昨年11月に新型コロナウイルスに感染し、同月中に仕事復帰を果たした“キスマイ”こと『Kis-My-Ft2』のメンバー・千賀健永さん(せんが・けんと 29歳)が、報道番組『news zero』(日本テレビ系)の取材で新型コロナウイルスの後遺症について語り、ネット上で反響を呼んでいます。
千賀健永さんは昨年11月8日に、嗅覚に異変を感じたことからPCR検査を受けるも陰性の結果が出たそうですが、翌日も症状が改善されなかったことから仕事をキャンセルし、再度PCR検査を受けたところ陽性の結果が出たといいます。
感染が判明後に千賀健永さんはジャニーズ事務所の公式YouTubeチャンネルで、嗅覚異常の症状を語り、味覚異常は無いため「しょっぱい」「酸っぱい」「甘い」「辛い」といったものは感じる一方、風味は一切感じられないとし、トンカツを食べても「香りとかまったくしないので歯ごたえだけですね。ソースをかけなかったらゴムを噛んでいるような」と状態を説明していました。
それから2ヶ月が経ち、千賀健永さんは『news zero』の取材に応じ、YouTubeで新型コロナウイルス感染による嗅覚障害を語った理由について、「1人でも多くの人にこのコロナウイルスの脅威を伝えたいなと思って、YouTubeに動画を投稿させていただきました。メディアを通して発信できる人間が、実際にたくさんの人に情報発信できるなって思っていて。嗅覚障害の具体的な症状を皆さんに知ってもらって、1人でも多くの人が、感染したらこういう後遺症があるかもしれないという危機感みたいなものを持っていただけたらいいなと思って、投稿させていただきました」
と説明しています。
また、完治してから2ヶ月が経過した現在の状態については、「(嗅覚障害は)まだ完治していない状況なんです。発症してから1ヶ月くらいは徐々に治っていって、『このままいったら、しっかり完治するんじゃないのか』と思ったところから、あまり進展がないですね。自己分析ですけれども、60~70%は戻っていると思います」
と明かし、まだ嗅覚は完全に回復していないとしています。
続けて、「ニオイの分からない分野が何個かあるんですよ。ガスのニオイが分からなかったりして、火事に気づけなかったりとか、犬のフンのニオイが分からなかったりとか。くさいニオイとか気づけなかったりします」
としています。
そして、千賀健永さんは危機感が薄れている若い世代に対して、「(若い人たちは)完治する方が多いということなので、危機感がすごく緩くなっている現状が実際あるんですけど、自分の持っていたコロナウイルスが感染経路となって、高齢者の方にうつってしまった時に、その方が重症化してしまって誰かの命がなくなってしまう可能性がある。そこへの責任感をすごく強く持っていただけたらうれしいと思います」
と訴えかけています。
千賀健永さんはこのように新型コロナウイルスの後遺症、自身の思いを語っていたのですが、これに対してネット上では、
- 本当にただの風邪ではないよなぁ。このように感染者が経験を語ってくれるのは貴重
- 特に若者は油断している人が多いので、彼にはしっかりと体験を伝えてほしいね。後遺症は辛いと思うけど、頑張ってください。
- 若者に向けての実体験を語っていて良い牽制になったと思う。影響のある芸能人の役割ですね
- 本当に恐ろしい。薬も何もない。治す方法もない。ひたすら後遺症耐えるしかない。ならないように努めるしかない。
- コロナの後遺症は世界ではかなり問題となり、報道されてるらしいけど、日本はまだぜんぜん取り上げられてない。どんどん具体例や問題点を報道してほしい。
- 実際の経験者が語る言葉は重い。特に千賀さんのような著名人の言葉は世間に広く伝わる。彼の辛い経験と言葉を通して、コロナ感染の恐ろしさを知ることができることは貴重
- 若い子に限らずだけど、この意識があるかないかが実は感染拡大に至らない大きなポイントだと感じる。
自分の事じゃなく周りにうつすと迷惑かかるし、もしかしたら大切な人がそのせいで亡くなるかもしれない。
そう思って、数ヶ月我慢しておけば日本は感染拡大を防げた国の1つになっていたかもしれない。 - 嗅覚障害が残っているなんて。さぞかし辛いだろうな。その事を発信してくださるのは
とても意味があると思います。
千賀さんにしか出来ない発信。えらい先生方やコメンテーターの方が言われるより素直に心に響きます。早く嗅覚が戻りますように。焦らないでください。
などの声が上がっています。
千賀健永さんは1月15日放送の『首都圏情報ネタドリ』(NHK)でも自身の後遺症について語っており、嗅覚障害については「発症した時はどんどん、どんどんニオイが分からなくなって。鼻づまりとかの感じではなく、鼻の感覚がなくなるというか」と説明していました。
また、番組で若者世代に調査を行ったところ、昨年4月の1回目の緊急事態宣言時と比べて2回目は「怖くない」と答えた若者は6割に上ったことに対して、「人にうつす可能性があるっていうことを認識した方がいい」「人にうつしてしまって、その方が重症化したり、人の命をなくしてしまう可能性があり、殺しているのと同じなのかなと僕は思う。そういう意識で日頃生活していくと変わっていくのかなって」
と語っていました。
新型コロナウイルス感染による後遺症を告白しているのは千賀健永さんだけでなく、品川庄司・庄司智春さん、女優・井上和香さん、川上麻衣子さん、爆笑問題・田中裕二さん等も、感染後に様々な症状が現れていることを明かしています。
最近では、タレント・朝日奈央さんが友人の感染を明かすとともに、「後遺症が怖い。私の同世代の友達が感染したんですが、治った今も嗅覚障害があると言っていた。みんなで気をつけなきゃいけない」と訴えかけていました。
新型コロナウイルスの後遺症は味覚・嗅覚障害だけでなく、発熱や倦怠感、認知障害、うつ病、脱毛などの症状や、呼吸器や脳などにダメージを与え、後遺症として残る可能性もあるとされています。
現時点ではこうした後遺症を治す方法も見つかっていないため、新型コロナウイルス感染しないように最善を尽くす必要があります。
今後も千賀健永さんら影響力のある人たちが様々な情報を発信し、若者たちに警鐘を鳴らしていってほしいですね。