ジャニー喜多川さんの性加害を告発の元ジャニーズJr.で構成の任意団体『ジャニーズ性加害問題当事者の会(JSAVA)』で分裂騒動が巻き起こっており、ジャニーズ事務所の動向と共に大きな注目を集めています。
ジャニーズ性加害問題当事者の会は、ジャニー喜多川さんの性加害問題が波紋を広げる中で6月26日に設立され、ジャニーズJr.時代に田原俊彦さん(62)のバックダンサーグループ『ジャPAニーズ・ジュニア』等で活動の平本淳也さん(58)が代表、同じく田原さんや『少年隊』のバックダンサーをしていた石丸志門さん(56)が副代表を務めています。
<↓の画像左が石丸志門さん、右が平本淳也さん>
今月3日時点で公開されていた団体の所属メンバーは、元ジャニーズJr.の岡田幸冶さん(55)、『忍者』の元メンバー・志賀泰伸さん(55)、木村伸一さん(46)、二本樹顕理さん(40)、長渡康二さん(40)、小関友弥さん(39)、大島幸広さん(38)、中村一也さん(36)、『Kis-My-Ft2』の初期メンバー・飯田恭平さん(35)などで、それぞれこれまでに週刊誌『週刊文春』などのメディアや会見を通じてジャニー喜多川さんの性加害を告発しています。
<↓の画像は、当事者の会のメンバー等の写真>
3日には、当事者の会のメンバーら12人とジャニーズ事務所の新社長・東山紀之さん、代表取締役の藤島ジュリー景子前社長らが2時間にわたり初の面談を行い、ジャニーズ側がそこで初めて当事者の会のメンバーに直接謝罪しました。
その翌日に志賀泰伸さんが、『朝日新聞』の元オピニオン編集部次長・記者の尾形聡彦さんが編集長のネットメディア『Arc Times』のYouTubeライブに出演し、当事者の会を脱退することを電撃発表しました。
<↓の画像が、元忍者・志賀泰伸さんの写真>
脱退を決意した理由については、ジャニーズ事務所側と面会時に平本淳也さんや石丸志門さん等が、「補償業務に協力するので『SMILE-UP.』に就職したい」という主旨の話をしたからだとしています。
また、平本淳也さんと石丸志門さんは東山紀之さんに対して、「憧れの人に会えた」という感じの喜びに溢れた態度を見せ、その場で東山さんと藤島ジュリー景子前社長に連絡先の交換を求めたと明かし、それに応じた東山さんに対して「飲みに行きましょう」「手を組んでやっていきましょう」などと話していたことに違和感を抱いたといいます。
そして、この2人とは「自分が考える志や正義、方針等と大きなズレがある」と思い、当事者の会からの脱退を決断したと明かし、他のメンバーたちからも「何のためにこの活動をやってきたのか」といった怒りの声が上がっているといい、志賀泰伸さんは今後また新たな組織を立ち上げるそうです。
志賀泰伸さんの脱退発表後、平本淳也さんは東スポの取材に対して、志賀さんが語ったSMILE-UP.への入社を希望したというのは誤解とし、あくまでも「救済会社となるのならば、被害者の意見を持った人間を入れてもらいたい」と要望したもので、自身を雇ってほしいと求めたわけではないと弁明しています。
また、東山紀之さんと連絡先を交換した理由についても、「敵対する関係の中で得られるメリットはないと思うので」と説明しています。
一方の石丸志門さんは、志賀泰伸さん等とも「目指すべきところは全く同じ」とし、仲違いしたわけではなく、今後も支援できることがあれば手助けをしていく関係性だと語っています。
さらに、当事者の会に対して「金目当て」などの誹謗中傷が相次いでいることについて「あえてここで言わせていただきたいのは、お金目当てです!」と明言した上で、「私たちがお金を得ないと、あとの人(自身の次に補償を受ける人)たちの値段が下げられてしまう」「性犯罪を犯すとこれだけ痛い目を見るんだ、会社が廃業になるんだという前例を作らないといけない」「ここで私たちが手を緩めるわけには絶対にいかない」
としています。
志賀泰伸さんに続き、10日には大島幸広さんが自身のX(旧・ツイッター)で当事者の会からの脱退を発表し、その理由は「当事者の会とは、考えや方向性のズレがありました。このまま当事者の会で活動しても私の考える解決の道とは違う方向になりそうなので、この辺りで違う道へ進ませて頂きます」と説明し、引き続き活動を続けていくと表明しています。
<↓の画像が、元ジャニーズJr.の大島幸広さんの写真>
『東京スポーツ』(東スポ)の取材によると、当事者の会でこのような分裂騒動が巻き起こった背景には、「海外巨額訴訟」に対する考え方の相違もあるといい、当事者の会のメンバーは東スポの取材に対して、「志賀氏は他のメンバーより性加害への怒りが強く、未来の子供たちや日本社会のことを考えて海外の基準を踏まえて法廷で戦う姿勢を示していたという。それは大島氏も同じで『大島はハワイで被害を受けていて海外訴訟を念頭に活動していたが、融和的解決を求める平本さんをはじめとする会の方針とズレが生じたそうです」
と明かしています。
この他にも、当事者の会のメンバーに対して誹謗中傷が相次いでいることを受けて、平本淳也さんが警察に告訴状を提出しましたが、刑事告訴を巡っても団体内では様々な声が上がっているほか、団体の動きについて情報共有が十分にされていないことから、不信感を募らせているメンバーもいる状況で、こうした事態を受けてリモートミーティングを週1回行うようになったとのことです。
しかし、その後も分裂は続いており、元キスマイの飯田恭平さんも12日にXのアカウントを開設し、初投稿で「私は『ジャニーズ性加害問題当事者の会』を退会させて頂きました。」と報告し、今後は個人で活動していく予定としています。
<↓の画像が、元キスマイ・飯田恭平さんの写真>
飯田恭平さんは唯一、現在も活動しているキスマイの元メンバーということで大きな反響を呼び、当事者の会への注目度がより高まっていた中で、団体への所属発表からたった1ヶ月で脱退となったのは驚きですが、ジャニーズ事務所に求める対応はそれぞれ異なるようですし、トップの2人と考えに相違があったのであれば脱退するのも当然ですね。
ちなみに、ジャニー喜多川さんの性加害を公の場で初めて語った元ジャニーズJr.の岡本カウアンさんや、続いて性加害を告発した橋田康さんの2人は元々、団体とは考え方の違いがあるとして一切接触はしていないと明かしています。
現在の流れから、今後さらに当事者の会から脱退者が相次ぐ事態となりそうですが、それぞれ引き続きジャニーズ事務所側と対話などを重ね、満足のいく対応を求めていってもらいたいです。