられた時にコメントできる人がわずかで殆どの人がコメントしないというのが番組を見ていてとても不自然で圧力がある様に感じますけどね。。。
などのコメントが寄せられています。
なお、『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)でも司会の宮根誠司アナウンサーがこの件について言及しており、「ぶっちゃけ言うと、子供のころでテレビ好きな人間は、有名な歌手の人とかが突然テレビに出なくなるわけですよ。その時は、あっ、大きな事務所をやめたんだと、中学、高校生は分かっていたんです。それが圧力なのかテレビ局の忖度(そんたく)かは分かんないですけど、2~3年くらい出ないって方はいらっしゃいましたよね」
とし、「ハッキリ言うと、テレビ局の忖度ですよ」「今の時代、『出さないでね』とか聞かないですもん。これはテレビ局の異常な忖度だと思います」「横並びの忖度はやめましょうよ」
と語っていました。
ジャニーズ事務所を退所、独立した元KAT-TUN・赤西仁さんもこの件に言及しており、18日に自身のツイッター上でNHKの速報ニュースを添付し、「こうゆうのが蔓延(はびこ)ってるから日本のエンタメがどんどんつまらなくなっていくの。日本TVの作品もずっと同じクオリティでぐるぐる。でも『圧力をかけている』という風に見えないように忖度を自主的にさせるように仕向けてたとしても、ちゃんと独禁法にひっかかるのだろうか? #忖度沢山 #才能が育たない」
とツイートしています。
<↓の画像が、赤西仁さんのツイート写真>
今回の問題ではジャニーズ事務所が実際に、民放各局に圧力をかけていたという事実は確認出来ておらず、あくまでも独占禁止法違反(不公正な取引方法)に繋がる恐れがあるため、未然防止の目的で注意した形となっています。
そのため、ジャニーズ事務所側も公式サイト上では、「弊社がテレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして行政処分や警告を受けたものでもありません。」
と説明した上で、「このような当局からの調査を受けたことは重く受け止め、今後は誤解を受けないように留意したいと思います。」
としています。
一方のテレビ局サイドはというと、『スポーツニッポン』(スポニチ)がテレビ局関係者に取材したところ、「制作側が事務所側の意向を忖度することはあったかも」と認めているとしています。
このように、新しい地図の3人など大手芸能事務所を退所、独立したタレントたちが干されているのは、事務所側の圧力だけでなく、テレビ局サイドの過剰な忖度にもあるという話にもなっているのですが、忖度が生まれる背景には事務所側が行っていた脅し行為にあるのではないかと指摘されています。
ジャニーズ事務所はかつて、事務所に不利な情報を流すメディアに対しては、「今後、一切うちのタレントを出さない」という通告をしていたという話が業界関係者から複数上がっています。
大手事務所から独立や別事務所へ移籍したタレントたちが、それまでと変わらずにメディア露出するためには、テレビ局などが過剰な忖度を無くすことはもちろんのこと、事務所側も独立、移籍したタレントが番組に起用されたとしても、所属タレントを番組に出演させないなどの行動を取らないことが必要で、事務所のイメージ悪化はタレントにも悪影響を与えるため、今回の件をきっかけに芸能界の悪しき慣習を少しずつでも排除していってほしいです。