『ジャニーズ事務所』とグループ会社『エム・シィオー』『ジャニーズ出版』の3社が2018年~2022年にかけて、ジャニーズタレントに「お年玉」の名目で渡していた合計約9,000万円を経費として計上していたものの、東京国税局は経費に当たらないと判断し、合計約4,000万円を追徴課税していたことなどが先日明らかになり、大きな波紋を広げています。
各報道によれば、3社の代表を務める藤島ジュリー景子社長は毎年タレントに、自身や役員の名前入りの現金封筒をお年玉として渡していたといい、1人あたり最高で数十万円を渡していたそうです。
3社はお年玉を「交際費」として処理し税務申告していたものの、東京国税局は税務調査の末、「社長が会社の報酬から個人的に支出したもので経費には当たらない」「9,000万円は事務所からジュリー氏への『賞与』にあたる」
として、3社に所得税の源泉徴収漏れがあったと指摘し、不納付加算税を含めて合計約4,000万円を追徴課税したとのことです。
さらに、ジャニーズ事務所とグループ会社の3社が2017年~2021年までの5年間に、合計約65億円の申告漏れがあったと東京国税局に指摘されており、国から支給された補助金を収益として計上する時期に誤りがあったことで、過少申告加算税を含め法人税など合計計約19億円を追徴課税したといいます。
指摘の対象となったのは、新型コロナウイルスによる公演の中止や延期に伴って支給された「コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金」などで、これに関して計上時期に誤りがあったものの、意図的な所得隠しではないと東京国税局は判断しているそうです。
ジャニーズ事務所は各メディアの取材に、「東京国税局から指摘を受けたことは事実です。認識・見解の相違はありましたがご指摘を真摯に受け止め、速やかに修正申告し、納税を完了しています。今後、一層、適正な経理・税務処理に努めてまいります」
とコメントしています。
この問題に対してネット上では、
- 経営者として感覚おかしい
- 呆れて物が言えない
- 会社のお金をお年玉として渡すなら、経費じゃなくて給料だろ
- お年玉を交際費として経費計上するなんて セコい金銭感覚の持ち主だってことがよくわかる
- 先輩からお年玉もらった、とかジャニーさんからもらったってのはよく聞くのだけど、ジュリーさんからもらったは聞いたことがないのだけど 交際費お年玉だから言ってはいけなかったのかなぁ
- お年玉あげた相手にはさも自分が渡したかのような態度をとって偉そうにして、実際はポケットマネーじゃなくて会社経費の使い込みだったわけね
- 大所帯になっても家族経営だと、このような無理が通る。これを機に他の経費も適切かどうかを遡ってしっかりと税務調査を行ってほしい
などの声が上がっており、大きな波紋を広げています。
『日刊ゲンダイ』によれば、ジャニーズ事務所には昔から先輩が後輩にお年玉を渡す習わしがあるものの、「それらを交際費として経費扱いしているなんて、先代の故ジャニー喜多川社長時代にさかのぼっても、聞いたことがありません」
としています。
『サイゾーウーマン』によるとジャニー喜多川前社長は毎年、200~300人いるジャニーズJr.たちに対してお年玉として2~3万円を渡していたほか、スタッフにもお年玉を渡していたとの話もあるとしています。
所属タレントたちもバラエティ番組等でお年玉トークを披露しており、直近では25日放送の『大みそかはジャニーズカウントダウン!名場面たっぷりプレゼント!クリスマスSP!』(フジテレビ系)にて、カウントダウンコンサート『ジャニーズカウントダウン2022-2023』で司会を務めるTOKIO・国分太一さん、V6・井ノ原快彦さんが後輩へのお年玉に言及する場面があり、国分さんは「僕はデビュー組にあげる」、井ノ原さんは「ジュニアには全員上げますよ!」などと語っていました。
また、King & Prince・平野紫耀さんは今年はじめに出演の『ZIP!』(日本テレビ系)にて、「40~50人にあげたと思います」「(ジャニーズJr.に)1列に並んでもらって、何にも入れず現金をそのまま」等と語っており、ジャニーズタレントにとってお年玉は鉄板ネタでした。
しかし、事務所側がお年玉を経費に計上するといった“不正処理”を行い、4,000万円もの追徴課税を課されるといった問題が発生してしまったので、今後タレントたちの間でもしばらくお年玉は禁句ワードになるかもしれないですね。
また、ジャニーズ事務所などはお年玉問題だけでなく、国からの補助金を巡って約65億円もの申告漏れを指摘され、これに関しては意図的な所得隠しではないと東京国税局に判断されたというものの、額があまりにも大きいことでネット上では物議を醸しています。
ちなみに、過去にはAKB48グループの運営会社『AKS』(現・Vernalossom)や、小倉優子さんや眞鍋かをりさん等が所属していた『アバンギャルド』など、様々な芸能事務所が億単位の申告漏れを指摘されており、『アバンギャルド』に関しては社長が悪質な所得隠しをしていたことで刑事告発され、法人税法違反(脱税)で有罪判決が下されました。
ジャニーズ事務所は現在、滝沢秀明さんの退社やKing & Princeのメンバー脱退等を巡って物議を醸しており、これらの問題でただでさえジャニーズファン等が不信感を募らせている中で、巨額申告漏れの発覚でさらにイメージが悪化していて、社長交代によって“ジャニーズ帝国”の崩壊が現実のものとなりそうな雰囲気が漂っていますね。